【テクスチャ】ゼロからつくる!廃工場の赤錆びた鉄板

【テクスチャ】ゼロからつくる!廃工場の赤錆びた鉄板

【Photoshop講座】廃退的な世界観を表現できる錆鉄は、映画やゲームなどのタイトルバックでよく見られます。ランダムな斑点模様から粗い粒子を生成し、ゴツゴツと隆起した塗料の剥がれた様子を[ベベルとエンボス]で立体的に表現しましょう。


錆色の観察力を身につける!
質感の表現は「陰影」と「光沢」が重要です。しかし、視覚的な影響力があるのは、なんと言っても「色」です。たとえば、青色なら空や海を連想したり、緑色なら葉や森を連想するように、人間の意識には潜在的なものがあります。錆色も同じです。単調な赤茶色だけでは、赤錆を連想させることは難しいです。ここがゼロからつくるテクスチャの真骨頂です。実物よりも赤錆に見える、そんな観察力を身につけておきましょう。
何もない状態から赤錆を描く
こらから行う操作は、Photoshop の機能だけを使って、何もない状態から赤錆を描く方法です。といっても、フリーハンドで描くような操作は一切ありません。ステップ・バイ・ステップ方式で、手順どおりに操作すれば、誰でも「赤錆びた鉄板」が作成できます。最初に生成する「雲模様」がそのまま、廃工場で見られるような赤錆びた鉄板に変身します。
ベースの[雲模様 1]を作成→何もない状態から赤錆を描く
赤錆びた鉄板のベースをつくる
[ファイル]メニューから、[新規]を選択します。[新規ドキュメント]ダイアログで、[幅]に「1024」pixel、[高さ]に「768」pixel、[解像度]に「72」pixel/inch、[カラーモード]に「RGB カラー」、[8 bit]を設定して、[作成]をクリックします。
[新規ドキュメント]ダイアログを設定
[新規ドキュメント]ダイアログを設定
新規ドキュメントを開く
新規ドキュメントを開く
[レイヤー]メニューから、[スマートオブジェクト]→[スマートオブジェクトに変換]を選択して適用します。
スマートオブジェクトを確認
スマートオブジェクトとは?
[スマートオブジェクトに変換]を適用すると、[背景]やレイヤーが「スマートオブジェクト」に変換されます。スマートオブジェクトにすることで、切り抜き後の画像が再編集できます。[背景]に適用すると、レイヤー名が[レイヤー 0]に変更され、[背景]では設定できなかった[描画モード]や[不透明度]、[位置をロック]などが有効になります。
描画色に[ブラック]、背景色に[ホワイト]を設定します。
[フィルター]メニューから[描画]→[雲模様 1]を選択して適用します。
[雲模様 1]を適用
[雲模様 1]を適用
描画色と背景色を初期設定に戻す!
[雲模様 1]は、現在の描画色と背景色が反映されます。ここでは、描画色に[ブラック]、背景色に[ホワイト]を設定します。[ツール]パネルの[描画色と背景色を初期設定に戻す]をクリックすると、描画色と背景色を初期設定(黒と白)に戻ります。
[描画色と背景色を初期設定に戻す]をクリック
[描画色と背景色を初期設定に戻す]をクリック
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粒子の質感を加える
[フィルター]メニューから、[ピクセレート]→[メゾティント]を選択し、[メゾティント]ダイアログで、[種類]に[粗いドット]を選択して、[OK]をクリックします。
[メゾティント]ダイアログを設定
[メゾティント]ダイアログを設定
スマートフィルターで模様替え!
[雲模様 1]や[メゾティント]などの効果は、適用するたびに異なる乱数が割り当てられるため、全く同じ結果にはなりません。スマートオブジェクトにフィルターを適用すると、設定後も再編集が可能な「スマートフィルター」として適用されます。[レイヤー]パネルで、フィルター名をダブルクリックして、好みに模様替えすることができます。
[フィルター]メニューから、[ノイズ]→[ノイズを加える]を選択します。[ノイズを加える]ダイアログで、[量]に「50」%を入力し、[分布方法]に[均等に分布]を選択、[グレースケールノイズ]にチェックマークを入れて、[OK]をクリックします。
[ノイズを加える]ダイアログを設定
[ノイズを加える]ダイアログを設定
STEP 1(部分拡大)→粒子の質感を加える(部分拡大)
2つのフィルターで質感づくり!
[メゾティント]で粗い質感を加え、[ノイズを加える]で細かい質感を加えます。[メゾティント]の効果は、白黒2色だけで構成されるため、大胆な粗い粒子を作成できますが、白黒それぞれの領域に階調が含まれないため、平坦な印象になりがちです。
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隆起させる部分を選択する
[選択範囲]メニューから、[色域指定]を選択します。[色域指定]ダイアログで、[許容量]に「32」を入力します。
[許容量]に「32」を入力
[許容量]に「32」を入力
[スポイトツール]が選択されていることを確認し、[ツール]パネルの[描画色と背景色]、または[スウォッチ]などから[ホワイト]をクリックします。
[ホワイト]をクリック
[ホワイト]をクリック
[階調の反転]にチェックマークを入れ、[OK]をクリックします。
[階調の反転]にチェックマークを入れる
[階調の反転]にチェックマークを入れる
隆起させる部分に選択範囲が作成されました。
細かい選択範囲を確認
細かい選択範囲を確認
隆起させる部分は控えめに!
仕上がりを左右するポイントです。[色域指定]で[ホワイト]をサンプリングしたのは、その方がプレビュー画面でイメージしやすいからです。また、黒い部分は白い部分に比べ、[色域指定]で認識しにくいという特性もみられるので、あえてこの方法を取っています。隆起させる部分の微調整は、[許容量]の数値で行います。あまりゴツゴツしすぎると鉄板に見えないので注意してください。
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錆色がにじんだ演出を加える
[レイヤー]メニューから、[新規]→[選択範囲をコピーしたレイヤー]を選択し、[レイヤー 1]を作成します。
[レイヤー 1]を作成
[レイヤー 1]を作成
[レイヤー]パネルで、[レイヤー 1]を[新規レイヤーを作成]にドラッグして、[レイヤー 1 のコピー]を作成します。
[レイヤー 1 のコピー]を作成
[レイヤー 1 のコピー]を作成
[レイヤー 1 のコピー]の[レイヤーを表示/非表示]をクリックして、レイヤーを非表示にします。
[レイヤー 1]を選択します。
描画モードに[乗算]を選択します。
描画モードに[乗算]を選択
描画モードに[乗算]を選択
[フィルター]メニューから、[ぼかし]→[ぼかし(ガウス)]を選択します。[ぼかし(ガウス)]ダイアログで、[半径]に「5」pixelを入力して、[OK]をクリックします。
[ぼかし(ガウス)]ダイアログを設定
[ぼかし(ガウス)]ダイアログを設定
ハッキリした細かい粒子の背景と、同じ細かい粒子をぼかしたレイヤーを乗算で重ねると、錆色がにじんだ様子が表現できます。
STEP 3(部分拡大)→錆色がにじんだ演出を加える(部分拡大)
深い色を出すために階調を増やす!
ここまでの操作は、モノクロで行なっていますが、白黒がはっきりした粒子では、単調な色しか設定できません。しかし、白黒がはっきりした粒子でないと、赤錆びた鉄板のゴツゴツした質感は出せません。なので、その両方を実現させるため、複製したレイヤーをぼかして階調を増やしています。
表面に反射光を加える
[レイヤー]パネルで、非表示にしていた「レイヤー 1 コピー」レイヤーを選択して表示します。
描画モードに[ハードライト]を選択します。
描画モードに[ハードライト]を選択
描画モードに[ハードライト]を選択
[レイヤー]パネルで、[レイヤースタイルを追加]をクリックして、メニューから[グラデーションオーバーレイ]を選択します。
[グラデーションオーバーレイ]を選択
[グラデーションオーバーレイ]を選択
[レイヤースタイル]ダイアログで、[グラデーション]セクションの[不透明度]に「50」%、[角度]に「120」°、[比率]に「150」%を設定します。
[レイヤースタイル]ダイアログを表示
[レイヤースタイル]ダイアログを表示
[グラデーションオーバーレイ]を設定
[グラデーションオーバーレイ]を設定
すると、ドキュメントの左上の濃淡が薄くなって、平面的な表面を強調するような反射光が表現できます。
[レイヤースタイル]ダイアログを表示
[レイヤースタイル]ダイアログを表示
3Dマッピングでは省略する!
表面に反射光を加える操作は、タイトルのバックグラウンドなど、画像を平面で使用する場合の効果です。3D マッピングの素材として使用する場合は、このレイヤースタイルの手順 STEP 5 と STEP 6 をすべて省略して、次の手順 STEP 7 のグラデーションマップに進んでください。
粒子を隆起させる
[レイヤースタイル]ダイアログで、[レイヤー]メニューから、[ベベルとエンボス]を選択します。
描画モードに[ハードライト]を選択
描画モードに[ハードライト]を選択
[構造]セクションの[テクニック]に[シゼルハード]、[サイズ]に「4」px を入力します。
[ベベルとエンボス]の[構造]セクションを設定
[ベベルとエンボス]の[構造]セクションを設定
[陰影]セクションの[包括光源を使用]を無効、[角度]に「120」°、[高度]に「70」°、ハイライト、およびシャドウの[不透明度]を「90」%に設定し、[OK]をクリックします。
[ベベルとエンボス]の[陰影]セクションを設定
[ベベルとエンボス]の[陰影]セクションを設定
すると、細かい粒子の黒い部分が立体的になって、塗料の剥がれたような、ゴツゴツした質感が表現できます。
STEP 5(部分拡大)→粒子を隆起させる(部分拡大)
光源の高度にコツがある!
[ベベルとエンボス]の[陰影]セクションは、オブジェクトを立体的に見せる光源の[角度]と[高度]が含まれています。[角度]はオブジェクトを真上から見た方向を示し、[高度]はオブジェクトを真横から見た光源の角度を示します。[高度]の設定値を変えると、陰影の長さがだけではなく、質感の印象までガラリと変わってしまうので、そこで[高度]の設定値に定義を設けます。45°を境界として、小さい数値になるほど艶なしに、大きな数値なるほど艶ありの質感です。たとえば、ゴム製品は30°、プラスチック製品は70°などが目安です。
リアルな錆色をつけ完成
[レイヤー]パネルで、[塗りつぶしまたは調整レイヤーを新規作成]をクリックし、メニューから[グラデーションマップ]を選択して、[グラデーションマップ 1]を作成します。
[グラデーションマップ 1]を作成
[グラデーションマップ 1]を作成
[属性]パネルで、[クリックでグラデーションを編集]をクリックして、[グラデーションエディター]ダイアログを表示します。
[クリックでグラデーションを編集]をクリック
[クリックでグラデーションを編集]をクリック
[グラデーションエディター]ダイアログで、グラデーションを設定して、[OK]をクリックします。
[グラデーションエディター]ダイアログを設定
[グラデーションエディター]ダイアログを設定
【設定値】
[位置:0%][不透明度:100%]
[位置:100%][不透明度:100%]
[位置:0%][カラー:ブラック]
[位置:25%][カラー:(H:353° S:100% B:34%)]
[位置:38%][カラー:(H:176° S:100% B:59%)]
[位置:50%][カラー:(H:352° S:100% B:50%)]
[位置:63%][カラー:(H:18° S:93% B:86%)]
[位置:75%][カラー:(H:34° S:61% B:59%)]
[位置:100%][カラー:ホワイト]
何もない状態から赤錆を描くことができました。
何もない状態から赤錆を描くことができた
何もない状態から赤錆を描くことができた
階調の微妙な変化が不可欠!
錆色のポイントは、茶褐色の中に鮮やかな緑色を入れることと、濃淡の配列を交互に入れ替えることで、ハロー(光りがぼやけて見える現象)のような効果をつけることです。ザラつきながらもメタリックな質感を表現するには、階調の微妙な変化が不可欠です。[グラデーションマップ]は、着色しながら階調を変化させることができます。

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