【Photoshop講座】ポスタリゼーションとは、画像の階調数を減らす処理です。地形図の等高線のように、陰影や色の違いが段階的な層になるので、写真をイラスト調にする手法としてよく用いられます。このポスタリゼーションに輪郭線をプラスして、スッキリ&おしゃれな処理にバージョンアップしましょう。
油絵のタッチを利用する!
写真をイラスト調にする心構えは、生っぽさを消すことです。ポスタリゼーションの境界は、ぎこちない形状になりがちなので、階調の段差をぼかして滑らかにします。しかし、輪郭線にとってぼかしは天敵です。ヒゲの男性ではさらに厄介ですね。作例では、詳細な輪郭線を維持させる方法として [油彩] フィルターを利用します。
ポスタリゼーション風イラストに加工
これから行う操作は、人物写真をポスタリゼーション風イラストに加工する方法です。ポピュラーな手法ですが、詳細なエッジを効かすことで、スッキリと洗練された印象にしましょう。

人物を切り抜く
このレッスンは、写真をイラスト調にすることがテーマなので、人物の切り抜きについては省略しています。詳しくは、以下のページを参照してください。
素材画像をダウンロードして開きます。素材画像は、[幅 : 1280 pixel]、[高さ : 1920 pixel]、 [解像度 : 300 pixel/inch]、[モード : RGB カラー] を使用しています。

素材画像を開く
photo by theharpreetbatish
[選択範囲] メニューから、[被写体を選択] を選択して適用します。
[クイック選択ツール] で選択範囲を修正します。

人物の選択範囲を作成
[選択範囲] メニューから、[選択とマスク] を選択します。[境界線調整ブラシツール] で境界線を調整します。
![[選択とマスク] で境界線を調整](https://psgips.net/wp-content/uploads/2019/07/uf020_01_04.png)
[選択とマスク] で境界線を調整
[選択とマスク] セクションの [出力先] に [新規ドキュメント (レイヤーマスクあり)] を選択して、[OK] をクリックします。
![[新規ドキュメント (レイヤーマスクあり)] を選択](https://psgips.net/wp-content/uploads/2019/07/uf020_01_05.png)
[新規ドキュメント (レイヤーマスクあり)] を選択
出力された新規ドキュメント (レイヤーマスクあり) を確認します。

出力された新規ドキュメントを確認
切り抜かなくても OK !
作例では、背景から人物を切り抜いていますが、そのままイラスト調にすることも可能です。被写体との境界が同系色であったり、不鮮明な場合を除けば、スッキリ&おしゃれなポスタリゼーション風イラストに加工できます。

photo by Free-Photos
背景色の設定
[レイヤー] パネルで、[塗りつぶしまたは調整レイヤーを新規作成] をクリックし、メニューから [べた塗り] を選択して、[べた塗り 1] を作成します。
![[べた塗り 1] を作成](https://psgips.net/wp-content/uploads/2019/07/uf020_02_01.png)
[べた塗り 1] を作成
[カラーピッカー] ダイアログで、新しい色に [H : 40°/ S : 100% / B : 80%] を設定して、[OK] をクリックします。
![[カラーピッカー] ダイアログを設定](https://psgips.net/wp-content/uploads/2019/07/uf020_02_02.png)
[カラーピッカー] ダイアログを設定
[レイヤー] パネルで、[べた塗り 1] をドラッグ、または、[command (Ctrl)] + [[] キーを押して、[べた塗り 1] を背面へ移動します。
![[べた塗り 1] を背面へ移動](https://psgips.net/wp-content/uploads/2019/07/uf020_02_03.png)
[べた塗り 1] を背面へ移動
人物の切り抜きの背景色が設定できました。

背景色を設定
被写体との対比を考える!
背景色は自由に設定できますが、被写体との組み合わせにより、後に適用する、輪郭線の効果が出にくい色があります。輪郭の検出は、色の違いと明るさの違いから行われます。たとえば、白い服と白い背景では、輪郭線の効果が出にくくなります。同系色と組み合わせる場合は、被写体を明るく、背景を暗くして対比させましょう。