【レタッチ】低解像度から高解像度に変換する方法【ディテールを保持】

【レタッチ】低解像度から高解像度に変換する方法【ディテールを保持】

【Photoshop基本操作】画像の解像度を上げる作業を「アップサンプリング」といいます。ここで使用する機能の [ディテールを保持 2.0] は、Photoshop CC 2018 から追加された、ピクセル情報の補間方法です。人工知能によるアルゴリズムで画質の劣化を抑え、ジャギーのない滑らかな輪郭が再現できます。



2の倍数で大きくする!
アップサンプリングは、どのような方法を用いても画質が劣化します。たとえば、110% といった少量の拡大なら、何もしない方が得策です。やるなら2倍、4倍、8倍…といった2の倍数がオススメです。その理由は、もともと足りないピクセルの補間が均等にブレンドできるからです。

ディテールを保持 2.0 によるアップサンプリング

これから行う操作は、低解像度から高解像度にアップサンプリングする方法です。ピクセル情報の補間方法に [ディテールを保持 2.0] を用い、その適用結果を検証します。画質が劣化するので、一般的にアップサンプリングは推奨されません。また、作例で行う拡大率 (1600%) も現実的ではありません。この検証は、アップサンプリングの可能性を探るものです。
低解像度の元画像 → 1600% のアップサンプリングで高解像度化
元画像から16倍に拡大
元画像から16倍に拡大
テクノロジープレビューの機能
[ディテールを保持 2.0] は、まだ完全には実用レベルではない機能です。そのため、機能を有効 / 無効にするオプションが追加されています。初期設定では有効になりますが、これらの機能を無効にする場合は、[Photoshop CC (編集)] メニューから、[環境設定] → [テクノロジープレビュー] を選択します。[ディテールを保持 2.0 アップスケールを有効にする] のチェックマークを外します。
[ディテールを保持 2.0] を有効に設定
[ディテールを保持 2.0] を有効に設定

ドキュメントサイズを確認する

素材画像をダウンロードして開きます。素材画像は、[幅 : 120 pixel]、[高さ : 93 pixel]、 [解像度 : 300 pixel/inch]、[モード : RGB カラー] を使用しています。
素材画像を開く
素材画像を開く
photo by Gromovataya
[イメージ] メニューから、[画像解像度] を選択します。[画像解像度] ダイアログで、[幅]、[高さ]、[解像度] の数値を確認します。
現在の数値を確認
現在の数値を確認
ドキュメントサイズとは?
Photoshop におけるドキュメントサイズは、画像データを構成するピクセル数で表すことが一般的です。単位には pixel を用い、一辺 1 インチあたりに含まれるピクセル数で、解像度 (pixel/inch) を表します。
基本がわかる動画を配信中!
チャンネル登録をお願いします!

ドキュメントサイズを変更する

[画像解像度] ダイアログで、[再サンプル] にチェックマークを入れます。
[縦横比率を固定] が設定されていることを確認します。
[幅] に「1920」pixel を入力します。
[幅] に「1920」pixel を入力
[幅] に「1920」pixel を入力
画質の劣化を最小限に!
作例では、元画像を 1600% に拡大するアップサンプリングを想定しています。[画像解像度] ダイアログの [幅] に設定した「1920」pixel は、120 pixel x 1600% = 1920 pixel で計算しています。倍率でアップサンプリングする場合は、単位に [%] を選択して、 [幅]、または [高さ] に倍率を入力してください。
基本がわかる動画を配信中!
チャンネル登録をお願いします!

解像度を設定する

[画像解像度] ダイアログで、[解像度] に「300」pixel/inch を入力します。
[画像サイズ] と [寸法] を確認します。
[解像度] に「300」pixel/inch を入力
[解像度] に「300」pixel/inch を入力
[画像解像度] 変更前 → [画像解像度] 変更後
解像度はプリント時の設定!
作例では、ドキュメントサイズの単位に pixel を選択しているので、アップサンプリングを行う上での [解像度] の設定は、直接的な関係を持ちません。解像度を大きくすることだけが「高解像度化」ではなく、画質は画像全体で保有する総ピクセル数が優先されます。
Photoshop では、プリント時の解像度として、「300」pixel/inch が推奨されています。日本における商業印刷の一般的な推奨値は、「350」pixel/inch です。

補間方法を選択する

[画像解像度] ダイアログで、[再サンプル] セクションの [補間方法を設定] をクリックして、メニューから [ディテールを保持 2.0] を選択します。
[ディテールを保持 2.0] を選択
[ディテールを保持 2.0] を選択
[ノイズを軽減] に「20」% を入力します。
[ノイズを軽減] に「20」% を入力
[ノイズを軽減] に「20」% を入力
ピクセル情報の補間とは?
「ピクセル情報の補間」とは、隣接するピクセルの平均値で新しいピクセルを計算し、足りない部分に穴埋めする機能です。概念的な例では、黒と白の2つのピクセルを3つに増やすと、2つのピクセルの間に 50% グレーのピクセルが穴埋めされます。
補間のしくみ
ピクセル数を変更すると、ピクセルとピクセルの間に新しいピクセルが補間されます。
[ノイズを軽減] に「20」% を入力
ピクセルのブレンド
補間された新しいピクセルは、隣接するピクセルの平均値が穴埋めされます。
[ノイズを軽減] に「20」% を入力
広い領域でのピクセルのブレンド
補間する領域が増えると、隣接するピクセル間で階調が生成されます。
[ノイズを軽減] に「20」% を入力
補間する領域がもっと増えると、増えた分だけの階調が生成されます。黒と白というはっきりしたディテールが、ピクセル情報の補間によってブレンドされ、これが幅、高さに展開されるので、画像がぼけてしまうのです。
[ディテールを保持 2.0] では、これらの補間に人工知能を用い、滑らかにする部分、輪郭を鮮明にする部分を自動的に検出して、最適なアップサンプリングを行います。

アップサンプリングを適用する

[画像解像度] ダイアログで、[OK] をクリックします。
[OK] をクリック
[OK] をクリック
1600% のアップサンプリングが適用されました。
アップサンプリングの操作が完了
アップサンプリングの操作が完了
120 x 93 pixel → 1920 x 1488 pixel
他の補間方法と比較する!
ピクセル情報の補間方法は、大別すると「バイキュービック法」、「ニアレストネイバー法」、「バイリニア法」があります。ブレンド率に3次元関数を用いて、隣接するピクセルをより滑らかに見せる「バイキュービック法」は、Photoshop の標準的な補間方法です。
バイキュービック法 (滑らかなグラデーション)
[バイキュービック法 (滑らかなグラデーション)] は、用途に応じて派生したさまざまなバイキュービック法の中にあってルーツ的な存在です。[ディテールを保持 2.0] に比べると、その差は一目瞭然です。
ディテールを保持 2.0 → バイキュービック法 (滑らかなグラデーション)
自動 (初期設定)
[自動] は、[補間方法を設定] で初期設定されている補間方法です。画像に適したバイキュービック法のさまざまなアルゴリズムを自動的に判断して適用します。ある程度のシャープさは出ていますが、[ディテールを保持 2.0] に比べると、境界線のハローやノイズが目立ちます。
ディテールを保持 2.0 → 自動 (初期設定)
ディテールを保持 (拡大)
[ディテールを保持 (拡大)] は、ノイズを軽減させる機能でアップサンプリングを円滑に行う補間方法です。[ノイズを軽減] オプションにより、[自動] より滑らかさの改善は見られるものの、[ディテールを保持 2.0] には敵いません。
ディテールを保持 2.0 → ディテールを保持 (拡大)
アップサンプリングは画質が劣化するので、原則的には行わない方が無難です。しかし、必要な場面に遭遇したら、[ディテールを保持 2.0] を試してみましょう。

スポンサード リンク