【Photoshop講座】 ドキュメントに入力した文字を [ワープテキスト] で変形させて、テーブルの上に撒かれたような水の形を描き加え、[レイヤースタイル] の効果を組み合わせて、透明な水滴風に仕上げていきましょう。
屈折光と反射光を使い分ける!
水滴らしく見せるポイントは、透明の形に光と影をどのように配置するかにあります。立体化した形状そのものの光と影、透明部分に屈折した光と影は、それぞれ違った角度に明るい部分と暗い部分が現れます。
このような屈折光と反射光を、素材の光源の入射角に合わせて使い分ければ、リアルな水滴は簡単に表現できます。
テキストをこぼれた水滴風に加工
これから行う操作は、入力したテキストや塗りつぶしオブジェクトをこぼれた水滴風に加工する方法です。作例ではフォントを利用していますが、すべての形状をフリーハンドで描くことも可能です。ベースになるオブジェクトさえあれば、リアルな水滴の質感はどんな形にでも応用できます。

ベースの文字を変形する
素材画像をダウンロードして開きます。素材画像は、[幅 : 2560 pixel]、[高さ : 1712 pixel] 、[解像度 : 72 pixel/inch]、[モード : RGBカラー] を使用しています。

素材画像を開く
活かせる素材をチョイス!
背景に敷く素材は、水滴の質感が活かせる木目やタイル地など、コントラストが高く、濃い色相のものが好ましいです。
[ツール] パネルで、[横書き文字ツール] を選択します。
![[横書き文字ツール] を選択](https://psgips.net/wp-content/uploads/2018/02/txe11_01_02.png)
[横書き文字ツール] を選択
オプションバーで、任意のフォントを設定し、[フォントサイズを設定] に「250 pt」を入力します。
![[フォントサイズを設定] に「250 pt」を入力](https://psgips.net/wp-content/uploads/2018/02/txe11_01_03.png)
[フォントサイズを設定] に「250 pt」を入力
任意のフォントを設定!
作例では、「Comic Sans MS」を設定していますが、フォント環境はご使用のパソコンによって異なります。リスト表示される任意のフォントを設定してください。
ドキュメント内をクリックして、ポイントテキストで文字を入力します。

ポイントテキストで文字を入力
文字の間隔を空けよう!
こぼれた水滴の効果は、隣接する文字との距離が近いほどそれっぽく見えます。あらかじめ、トラッキングなどで、文字の間隔を少し詰めておくと効果的です。

カーニングとトラッキングを設定
文字列が欧文の場合は、[選択した文字のトラッキングを設定] に [-10] を設定し、「W」と「a」など、間隔が広い組み合わせは、[文字のカーニングを設定] で、個別に設定しておくといいでしょう。
文字の垂直比率を拡大
オプションバーで、[文字パネルと段落パネルの切り替え] をクリックして、[文字] パネルを表示します。
![[文字パネルと段落パネルの切り替え] をクリック](https://psgips.net/wp-content/uploads/2018/02/txe11_02_01.png)
[文字パネルと段落パネルの切り替え] をクリック
[文字] パネルで、[垂直比率] に「150%」を設定します。
![[垂直比率] に「150%」を設定](https://psgips.net/wp-content/uploads/2018/02/txe11_02_02.png)
[垂直比率] に「150%」を設定

遠近法のための変形!
素材画像のテーブルは、斜め上からの角度が付いているので、奥の方が小さく見える遠近法が存在しています。そのため、テーブル上に置かれたものは、正面から見るより細長く見えます。
テキストレイヤーには、そのまま [遠近法] による変形ができないので、まず [垂直比率] で縦長に変形しておきます。
文字の回転
[編集] メニューから、[変形] → [自由変形] を選択、または [command (Ctrl)] + [T] キーを押して、変形のバウンディングボックスを表示します。

変形のバウンディングボックスを表示
バウンディングボックスの外側を [shift] キーを押しながらドラッグし、文字を 15°回転します。

文字を 15°回転
文字が回転できたら、[enter] キーを押して変形を確定します。

15°単位で回転できる!
変形のバウンディングボックスを回転するとき、[shift] キーを併用すると、±15°単位で正確な回転角度を設定することができます。
文字の変形
オプションバーで、[ワープテキストを作成] をクリックして、[ワープテキスト] ダイアログを表示します。
![[ワープテキストを作成] をクリック](https://psgips.net/wp-content/uploads/2018/02/txe11_04_01.png)
[ワープテキストを作成] をクリック
[ワープテキスト] ダイアログで、[スタイル] に [円弧] を選択します。
![[スタイル] に [円弧] を選択](https://psgips.net/wp-content/uploads/2018/02/txe11_04_02.png)
[スタイル] に [円弧] を選択
ワープスタイルの適用方向に [水平方向] をクリックします。
[カーブ] に「−25」%、[垂直方向のゆがみ] に「+25」%を設定して、[OK] をクリックします。
![[ワープテキスト] ダイアログを設定](https://psgips.net/wp-content/uploads/2018/02/txe11_04_04.png)
[ワープテキスト] ダイアログを設定

ワープテキストとは?
[ワープテキスト] とは、文字をさまざまな形に変形できる15種類のワープスタイルと、数値でゆがみをコントロールするスライダーが搭載された、テキストレイヤー限定のオプション機能です。
テキストレイヤーの文字列すべてが変形の対象となり、一部の文字だけを変形することはできません。
大きさと位置の調整
[編集] メニューから、[変形] → [自由変形] を選択、または [command (Ctrl)] + [T] キーを押して、変形のバウンディングボックスを表示します。

変形のバウンディングボックスを表示
バウンディングボックスの右下コーナーハンドルをドラッグして、文字の大きさを調整します。

文字の大きさを調整
バウンディングボックス内をドラッグして、文字の位置を調整します。

文字の位置を調整
文字の大きさと位置が調整できたら、[enter] キーを押して変形を確定します。

自由変形を活用しよう!
テキストレイヤーはもちろん、シェイプレイヤーやスマートオブジェクトなどの変形は、[command (Ctrl)] + [T] キーでバウンディングボックスが表示できる [自由変形] を活用しましょう。
バウンディングボックス内をドラッグして移動できるほか、座標値や変形率などの数値入力もできる万能ツールです。