写真をイラスト調に!パスで作成する2階調化

写真をイラスト調に!パスで作成する2階調化

【Photoshop講座】パスやシェイプで作成したベクトル画像は、ファイル容量を軽くできます。また、どんなドキュメントサイズに変更しても、画質が劣化しないというメリットもあります。しかし、パスやシェイプで複雑なアートワークを作成するには、大変な手間がかかりますし、テクニックも必要です。たとえば、2階調化と同じような処理なら、選択範囲から簡単にパスやシェイプが作成できます。



曖昧な境界線を明確にできる!

選択範囲からパスを作成することはほとんどありません。なぜなら、パスには正確な境界線を求められることが多いからです。しかし、選択範囲から予測不能なパスが一瞬で作成できることは痛快です。写真の陰影などのような、曖昧な境界線を明確な白黒に分けるパスが作成できれば、きっと、面白い作品づくりに役立つことでしょう。

選択範囲からパスやシェイプを作成

これから行う操作は、写真を2階調化イラストに加工する方法です。Photoshop なら、[2階調化] という機能を使えば簡単にできてしまいますが、ビットマップ画像特有のジャギーが気になったり、高解像度に対応しにくいデメリットもあります。白と黒の境界線にパスを自動作成して、Illustrator でも使えるアートワークに仕上げましょう。
元画像 → パスで作成する2階調化

選択範囲を作成する

素材画像をダウンロードして開きます。素材画像は、[幅 : 1280 pixel]、[高さ : 1280 pixel] 、[解像度 : 72 pixel/inch]、[モード : RGB カラー] を使用しています。
素材画像を開く
素材画像を開く
[選択範囲] メニューから、[色域指定] を選択し、[色域指定] ダイアログで、[選択] に [シャドウ] を選択します。
[選択範囲のプレビュー] に [グレースケール] を選択します。
[階調の反転] にチェックマークを入れます。
プレビューで2階調化が確認できる
プレビューで2階調化が確認できる

暗い領域を選択する操作!

[色域指定] では、2階調化イラストの塗りの部分にあたる、暗い領域の選択範囲を作成することが目的です。しかし、選択範囲は白色の領域に作成されるので、[選択範囲のプレビュー] では、[階調の反転] にチェックマークを入れ、白黒を反転させた状態で設定値を確認します。[OK] をクリックする前に、必ず [階調の反転] のチェックマークを外してください。
調整を確認するときのプレビュー → [OK] をクリックするときのプレビュー
[色域指定] ダイアログで、[許容量] に「20」%、[範囲] に「88」を設定します。
[階調の反転] のチェックマークを外します。
[OK] をクリックします。
[階調の反転] のチェックマークを外す
[階調の反転] のチェックマークを外す
すると、暗い部分の色域から選択範囲が作成されます。
暗い部分の色域から選択範囲が作成できた
暗い部分の色域から選択範囲が作成できた

ジャギーのない2階調化!

このレッスンの工法は、2階調化をパスでアウトライン化することを目的としています。[2階調化] との大きな違いは、ビットマップ画像特有のジャギーがないことです。パスを作成することで、ベクトル画像として、Illustrator への書き出しも可能になります。
[2階調化] ではジャギーが見られる → 滑らかな選択範囲をパスに変更
[色域指定] の設定は、ジャギーのない滑らかな境界線を作成することを目的とします。色域に [シャドウ] を選択した場合、シャドウ点からの階調レベルを [範囲] で設定します。これは、[2階調化] の [しきい値] と同じ働きをするもので、[範囲] の設定で、白と黒の領域が調整できます。
[範囲] に「65」を設定 → [範囲] に「128」を設定
ジャギーのない滑らかな境界線は [許容量] で設定します。初期設定は「20」% で、これは境界線の隣接するピクセルをどこまで含めるかという量を示します。「0」% に近づくほどジャギーが目立つようになり、「100」% に近づくほど階調量は増えていきます。
[許容量] に「0」% を設定 → [許容量] に「100」% を設定

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【Photoshop講座】写真をイラスト調に!パスで作成する2階調化
サムネールをクリックすると、YouTube 動画にリンクします。

選択範囲からパスを作成する

[パス] パネルを表示し、[パス] パネルメニューから、[作業用パスを作成] を選択します。
[作業用パスを作成] を選択

[作業用パス] とは?

画像に直接影響を与えないパスです。パスを作成すると、自動的に [作業用パス] が作成されます。そのままベクトルマスクに活用したり、名前を付けて保存すると、編集や複製などが行えます。[作業用パス] は、パス機能がサポートされているファイル形式 (PSD や EPS など) では保持できますが、複数のパスを作成したり、クリッピングパスなどに利用する場合は、パスを保存しておく必要があります。
[パスを保存] を選択
[作業用パスを作成] ダイアログで、[許容値] に「2.0」pixel を入力し、[OK] をクリックします。
[作業用パスを作成] ダイアログを設定
[作業用パスを作成] ダイアログを設定
[色域指定] で作成した選択範囲から、[作業用パス] を作成することができました。
STEP 1 → 選択範囲からパスを作成
[作業用パス] のみを表示した場合
[作業用パス] のみを表示した場合

境界線の滑らかさを設定!

[許容値] は、選択範囲の境界線に対して、作成するパスをどの程度合わせるかといった数値を設定します。0.5 〜 10.0 pixel が設定でき、数値が小さいほどアンカーポイントの密度が小さくなり、許容される範囲も狭くなります。たとえば、[許容値] を「2.0」pixel に設定すると、許容される範囲が 2.0 pixel 分の調整でパスに変換されます。
[許容値] を小さく設定 → [許容値] を大きく設定

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パスからシェイプを作成する

[レイヤー] パネルを表示し、[塗りつぶしまたは調整レイヤーを新規作成] をクリックし、メニューから [べた塗り] を選択して、[べた塗り 1] を作成します。
[べた塗り 1] を作成
[べた塗り 1] を作成
[カラーピッカー] ダイアログで、[ブラック] を設定して、[OK] をクリックします。
[カラーピッカー] ダイアログを設定
[カラーピッカー] ダイアログを設定
[作業用パス] から領域を塗りつぶしたシェイプを作成することができました。
STEP 2 → パスからシェイプを作成

ベクトルマスクを内蔵したべた塗り??

バージョン CS 6 以降では、[べた塗り] 塗りつぶしレイヤーが [シェイプ] に変換されます。これは、自動的に [作業用パス] の存在を確認し、[シェイプ] に変換しているもので、塗りつぶしレイヤー + ベクトルマスクが、同じしくみで作成されているものだからです。バージョン CS 5 以前では、[シェイプ] も塗りつぶしレイヤー + ベクトルマスクで作成されます。すべてのバージョンで、レイヤー名はそのまま継承されます。
ベクトルマスクが作成される (CS 5 の場合)
ベクトルマスクが作成される (CS 5 の場合)

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背景色を設定する

[レイヤー] パネルで、[背景] を選択します。
[背景] を選択
[背景] を選択
[塗りつぶしまたは調整レイヤーを新規作成] をクリックし、メニューから [べた塗り] を選択して、[べた塗り 2] を作成します。
[べた塗り 2] を作成
[べた塗り 2] を作成
[カラーピッカー] ダイアログで、[ホワイト] を設定して、[OK] をクリックします。
[カラーピッカー] ダイアログを設定
[カラーピッカー] ダイアログを設定
選択範囲からパスやシェイプを作成することができました。
STEP 3 → 背景色を設定
選択範囲からパスやシェイプを作成することができた
選択範囲からパスやシェイプを作成することができた

配色を自由に変えられる!

このレッスンの工法では、塗りの領域をシェイプに変換しているので、作成後の配色を簡単に再編集できます。[レイヤー] パネルで、べた塗り調整レイヤーのサムネールをダブルクリックすると、[カラーピッカー] ダイアログが表示されます。[背景] (元画像) が不要の場合は削除してもかまいません。シェイプはどんな大きさにも対応できます。
[べた塗り] サムネールをダブルクリック
[べた塗り]サムネールをダブルクリック
2階調化イラストの配色例
2階調化イラストの配色例

パスを Illustrator へ書き出す!

Photoshop で作成したパスは、Illustrator でも使用できます。一般的には、パスを直接コピー&ペーストしますが、Illustrator 形式のファイルで保存したい場合は、[ファイル]メニューから、[書き出し] → [Illustrator へのパス書き出し] を選択し、[ファイルにパスを出力] ダイアログで、[パス] に [作業用パス]、または [べた塗り 1 シェイプパス] を選択します。ただし、[グループ] や [複合パス] などの情報は含まれません。
Photoshop → Illustrator (アイコン)
[パス] に [べた塗り 1 シェイプパス] を選択
[パス] に [べた塗り 1 シェイプパス] を選択

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