色調のバランスを崩す
印象派の最大の特徴は、粗いタッチと鮮やかな色彩です。しかし、その鮮やかさに「生っぽさ」は禁物です。[カラーバランス] を使用して、少し黄色く変色した重厚さを出して、色鮮やかな印象派風を仕上げましょう。
[レイヤー] パネルで、[塗りつぶしまたは調整レイヤーを新規作成] をクリックし、メニューから [カラーバランス] を選択して、[カラーバランス 1] を作成します。
![[カラーバランス 1] を作成](https://psgips.net/wp-content/uploads/2015/05/ope2_4_01.png)
[カラーバランス 1] を作成
[属性] パネルで、[階調] に [中間調] を選択します。
[輝度を保持] のチェックマークを外します。
![[輝度を保持] のチェックマークを外す](https://psgips.net/wp-content/uploads/2015/05/ope2_4_02.png)
[輝度を保持] のチェックマークを外す
輝度を保持しない!
[輝度を保持] を有効にすると、色の輝度値を変えない調整が行われ、対象画像の明るい部分に影響を与えません。無効にすると、設定値によって輝度値も変わるので、たとえば白い部分が赤っぽくなったり、青っぽくなったりします。
[シアン / レッド] に「+25」、[イエロー / ブルー] に「-50」を入力します。
![[カラーバランス] ダイアログを設定](https://psgips.net/wp-content/uploads/2015/05/ope2_4_03.png)
[カラーバランス] ダイアログを設定

写真を色鮮やかな印象派風に加工することができました。

印象派風に加工することができた
カラーバランスのコツ!
色の「生っぽさ」を解消するには、ハイライト点を白色から黄色に変えることがいちばん効果的です。[カラーバランス] は、RGB が干渉し合う特性があるので、印象派風では、白色が黄色に変色する「色かぶり」のような効果を基本として考えます。
RGB 画像の場合、白色点は [0 / 0 / 0] なので、ここでは、比較的に影響の少ない [グリーン] をベースとして固定し、[レッド] と [ブルー] が相反するように設定することがコツです。
[ブルー] に負の数値を設定すれば、補色の [イエロー] が強まります。[レッド] に正の数値を設定すれば、補色の [シアン] が弱まるので、赤っぽさが増してきます。この比率が 2 : 1 になるよう定義しています。