写真をイラスト調に!ポップで丸いドットモザイク

写真をイラスト調に!ポップで丸いドットモザイク

【Photoshop講座】四角いモザイク処理を丸いドットに変えると、キュートでオシャレなポップアートになります。「ドット絵」とも呼ばれるオーソドックスな画像処理ですが、これが意外と難しいのです。細かいドットには干渉する性質があって、意図しない縞模様が現れたりするからです。[カラーハーフトーン] と [モザイク] を組み合わせて、ポップで丸いドットモザイクを作成しましょう。


適切なドットの大きさを割り出す!
規則正しく配列された丸いドットには、大小さまざまなサイズがありますが、丸いドットモザイク (ドット絵) 処理が必要とする大きさは、ドット同士が隣接する最大限の大きさです。このサイズの難しいところは、大きすぎると菱形のように見えるし、小さすぎるとサイの目状のラインが目立つようになるところです。隣接する箇所に少しだけ隙間を空ける、適切なドットの大きさを割り出す方法を学びましょう。

モザイクオブジェクトを作成

これから行う操作は、2つのフィルター機能を使って、丸いドットモザイク (ドット絵) を作成する方法です。Illustrator には、[モザイクオブジェクトを作成] という機能がありますが、Photoshop には残念ながら搭載されていません。[カラーハーフトーン] により、後に適用する [モザイク] を反映させた適切なサイズが設定できれば、同じ効果を作り出すことができます。
元画像 → ポップで丸いドットモザイク
描画色を設定する
素材画像をダウンロードして開きます。素材画像は、[幅 : 1271 pixel]、[高さ : 1886 pixel] 、[解像度 : 72 pixel/inch]、[モード : RGBカラー] を使用しています。このドキュメントサイズは、作成後の丸いドットがぴったり収まるように、あらかじめトリミングしたものです。他のドキュメントサイズで作成する場合は、作成後にドットに合わせて切り抜けば応用できます。
素材画像を開く
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photo by 1103997
[カラーハーフトーン] を適用する対象として、べた塗りした新規レイヤーを作成します。[ツール] パネルで、[描画色を設定] をクリックして、[カラーピッカー] ダイアログを表示します。
[カラーピッカー] ダイアログで、[H : 0°/ S : 0% / B : 25%] を設定します。
[新しい色] に「75% グレー」が設定されていることを確認します。
[OK] をクリックします。
[カラーピッカー] ダイアログを設定
[カラーピッカー] ダイアログを設定
なぜ 75% グレー?
描画色の設定は、この後に適用する [カラーハーフトーン] に大きく関係しています。設定した 75% グレーは、「ニュートラルグレー」と呼ばれるグレースケール (階調) に基づいています。グレースケールが表すものは「明度」で、0% がブラック、100% がホワイトといったように、数値が大きくなるほど明るいグレーになります。
[カラーハーフトーン] では、対象画像の明度の数値が大きい場合は、ひとつの点が小さくなり、小さい場合は、ひとつの点が大きくなります。ドキュメントを塗りつぶすグレーの濃淡で、ドット模様の密度が調整できるというワケです。
[レイヤー] パネルで、[新規レイヤーを作成] をクリックします。
[レイヤー 1] が作成されたことを確認します。
[レイヤー 1] を作成
[レイヤー 1] を作成
[編集] メニューから、[塗りつぶし] を選択し、[塗りつぶし] ダイアログで、[内容] に [描画色] を選択します。
[OK]をクリックします。
[内容] に [描画色] を選択
[内容] に [描画色] を選択
[フィルター] メニューから、[スマートフィルター用に変換] を適用します。[レイヤー] パネルで、[レイヤー 1] がスマートオブジェクトに変換されたことを確認します。
スマートオブジェクトを確認
スマートオブジェクトとは?
[スマートフィルター用に変換] を適用すると、選択したレイヤーが「スマートオブジェクト」に変換されます。スマートオブジェクトにすることで、適用後の色調補正やフィルターが再編集できます。[背景] に適用すると、レイヤー名が [レイヤー 0] に変更され、[背景] では設定できなかった [描画モード] や [不透明度]、[位置をロック] などが有効になります。
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【Photoshop講座】写真をイラスト調に!ポップで丸いドットモザイク
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ドット模様を作成する
[フィルター] メニューから、[ピクセレート] → [カラーハーフトーン] を選択します。[カラーハーフトーン] ダイアログで、[最大半径] に「29」pixel を入力します。
[ハーフトーンスクリーンの角度] のすべてのチャンネルに「0」を入力します
[OK] をクリックします。
[カラーハーフトーン] ダイアログを設定
[カラーハーフトーン] ダイアログを設定
タテヨコに整列したドット模様が作成できました。
STEP 1 → [カラーハーフトーン] を適用
[表示] メニューから、[100%] を選択して、ドキュメントウィンドウの表示を 100% 等倍にして、作成されたドット模様を確認しましょう。
100% 等倍でドット模様を確認
100% 等倍でドット模様を確認
ドットの大きさの算出方法は?
作例では、ドットひとつの適切な大きさとして、直径 40 pixel + 隙間 1 pixel を想定しています。これが後に適用する [モザイク] の [セルの大きさ] です。丸いドットの密度は、塗りつぶしの描画色 [B : 25%] で、隣り合うドットの隙間が少し空きます。[カラーハーフトーン] で設定した [最大半径] は、ドットの大きさではなく、ドットの中心から隣り合う (対角) ドットの中心までの距離の 1/2 (半径) です。なので、[半径] ではなく、[最大半径] という名前が付けられています。
[最大半径] と [セルの大きさ] の関係
[最大半径] と [セルの大きさ] の関係
ピクセルグリッドは幅、高さで表されますが、[カラーハーフトーン] の [ハーフトーンスクリーンの角度] が「0」の場合、ドットはタテヨコに整列しても、算出の対象となる隣り合うドットは、45°の対角線上になります。ここがややこしいところですね。ドットは密度であり、対象画像の明度によって大きさも変わります。[モザイク] の [セルの大きさ] に当てはめると、対角線の距離が [カラーハーフトーン] の対象となります。
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ドット模様をドキュメントに揃える
[カラーハーフトーン] で作成するドット模様は、ドキュメントの中心から回転させて、チャンネル別にドットを重ねるという機能なので、ドットの左上端をドキュメントの左上端に揃えることはできません。これを [スクロール] という機能を使って調整します。
[フィルター] メニューから、[その他] → [スクロール] を選択します。[スクロール] ダイアログで、[水平方向] に「+29」pixel 右へ、[垂直方向] に「+9」pixel 下へを入力します。
[未定義領域] に [ラップアラウンド (巻き戻す)] を選択します。
[OK]をクリックします。
[スクロール] ダイアログを設定
[スクロール] ダイアログを設定
ドット模様をスクロールさせて、ドキュメントに揃えることができました。
STEP 2 → [スクロール] を適用
スクロールとは?
ドキュメントの画像を水平方向、または垂直方向に移動させることができます。移動によってドキュメントからはみ出した画像を、移動した方向の反対側から巻き戻すこともできるので、シームレスパターンを作成する場合には重宝する機能です。
ドキュメントの中央と四隅に絵柄を配置 → ドキュメントサイズの 1/4 の距離でスクロール
たとえば、ドキュメントの中央と四隅に絵柄を配置し、ドキュメントサイズの 1/4 の距離でスクロールさせると、シームレスパターンのつなぎ目が確認できます。
[スクロール] ダイアログを設定
[スクロール] ダイアログを設定
[未定義領域] に [端のピクセルを繰り返して埋める] を設定すると、ドキュメントからはみ出した1行、または1列のピクセルが、移動した距離を繰り返して描画されます。
[スクロール] ダイアログを設定
[スクロール] ダイアログを設定
ドキュメントの中央と四隅に絵柄を配置 → ドキュメントサイズの 1/4 の距離でスクロール
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ドット模様と素材画像を合成する
[レイヤー] パネルで、描画モードに [スクリーン] を選択します。
描画モードに [スクリーン] を選択
描画モードに [スクリーン] を選択
すると、[カラーハーフトーン] で作成したドット模様が素材画像と合成されます。
STEP 3 → 描画モードに [スクリーン] を選択
スクリーンとは?
描画モードに [スクリーン] を選択すると、前面 (合成色) のレイヤーの反転されたカラーが [乗算] され、明るい部分はより明るく、暗い部分への影響は弱くなっていきます。合成色をグレースケールで捉えると、基本色に与える明度の影響は、ブラックでは 0%、ホワイトでは 100% になります。
素材画像にモザイクをかける
[レイヤー] パネルで、[背景] を選択します。[フィルター] メニューから、[スマートフィルター用に変換] を適用します。[レイヤー] パネルで、[背景] ([レイヤー 0]) がスマートオブジェクトに変換されたことを確認します。
スマートオブジェクトを確認
[フィルター] メニューから、[ピクセレート] → [モザイク] を選択します。[モザイク] ダイアログで、[セルの大きさ] に「41」平方ピクセルを入力します。
[OK] をクリックします。
[モザイク] ダイアログを設定
[モザイク] ダイアログを設定
ドット模様に合わせた [モザイク] を適用することができました。
STEP 4 → [モザイク] を適用
ポップで丸いドットモザイク (ドット絵) が完成しました。写真の生っぽさが軽減されるので、背景イメージとしても重宝しそうです。
ポップで丸いドットモザイクの完成
ポップで丸いドットモザイクの完成
セルの大きさとは?
[モザイク] ダイアログの [セルの大きさ] は、モザイクにする四角形のドットの幅、または高さの距離です。単位には面積を表す「平方ピクセル」が使われていますが、どの設定値においてもモザイクは正方形ですから、これは単純にドットの幅、または高さとして捉えた方が理解しやすいですね。
作例では、丸いドット模様に合わせた [セルの大きさ] です。丸いドット模様ひとつの直径 40 pixel + 隙間 1 pixel = 41 pixel で求められています。

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