【Photoshop講座】ランダムな斑点模様を生成する「雲模様」をベースに、太陽が照り返る逆光の雲を描きます。ポイントは青空の色。驚くほど簡単に、しかもリアルに作れる方法をご紹介しましょう。
雲模様にして雲にあらず?
ここで描く雲には、らしからぬ黒い影があります。雲のエッジが光り輝く「逆光の雲」にとって、これが重要な要素となるワケです。しかし「雲模様」には、そんな黒い影など存在しません。
画像の明暗を表す階調は、大まかにシャドウ、中間調、ハイライトに分けられますが、この順序を入れ替えてやると、あら不思議? もう「雲模様にして雲にあらず」とは言わせません。
何もない状態から雲を描く
こらから行う操作は、Photoshop の機能だけを使って、何もない状態から雲を描く方法です。といっても、フリーハンドで描くような操作は一切ありません。ステップ・バイ・ステップ方式で、手順どおりに操作すれば、誰でも「逆光の雲」が作成できます。最初に生成する「雲模様」がそのまま、壮大な青空に変身しますよ。
![ベースの[雲模様 1] を生成 → 何もない状態から雲を描く](https://psgips.net/wp-content/uploads/2018/04/tex05_00_01.png)
雲のベースをつくる
[ファイル] メニューから、[新規] を選択します。[新規ドキュメント] ダイアログで、[幅] に「1280」pixel、[高さ] に「720」pixel、[解像度] に「72」pixel/inch、[カラーモード] に「RGB カラー」、[8 bit] を設定して、[作成] をクリックします。
![[新規ドキュメント] ダイアログを設定](https://psgips.net/wp-content/uploads/2018/04/tex05_01_01b.png)
[新規ドキュメント] ダイアログを設定
新規ドキュメントを作成します。

新規ドキュメントを作成
[レイヤー] メニューから、[スマートオブジェクト] → [スマートオブジェクトに変換] を選択して適用します。

スマートオブジェクトを確認
スマートオブジェクトとは?
[スマートオブジェクトに変換] を適用すると、[背景] やレイヤーが「スマートオブジェクト」に変換されます。スマートオブジェクトにすることで、適用後の色調補正やフィルターが再編集できます。
[背景] に適用すると、レイヤー名が [レイヤー 0] に変更され、[背景] では設定できなかった [描画モード] や [不透明度]、[位置をロック] などが有効になります。
遠近感をつける設定
ベースの [雲模様 1] が作成できたら、スマートオブジェクトを変形させて、遠近感をつけます。
![ベースの [雲模様 1] を作成 → 遠近感をつける](https://psgips.net/wp-content/uploads/2018/04/tex05_02_00.png)
ドキュメントウィンドウの表示倍率を縮小し、画像の周囲に作業領域を確保します。

画像の周囲に作業領域を確保する
[編集] メニューから、[変形] → [遠近法] を選択して、変形のバウンディングボックスを表示します。

変形のバウンディングボックスを表示
右上のハンドルを水平方向に右側へドラッグして、[enter] キーを押して変形を確定します。

ハンドルを右側へドラッグ
適切な変形角度は?
[遠近法] の操作は、ドラッグする位置が遠いほどワイド端 (広角側) になります。しかし、あまり変形率が高いと画質が劣化してしまうのでほどほどに。作例では、標準の「-45°」に設定しています。