切り抜きを極める!画像のトリミング方法10選

切り抜きを極める!画像のトリミング方法10選

【Photoshop基本操作】トリミングとは、画像の不要な部分を取り除く、または必要な部分を切り抜いて、目的の形状内で構図を整えることを言います。Photoshop には、[切り抜きツール] と [切り抜き]、[トリミング] といったコマンドがありますが、その他にも、画像のトリミングに関した操作が多くあります。その代表的なトリミング方法の概要をご紹介しましょう。



目的の形状やサイズを決めておく!
不要な部分を取り除くトリミング以外は、フリーハンドで作業を行うなんてナンセンスです。なぜならば、トリミングを行う動機として、目的とする形状や決まったサイズがあるハズだからです。そして、拡大・縮小による「画質の劣化」にも気を付けなければなりません。失敗しないトリミングには「非破壊編集」が常識です。

不要な部分を取り除くトリミング

Photoshop の標準ドキュメントでは、ピクセルが含まれた部分に対して、「透明ピクセル」と言われる、色の情報を持つピクセルが含まれていない部分があります。Web 用画像の場合には、この透明ピクセルの領域を「不要な部分」とすることも多く、ドキュメント内に余分な [背景] が含まれている場合でも、必要な部分だけを切り抜く作業が多くあります。
SELECT 01

選択範囲で切り抜いてトリミングする

スクリーンショットの不要な部分を取り除く場合など、切り抜く境界線がハッキリした画像に適しています。直感的な操作で手早く切り抜くことができます。
選択範囲で切り抜いてトリミングする
【操作方法】
[ツール] パネルから、[長方形選択ツール] を選択します。
ドキュメントの必要な部分をドラッグして、選択範囲を作成します。
[イメージ] メニューから、[切り抜き] を選択して適用します。
変形値表示の無敵ツール!
[長方形選択ツール] で選択範囲を作成するとき、カーソルの近くに状況に応じた変形値が表示されます。ピクセル単位の詳細な操作性と利便性は、他のツールの追随を許さないほどのパフォーマンスがあります。
SELECT 02

透明ピクセルを自動的にトリミングする

指定された形に切り抜く「切り抜き版」を作成する場合など、画像の不要な部分の切り抜きに適しています。コマンドを選択するだけで自動的に切り抜くことができます。
透明ピクセルを自動的にトリミングする
【操作方法】
[レイヤー] パネルで、[背景] を非表示にします。
[背景] を非表示にする
[背景] を非表示にする
[イメージ] メニューから、[トリミング] を選択します。
[トリミング] ダイアログで、[トリミング対象カラー] に [透明ピクセル] を選択し、[トリミングする部分] の [上端]、[左端]、[下端]、[右端] にチェックマークを入れて、[OK] をクリックします。
[透明ピクセル] を選択
[透明ピクセル] を選択
切り抜き版とは?
商業印刷において、画像をトリミングする呼称のひとつです。人物や小物などの形状の輪郭で切り抜いた印刷版を示し、他の形状では「角版」、「丸版」などがあります。画像データに「クリッピングパス」を設定して入稿する「EPS 形式」が主流でしたが、Photoshop の透明ピクセルによる「PSD 形式」に対応している印刷所も多くなっています。
SELECT 03

背景をオブジェクト範囲でトリミングする

画像を四角形に切り抜く「角版」を作成する場合など、背景を含めたオブジェクトの切り抜きに適しています。透明ピクセルを含まないので、さまざまなファイル形式に対応させることができます。
背景をオブジェクト範囲でトリミングする
【操作方法】
[レイヤー] パネルで、[背景]、またはべた塗りなどの背景用レイヤーを表示します。
[背景]を表示する
[背景] を表示する
[イメージ] メニューから、[トリミング] を選択します。
[トリミング] ダイアログで、[トリミング対象カラー] に [左上のピクセルカラー]、または [右下のピクセルカラー] を選択し、[トリミングする部分] の [上端]、[左端]、[下端]、[右端] にチェックマークを入れて、[OK] をクリックします。
[左上のピクセルカラー] を選択
[左上のピクセルカラー] を選択
データ容量の省力化に務める!
入稿データは、容量をできるだけ軽くすることが必要です。Web 用においても、表示スピードやサーバーの負担を軽減することが常識とされているため、必要最低限の範囲で切り抜きをすることを念頭に置かなければなりません。
SELECT 04

角度を補正してトリミングする

傾いた画像の角度を補正し、回転で現れた不要な部分を自動的に取り除くことができます。縦横比率は元画像と同じ結果になり、オーバーレイガイドを操作することで、トリミング領域を自由に変更できます。
[角度補正] オプションを使用
現在の切り抜き操作を確定
現在の切り抜き操作を確定
【操作方法】
[レイヤー] メニューから、[スマートオブジェクト] → [スマートオブジェクトに変換] を選択して適用します。
[ツール] パネルから、[切り抜きツール] を選択します。
[角度補正] をクリック
[角度補正] をクリック
オプションバーで、[角度補正] をクリックして、ドキュメント内をドラッグして、水平、または垂直に角度補正したい線を引きます。
[現在の切り抜き操作を確定] をクリック、または [enter] キーを押して、現在の切り抜き操作を確定します。
スマートオブジェクトとは?
スマートオブジェクトに変換しておくと、拡大・縮小といった変形を加えても元画像は変更されず、適用結果のみが表示される非破壊編集が可能となります。
SELECT 05

ゆがみを補正してトリミングする

広角レンズなどで撮影されたゆがみを補正し、変形で現れた不要な部分を自動的に取り除くことができます。縦横比率は元画像と同じ結果になりますが、トリミング領域の変更は別の操作で行います。
[画像を自動的に拡大 / 縮小]にチェックマークを入れる
[画像を自動的に拡大 / 縮小]にチェックマークを入れる
矢印
[カスタム] の各項目を設定してゆがみを補正
[カスタム] の各項目を設定してゆがみを補正
【操作方法】
[レイヤー] メニューから、[スマートオブジェクト] → [スマートオブジェクトに変換] を選択して適用します。
[フィルター] メニューから、[レンズ補正] を選択します。
[レンズ補正] 操作パネルで、[グリッドを表示] にチェックマークを入れ、[サイズ] を設定します。
[画像を自動的に拡大 / 縮小] にチェックマークを入れます。
[カスタム] タブをクリックし、[設定] セクションの [歪曲収差]、[ゆがみを補正] でゆがみを補正して、[OK] をクリックします。
微調整に隠れスライダー!
[角度] の微調整は、入力ボックス左側の余白を左右にドラッグすると、スライダーと同じような感覚で行えます。他の設定項目にも「隠れスライダー」があるので、好みにより使い分けてください。
余白を左右にドラッグして [角度] を調整
余白を左右にドラッグして [角度] を調整
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特定のサイズで切り抜くトリミング

標準ドキュメントの画像を、特定の比率やサイズでトリミングする場合は、目的の形状内で、どれだけ自由に、かつ効率的に構図を整えることができるか? が課題となります。方法論は二の次ということですね。[切り抜きツール] には、「オーバーレイオプション」という頼もしい機能があります。構図を意識したトリミングを行いましょう。
SELECT 06

画像サイズを指定してトリミングする

SNS のプロフィール画像や Web 用の表示画像など、画像サイズが指定されている切り抜きに適しています。比率をキープしながら、トリミング領域が自由に操作できるので、トリミングの王道というべき方法です。
画像サイズを指定してトリミングする
【操作方法】
[レイヤー] メニューから、[スマートオブジェクト] → [スマートオブジェクトに変換] を選択して適用します。
[ツール] パネルから、[切り抜きツール] を選択します。
オプションバーで、[縦横比のプリセットまたは切り抜きサイズを選択] に [幅 x 高さ x 解像度] を選択します。
[幅 x 高さ x 解像度] を選択
[幅 x 高さ x 解像度] を選択
[切り抜く画像の幅を設定]、[切り抜く画像の高さを設定]、[切り抜く画像の解像度を設定] に任意の指定サイズ (px/in) を入力します。
バウンディングボックスの右下コーナーハンドルを [option (Alt)] キーを押しながらドラッグします。
バウンディングボックスの内側をドラッグして、切り抜き領域を移動します。
バウンディングボックスの右下コーナーハンドルを [option (Alt)] キーを押しながらドラッグして、切り抜き領域を調整します。
オプションバーで、[現在の切り抜き操作を確定] をクリック、または [enter] キーを押して、現在の切り抜き操作を確定します。
切り抜いたピクセルを削除?
[切り抜いたピクセルを削除] が無効の場合、切り抜いたピクセルを保存し、[背景] はレイヤーに変換されます。[スマートオブジェクト] の場合は、切り抜いたピクセルを削除できません。
SELECT 07

指定サイズのドキュメントでトリミングする

画像サイズの指定や解像度を含めたドキュメントの諸条件でトリミングする場合に適しています。トリミングの確認がしやすく、操作もいたってシンプルなので、スピーディーで効率的な作業が行えます。
指定サイズのドキュメントでトリミングする
【操作方法】
[レイヤー] メニューから、[スマートオブジェクト] → [スマートオブジェクトに変換] を選択して適用します。
[イメージ] メニューから、[カンバスサイズ] を選択し、[カンバスサイズ] ダイアログで、任意の指定サイズを入力して、[OK] をクリックします。
[command (Ctrl)] + [T] キーを押して、変形のバウンディングボックスを表示します。
[水平比率を設定] を選択
[水平比率を設定] を選択
オプションバーで、[縦横比を固定] をクリックし、[水平比率を設定]、または[垂直比率を設定] のいずれかに数値を入力して、トリミングする大きさに変形します。
オプションバーで、[変形を確定] をクリック、または [enter] キーを押して、変形を確定します。
設定値を微調整する!
[水平比率を設定]、または [垂直比率を設定] の設定値は、[↑] キー、または [↓] キーを押すと 1% ずつ、[Shift] キーを併用すると 10% ずつの増減ができます。
SELECT 08

マスク領域内でトリミングする

丸型に切り抜く「丸版」を作成する場合など、ドキュメントやアートボード上で指定されたサイズ、形状、配置場所に柔軟な対応ができるトリミング方法です。Web 用のレイアウト、コンタクトシートの作成などに適しています。
マスク領域内でトリミングする
【操作方法】
[レイヤー] メニューから、[スマートオブジェクト] → [スマートオブジェクトに変換] を選択して適用します。
[ツール] パネルから、[楕円形ツール] を選択します。
オプションバーで、[ツールモードを選択] に [パス] を選択します。
ドキュメント内を [shift] キーを押しながらドラッグして、正円のパスを作成します。
[レイヤー] メニューから、[ベクトルマスク] → [現在のパス] を選択し、トリミングする画像のレイヤーにベクトルマスクを作成します。
ベクトルマスクとのリンクを解除
ベクトルマスクとのリンクを解除
[レイヤー] パネルで、ベクトルマスクサムネールをクリックして選択を解除し、[ベクトルマスクをレイヤーにリンク] をクリックして、リンクを解除します。
[command (Ctrl)] + [T] キーを押して、変形のバウンディングボックスを表示します。
オプションバーで、[縦横比を固定] をクリックし、[水平比率を設定]、または [垂直比率を設定] のいずれかに数値を入力して、トリミングする大きさに変形します。
オプションバーで、[変形を確定] をクリック、または [enter] キーを押して、変形を確定します。
フレームツールでもっと簡単に!
別の画像をフレームの形で重ねたいときは [フレームツール] が便利です。直感的な操作ができて、合成画像の「非破壊編集」も自動設定してくれます。作業の効率化はもちろん、[フレームに変換] でシェイプレイヤーに対応しているので、好みの形状による「はめ込み合成」が可能です。
元画像 (部分) → フレームで画像をはめ込み合成する (部分)
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足りない領域を増やすトリミング

トリミングの定義から少し離れますが、目的の形状内で構図を整えることを重視した場合、トリミングが難しい素材画像があります。たとえば、主体と被らずにタイトル文字やロゴを配置したい場合など、水平方向、または垂直方向にスペースが足りないときに役立つトリミング方法をご紹介しましょう。
SELECT 09

背景を伸ばしてトリミングする

指定されたサイズに対して、素材画像の背景が少し足りない場合に適しています。変形しても影響が少ない素材に限られますが、意図したレイアウトやトリミングが行えるので大変役立つ機能です。
元画像の領域→縦横比 2 : 1 に拡張
【操作方法】
[レイヤー] パネルで、[背景] を [option (Alt)] キーを押しながらダブルクリックして、レイヤーへ変換します。
[イメージ] メニューから、[カンバスサイズ] を選択して、[カンバスサイズ] ダイアログで、[幅]、または [高さ] に指定サイズ (または比率から算出) を入力し、[基準位置] (伸ばす方向と逆側) を選択して、[OK] をクリックします。
[ツール] パネルから、[なげなわツール] を選択し、変形から保護する部分をドラッグして、選択範囲を作成します。
[アルファチャンネル 1] を選択
[アルファチャンネル 1] を選択
[選択範囲] メニューから、[選択範囲を変更] → [境界をぼかす] を選択し、[境界をぼかす] ダイアログで、[ぼかしの半径] に「16」pixel を入力して、[OK] をクリックします。
[チャンネル] パネルで、[選択範囲をチャンネルとして保存] をクリックし、[アルファチャンネル 1] を作成します。
[編集] メニューから、[コンテンツに応じて拡大・縮小] を選択し、オプションバーで、[適用量] に「100%」を入力し、[保護] に [アルファチャンネル 1] を選択します。
[アルファチャンネル 1] を選択
[アルファチャンネル 1] を選択
画像に表示されたバウンディングボックスのハンドルをドラッグして変形し、[enter] キーを押して、変形を確定します。
背景を伸ばして変形
背景を伸ばして変形
[コンテンツに応じて拡大・縮小] を適用
[コンテンツに応じて拡大・縮小] を適用
適用後のスケールダウンが基本!
ラスター画像の場合、拡大・縮小などの変形を行うと画質は劣化します。不足している領域を拡張するといった [コンテンツに応じて拡大・縮小] にも、このようなリスクが伴います。スケールダウンする場合は、[コンテンツに応じて拡大・縮小] を適用した後に行ってください。
SELECT 10

背景を塗りつぶしてトリミングする

指定されたサイズに対して、素材画像の背景が少し足りない場合に適しています。塗り足しても影響が少ない素材に限られますが、意図したレイアウトやトリミングが行えるので大変役立つ機能です。
背景を塗りつぶしてトリミングする
【操作方法】
[レイヤー] パネルで、[背景] を [option (Alt)] キーを押しながらダブルクリックして、レイヤーへ変換します。
[イメージ] メニューから、[カンバスサイズ] を選択して、[カンバスサイズ] ダイアログで、[幅]、または [高さ] に指定サイズ (または比率から算出) を入力し、[基準位置] (塗りつぶす方向と逆側) を選択して、[OK] をクリックします。
[カンバスサイズ] で指定サイズに合わせる
[カンバスサイズ] で指定サイズに合わせる
[レイヤー] パネルで、レイヤーサムネールを [command (Ctrl)] キーを押しながらクリックして、選択範囲を作成し、[shift] + [command (Ctrl)] + [I] キーを押して、選択範囲を反転します。
[選択範囲] メニューから、[選択範囲を変更] → [拡張] を選択し、[選択範囲を拡張] ダイアログで、[拡張量] に「1」pixel を入力して、[OK] をクリックします。
[編集] メニューから、[塗りつぶし] を選択し、[塗りつぶし] ダイアログで、[内容] に[コンテンツに応じる] を選択して、[OK] をクリックします。
[command (Ctrl)] + [D] キーを押して、選択範囲を解除します。
[コンテンツに応じる] を選択
[コンテンツに応じる] を選択
広範囲の塗りつぶしはNG!
塗りつぶす素材にもよりますが、[コンテンツに応じる] は、サンプリングした画像を繰り返す特性があるため、対象が広範囲になると規則的なリズム (模様) が現れることがあります。領域を分割して、塗りつぶし領域を広げていくといいでしょう。
元画像 → 広範囲を塗りつぶして足りない領域を増やす
「コンじるファミリー」の集大成というべき機能が [コンテンツに応じた塗りつぶし] です。細部の修正はもちろん、広範囲をごっそり穴埋めできるので、いろんな用途に使えますね。映っちゃったモノをなかったように消してみましょう。

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