基本がわかる!色調補正の考え方

基本がわかる!色調補正の考え方「ツールの種類とヒストグラムの読み方」

基本がわかる!色調補正の考え方
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CHAPTER-03

ヒストグラムの読み方

ヒストグラムとは、画像内のピクセル分布を、明るさのレベル別にグラフ化したものです。画像内の階調をすばやく識別することによって、適切な補正を行うことに役立ちます。
ヒストグラム(チャンネル:カラー)
ヒストグラム (チャンネル : カラー)
ヒストグラムは、色調補正ツールの [ レベル補正 ]、[ トーンカーブ ] で表示されますが、ここでは、ヒストグラムの拡張機能がある、[ ヒストグラム ] パネルを例にしています。

ヒストグラムの表示

[ ヒストグラム ] パネルとは、現在、ウィンドウに表示している画像、および、ドキュメントの、ピクセル分布を表示する機能です。色調補正ツールに依存していないので、いつでも、ヒストグラムの状態が確認できます。
【操作方法】
[ ウィンドウ ] メニューから、[ ヒストグラム ] を選択します。すると、[ ヒストグラム ] パネルが表示されます。初期設定は [ コンパクト表示 ] です。[ ヒストグラム ] パネルの、パネルメニューアイコンをクリックして、パネルメニューから、[ 拡張表示 ] を選択します。
[ヒストグラム]パネルを表示
[ ヒストグラム ] パネルを表示
[ 拡大表示 ] では、ヒストグラムが大きくなり、[ チャンネル ] や [ 数値情報 ] などのオプションが表示されます。
[ヒストグラム]パネルの[拡張表示]
[ ヒストグラム ] パネルの [ 拡張表示 ]

チャンネルの選択

[ ヒストグラム ] パネルの初期設定では、各チャンネルを塗り分けた [ カラー ] が選択されていますが、ヒストグラムの仕組みが理解しやすいように、これらを合成した表示に変更します。[ レベル補正 ] や [ トーンカーブ ] などで表示されるヒストグラムは、各チャンネルを合成した [ RGB ] が初期設定されています。
【操作方法】
[ ヒストグラム ] パネルで、[ チャンネル ] に、[ RGB ] を選択します。
すると、カラーで塗り分けされていたヒストグラムが、白色のシルエットに変わります。
チャンネルを[RGB]に変更
チャンネルを [ RGB ] に変更

階調レベルとピクセル数

ヒストグラムの横軸が明るさの「階調レベル ( 0 ~ 255 ) 」を示し、縦軸が分布された「ピクセル数」を示します。ピクセル分布 (グラフの形状) は、各画像によって異なり、色調補正ツールなどで補正を加えると、ピクセル分布も変更されます。
階調レベルとピクセル数
階調レベルとピクセル数

数値情報の表示

[ ヒストグラム ] パネルでは、階調レベルの状態を、数値情報として表示しています。たとえば、特定の階調レベルに、どれくらいのピクセルが分布されているかを、数値で知ることができます。
【操作方法】
ヒストグラム内をクリックして、階調レベルを指定します。
すると、クリックした階調レベルの [ レベル ]、[ ピクセル ]、[ 比率 ] の数値情報が表示されます。
ヒストグラム内にマウスカーソルを置く
ヒストグラム内にマウスカーソルを置く
ピクセル数を表示
数値情報の [ レベル ] は、指定した横軸の階調 ( 0 ~ 255 )、[ ピクセル ] は、指定した縦軸のピクセル数、[ 比率 ] は、分布されたピクセルの累計を % (百分率) で表示します。ヒストグラムでおよそのピクセル分布を確認し、数値情報で詳細を知ることができます。

階調数が多いヒストグラム

階調 0 〜 255 の範囲で、幅広くピクセル分布されているヒストグラムから、階調数が多く、適切な画像であると判断できます。
階調数が多い画像のヒストグラム例
階調数が多い画像のヒストグラム例
ヒストグラムでわかること
ヒストグラムで画像の状態を知るポイントは、シャドウ点とハイライト点、および階調数です。シャドウ点では黒ツブレ、ハイライト点では白トビ、階調数では階調の幅を確認することができ、それぞれが、どれくらいのピクセル数を保有しているのか? それを一目で知ることができます。

階調数が少ないヒストグラム

シャドウ領域、または、ハイライト領域にピクセル分布がないヒストグラムから、階調数が少なく、不適切な画像であると判断できます。
階調数が少ない画像のヒストグラム例
階調数が少ない画像のヒストグラム例

黒ツブレと白トビがないヒストグラム

左側がシャドウの領域で、右側がハイライトの領域です。一般的な画像は、両端にいくほど、ピクセル数が減少しています。
黒ツブレと白トビがないヒストグラム例
黒ツブレと白トビがないヒストグラム例

黒ツブレと白トビがあるヒストグラム

シャドウ点とハイライト点に、ピクセルが分布されていることで、白トビ、黒ツブレを起こしている画像であることがわかります。
黒ツブレと白トビがあるヒストグラム例
黒ツブレと白トビがあるヒストグラム例
まとめ
ヒストグラムは、現在の画像のピクセル分布を表示します。シャドウ点では黒ツブレハイライト点では白トビを確認することができ、それぞれが、どれくらいのピクセル数を保有しているか? それを一目で知ることができます。ヒストグラムを読んで、正確な補正を効率よく行いましょう。
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