基本がわかる!コントラストのつけ方

基本がわかる!コントラストのつけ方【1】画像の状態を知る

【Photoshop基本操作】コントラストを高めるため、意味もわからずスライダーをいじくっていませんか? 色調補正の最強ツール [トーンカーブ] を使いこなすために、まず、色調補正のしくみがわかりやすい [レベル補正] を用いて、「黒ツブレ」や「白トビ」といった、失敗をしない補正方法を学びましょう。



補正の「動機」を見直そう!
わかりきったことですが、今の状態に何の不満も感じない場合は、画像を補正する必要がありません。「明るくしたい」とか、「コントラストを強くしたい」とか、漠然とした「動機」でもかまいません。その不満を解消するための補正であることを意識しましょう。
作例では、「黒いスポーツカーを明瞭に見せたい」という動機を重要視しています。そのために、いかに操作を組み立てていくかを考えます。これは単に「コントラストを強くしたい」という補正ではありません。視覚的に訴求するポイントは、黒いボディの質感にあり、その結果が「コントラストを高める」という補正方法を導き出しています。
基本がわかる!コントラストのつけ方
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コントラストとは?

ハイウェイを疾走するスポーツカー。誰もが明るい印象に補正したいと思うでしょう。そして、黒いボディと光沢の、くっきりしたコントラストを望むでしょう。コントラストとは、暗い部分と明るい部分の差をつける表現です。
元画像 → [レベル補正] でコントラストをつける
コントラストを高める操作は、被写体を明瞭に見せることができるので、画像を扱う現場では頻繁に行われる作業です。そして、色調補正の基本でもあります。
しかし、コントラストといっても、その度合いはいろいろあります。明暗の差が極端に大きい「ハイコントラスト」を真っ先に思い浮かべる方も多いでしょう。このような表現や演出を、初級ユーザーの方がマスターするには、その前に知っておかなければならないことがあります。
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【Photoshop講座】基本がわかる!コントラストのつけ方
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初歩的な失敗は黒ツブレと白トビ

初級ユーザーの方が陥りやすい失敗は、過度な調整による「黒ツブレ」や「白トビ」です。黒ツブレとは、画像の最も暗い部分が、広範囲に均一となって黒く塗りつぶされている状態です。白トビとは、画像の最も明るい部分が、広範囲に均一となって白く飛んでしまっている状態です。
黒ツブレを起こした画像・白トビを起こした画像
これから行う操作は、補正する動機を「質感の演出」と捉え、現在の画像の状態を知ることから始めます。色調補正のしくみがわかりやすい多機能型ツール [レベル補正] を用いて、黒ツブレや白トビといった、失敗をしない補正方法を学びましょう。
「コントラスト」と「ハイコントラスト」のちがい
「ハイコントラスト」とは、コントラストをより強くした俗称です。画像の演出や効果によく使われているので、コントラスト = ハイコントラストだと捉える方も多いですが、黒ツブレや白トビなどのような、初歩的な失敗を招きやすいです。ここでは、Photoshop の表記や表現に基づき、両者を明確に区別しています。
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画像の状態を知る

画像の状態とは、画像に含まれるピクセルが、適切な明るさや暗さを持っているかを調べることを指しています。その判断は、ひとつの画像内では主観的になりやすいので、客観的なデータに基づいて組み立てるように心がけます。
素材画像を開く
素材画像を開く
素材画像を開きます。
[レイヤー] パネルで、[塗りつぶしまたは調整レイヤーを新規作成] をクリックして、メニューから [レベル補正] を選択し、[レベル補正 1] を作成します。
[レベル補正 1] を作成
[レベル補正 1] を作成
調整レイヤーとは?
調整レイヤーを作成することで、元画像の内容をそのまま保つことができ、設定した後でも再編集が可能になります。調整レイヤーにクリッピングマスクを作成すると、背面のレイヤーだけに効果を適用することができます。
調整レイヤーを作成すると、自動的に [属性] パネルが表示されます。[プリセット] に [初期設定] が設定されていることを確認してください。
チャンネルに [RGB] が設定されていることを確認してください。
[レベル補正] の初期設定を確認
[レベル補正] の初期設定を確認
チャンネルとは?
チャンネルとは、画像を構成する色情報を原色で分解し、グレースケールの階調に置き換えたものです。原色には、光の3原色である [RGB]、色料の3原色である [CMYK] があり、[RGB] は、レッド、グリーン、ブルーの3チャンネル、[CMYK] は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック (キー・プレート) の4チャンネルで構成されています。
[レベル補正] には、調整する対象のチャンネルを選択する項目があり、チャンネルに [RGB] が選択されていると、すべてのチャンネルを均等に調整することができます。

レベル補正とは?

[レベル補正] とは、Photoshop の数ある色調補正ツールの中でも、[トーンカーブ] につぐ多機能型のツールです。画像内のピクセル分布をグラフ化したヒストグラムを表示し、シャドウ、中間調、ハイライトの照度レベル (階調) をスライダーで統合的に調整できます。
主な色調補正ツールの対応比較
主な色調補正ツールの対応比較
色調補正の最終的な目標は、[トーンカーブ] をマスターすることです。意味もわからずスライダーをいじくっていては、この「最強ツール」を使いこなすことはできません。色調補正の原理や操作方法を学べる最適なツールこそが、[レベル補正] である…というワケです。
基本がわかる!色調補正の考え方

ヒストグラムとは?

[レベル補正] でまず目につくのは、何やら難しそうな山型のグラフです。これを「ヒストグラム」といいます。ヒストグラムは、画像内のピクセル分布を、明るさのレベル別にグラフ化したものです。
[レベル補正] のヒストグラム
[レベル補正] のヒストグラム
横軸が明るさの階調レベル (0 〜 255) を示し、縦軸が分布されたピクセル数を示します。ヒストグラムを見れば、現在の画像の状態が正確にわかります。これで、勘に頼るような、曖昧な補正とはオサラバですね。

色調補正3つのポイント

[レベル補正] の操作は、ヒストグラムの下にある3つの調整点で行います。左から、「シャドウ点」、「中間点」、「ハイライト点」です。
[レベル補正] の調整点 (入力レベル)
[レベル補正] の調整点 (入力レベル)
これらの調整点には、それぞれに注意点があります。「つぶさない」、「ねじらない」、「とばさない」、これを「色調補正3つのポイント」として覚えておきましょう。
基本がわかる!色調補正の考え方【2】色調補正3つのポイント

シャドウ領域のヒストグラムを読む

ヒストグラムの中間点からシャドウ点までが「シャドウ領域」です。たとえば、ヒストグラムが長く伸びているところは、黒いスポーツカーのボディ下の最も暗い部分です。
シャドウ領域のヒストグラム
シャドウ領域のヒストグラム

ハイライト領域のヒストグラムを読む

ヒストグラムの中間点からハイライト点までが「ハイライト領域」です。たとえば、ヒストグラムのいちばん右側でひとかたまりになっているところは、白く反射しているヘッドライトの部分です。
ハイライト領域のヒストグラム
ハイライト領域のヒストグラム

完全な黒色と白色がないヒストグラム

作例のヒストグラムから読み取れる画像の状態は、最も暗い部分の左側に空白があり、最も明るい部分の右側にも空白があることです。
最も暗い部分の左側に空白がある
最も暗い部分の左側に空白がある
空白の部分はピクセルが分布されていないので、画像内には完全な黒色、完全な白色がないということが、このことでわかります。コントラストの効果を最大限に発揮させるには、完全な黒色と完全な白色が必要です。
最も明るい部分の右側に空白がある
最も明るい部分の右側に空白がある

階調レベルの伸縮

画像を暗くしたり、明るくすることは、元のピクセル分布を、別の階調レベルに置き換えることです。シャドウ点、ハイライト点を伸ばして、階調を増やすことは、つまり、元のピクセル分布を、歯抜け状態で並べ替えているようなものです。これが色調補正ツールの仕組みです。
補正前の階調レベルを伸縮させて調整する
補正前の階調レベルを伸縮させて調整する
補正すると階調を失う?
階調レベルの伸縮は、適切なコントラストを得るためには不可欠です。失われる少量の階調よりも、画像全体の印象が優先!…というワケです。無理な補正や、補正を繰り返すことは、トーンジャンプの要因になるので、十分に注意しましょう。
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