2点合成で細部を調整する
モノクロ画像を着色するには、色相、彩度、明度の関係性を理解しておかなければなりません。たとえば、口紅やネイルには鮮やかな発色があり、肌や髪とは彩度が異なるものです。カラーを変えずに、この違いを調整するだけでリアルな着色が行えます。
[ ツール ] パネルで、[ なげなわツール ] を選択します。
色相と彩度を落としたい箇所をドラッグして、選択範囲を作成します。複数の選択範囲は、[ shift ] キーを押しながらドラッグします。削除は [ option ( Alt ) ] キーを押しながらドラッグします。
選択範囲が作成できたら、[ shift ] + [ command ( Ctrl ) ] + [ I ] キーを押して、選択範囲を反転します。
[ レイヤー ] パネルで、グループ [ カラー化 ] を選択します。
[ レイヤーマスクを追加 ] をクリックします。
グループ [ カラー化 ] にレイヤーマスクが追加されたことを確認します。
[ プロパティ ] パネルで、[ 濃度 ] に [ 60% ]、[ ぼかし ] に [ 4.0 px ] を入力します。
モノクロの元画像との不透明度により、隠す領域の色相と彩度を落とすことができました。
肌色と髪色の合成
[ レイヤー ] パネルで、スマートオブジェクト [ 髪色 ] を選択します。
[ なげなわツール ] で、髪色の大まかな領域を選択します。作例の場合、背景が黒色 (無彩色) なので、選択範囲内に含めても影響ありません。
[ レイヤー ] パネルで、[ レイヤーマスクを追加 ] をクリックします。
スマートオブジェクト [ 髪色 ] にレイヤーマスクが追加されたことを確認します。
[ プロパティ ] パネルで、[ ぼかし ] に [ 8.0 px ] を入力します。
肌色と髪色の合成ができました。
口紅とネイルの調整
[ レイヤー ] パネルで、グループ [ カラー化 ] を選択します。
[ なげなわツール ] で、口紅とネイルの大まかな領域を選択します。
選択範囲が作成できたら、[ shift ] + [ command ( Ctrl ) ] + [ I ] キーを押して、選択範囲を反転します。
[ レイヤー ] パネルで、[ 調整レイヤーを新規作成 ] をクリックし、メニューから [ 色相・彩度 ] を選択して、[ 色相・彩度 1 ] を作成します。
[ プロパティ ] パネルで、[ 色相 ] に [ -10 ]、[ 彩度 ] に [ +50 ] を入力します。
[ プロパティ ] パネルで、[ マスク ] を選択し、[ ぼかし ] に [ 4.0 px ] を入力します。
口紅とネイルの調整ができました。
フリーのグラフィックデザイナーです。カタログ、ポスター、パッケージなど様々な分野に携わってきました。