【Photoshop講座】赤褐色のレンガ (煉瓦) は、粘土や泥を固めたおなじみの建材です。レンガ塀には、規則正しく積まれたリズムと、ハンドメイドな趣のある目地 (接合部) があります。アンティークな演出には欠かせないレンガ塀を、重厚な雰囲気に仕上げてみましょう。
同時に目地までつくるスゴ技!
ちょっと信じられないかも知れませんが、元となるブロックパターンさえつくれば、ユーザー自身が直接、ブラシなどで描画することもなく、フィルターの組み合わせだけで、重厚なレンガのテクスチャは完成します。作り方は至ってシンプル。レンガからランダムにはみ出した目地までも、一括して表現できます。
何もない状態からレンガ塀を描く
こらから行う操作は、Photoshop の機能だけを使って、何もない状態からレンガ塀を描く方法です。といっても、フリーハンドで描くような操作は一切ありません。ステップ・バイ・ステップ方式で、手順どおりに操作すれば、誰でも「古びたレンガ塀」が作成できます。ベースに作成する「ブロックパターン」がそのまま、ランダムにはみ出した目地のあるリアルなレンガ塀に変身します。

ブロックパターンを作成する
[ファイル] メニューから、[新規] を選択します。[新規] ダイアログで、[幅] に「256」pixel、[高さ] に「256」pixel、[解像度] に「72」pixel/inch、[カラーモード] に [RGB カラー] 8 bit を設定して、[OK] をクリックします。

新しいドキュメントを作成
スクロールでシームレスパターンをつくる!
ブロックの目地模様のような規則性があるパターンは、一部を作成してドキュメントの範囲に展開します。
つなぎ目のないパターンの作成は、[スクロール] という機能を使用すると効率的です。正方形のドキュメントを2分割、または4分割して、パズルを組み合わせるような感覚で、ブロックのシームレスパターンを作成しましょう。
[ツール] パネルで、[長方形選択ツール] を選択します。
![[長方形選択ツール] を選択](https://psgips.net/wp-content/uploads/2016/08/tex04_01_01b.png)
[長方形選択ツール] を選択
ドキュメントを水平方向に2等分した領域を正確にドラッグして、選択範囲を作成します。

[編集] メニューから、[境界線を描く] を選択します。[境界線] ダイアログで、[幅] に「12 px」を入力します。
[位置] に [中央] を選択し、[OK] をクリックします。すると、選択範囲を中央にして、幅 12 pixel の境界線が描かれます。
![[境界線] ダイアログを設定](https://psgips.net/wp-content/uploads/2016/08/tex04_01_03.png)
[境界線] ダイアログを設定
太さ調整は2等分した部分で確認!
外側の描画部分の大半は、ドキュメントの外側になってしまいます。境界線の太さの調整・確認は、ドキュメントを水平方向に2等分した部分で行いましょう。
[選択範囲] メニューから、[選択範囲を反転] を選択して、選択範囲を反転させます。
先ほどと同じ設定で [境界線を描く] を適用します。

選択は解除しない!
[境界線を描く] が適用できたら、図のように描けているか確認してください。この際、選択範囲は解除しません。
スクロールの設定
[フィルター] メニューから、[その他] → [スクロール] を選択します。[スクロール] ダイアログで、[未定義領域] に [ラップアラウンド (巻き戻す)] を選択します。
[水平方向] に「128」pixel 右へを設定して、[OK] をクリックします。
![[スクロール] ダイアログを設定](https://psgips.net/wp-content/uploads/2016/08/tex04_01_05.png)
[スクロール] ダイアログを設定
選択範囲内の画像が、水平方向にスクロールされ、図のようになっているか確認したら、[command (Ctrl)] + [D] キーを押して、選択を解除します。さらに画像全体をスクロールさせ、ブロックパターンがイメージしやすい状態にします。
![[水平方向] に「128」pixel 右へを設定 → さらに画像全体をスクロールする](https://psgips.net/wp-content/uploads/2016/08/tex04_01_07.png)
[フィルター] メニューから、[その他] → [スクロール] を選択します。[スクロール] ダイアログで、[未定義領域] に [ラップアラウンド (巻き戻す)] を選択し、[水平方向] に「64」pixel 右へ、[垂直方向] に「64」pixel 下へを設定して、[OK] をクリックします。
![[スクロール] ダイアログを設定](https://psgips.net/wp-content/uploads/2016/08/tex04_01_06.png)
[スクロール] ダイアログを設定
パターンを定義
[編集] メニューから、[パターンを定義] を選択します。[パターン名] ダイアログで、[パターン名] に「Brick_Wall」を入力して、[OK] をクリックします。
![[パターン名] ダイアログを設定](https://psgips.net/wp-content/uploads/2016/08/tex04_01_08.png)
[パターン名] ダイアログを設定
パターンは必ず登録しよう!
水平方向、垂直方向とも画像がスクロールされました。これでブロックパターンは完成です。完成したパターンは、Photoshopに登録しておきます。