境界線をなじませる
[ クイック選択ツール ] で作成した選択範囲は、良好な結果を得ることができます。しかし、背景を含む画像の切り抜きでは、オブジェクトに回り込んでくる反射光の影響で、少し膨らんで選択される場合もあります。[ フリンジ削除 ] で、境界線をなじませましょう。
【操作方法】
[ 選択範囲 ] メニューから、[ 選択範囲を変更 ] – [ 縮小 ] を選択します。[ 選択範囲を縮小 ] ダイアログで、[ 縮小量 ] に [ 1 ] pixel を入力して、[ OK ] をクリックします。
![[縮小量:1pixel]](https://psgips.net/wp-content/uploads/2021/08/km142_03_01.jpg)
[ 縮小量 : 1 pixel ]
[ 選択範囲 ] メニューから、[ 選択範囲を変更 ] – [ 境界をぼかす ] を選択します。[ 境界をぼかす ] ダイアログで、[ ぼかしの半径 ] に [ 1 ] pixel を入力して、[ OK ] をクリックします。
![[ぼかしの半径:1pixel]](https://psgips.net/wp-content/uploads/2021/08/km142_03_02.jpg)
[ ぼかしの半径 : 1 pixel ]
境界線を変更する
[ クイック選択ツール ] などで選択した境界線は、ピクセル単位で明確に選択されるのではなく、滑らかに見えるように、ひとつひとつのピクセルの透明度が違います。
これを「アンチエイリアス」といい、切り抜いた境界線には不要な白フチや黒フチが残ることが多いです。この不要な部分を取り除き、目立たないようにするため、[ 1 ] pixel の [ 選択範囲を縮小 ] と [ 境界をぼかす ] を加えます。
[ command ( Ctrl ) ] + [ J ] キーを押して、選択範囲をコピーした [ レイヤー 2 ] を作成します。
[ レイヤー ] パネルで、[ レイヤー 1 ] を非表示にします。
![[レイヤー1]を非表示](https://psgips.net/wp-content/uploads/2021/08/km142_03_03.jpg)
[ レイヤー 1 ] を非表示
オブジェクトを切り抜くことができました。

[ レイヤー ] メニューから、[ マッティング ] – [ フリンジ削除 ] を選択します。[ フリンジ削除 ] ダイアログで、[ 幅 ] に [ 1 ] pixel を入力して、[ OK ] をクリックします。
![[幅:1pixel]を入力](https://psgips.net/wp-content/uploads/2021/08/km142_03_05.jpg)
[ 幅 : 1 pixel ]
![[フリンジ削除]を適用](https://psgips.net/wp-content/uploads/2021/08/km142_03_06.jpg)
切り抜きレイヤーの境界線を、自然になじませることができました。

境界線を自然になじませることができた
フリンジ削除とは?
[ フリンジ削除 ] をひとことで言えば、境界線を削る機能です。しかし、それは単純な機能ではありません。境界線の色を自動的に判断して、目立たない色や透明度に置き換えているからです。
境界線の外側が異なる色で構成されている場合に適していて、[ 幅 ] の設定値で一律に削除するので、切り抜きのシルエットが維持できます。

フリーのグラフィックデザイナーです。カタログ、ポスター、パッケージなど様々な分野に携わってきました。