【選択範囲】明るさの違いで選択範囲を自動作成する方法【演算】

【選択範囲】明るさの違いで選択範囲を自動作成する方法【演算】

【Photoshop基本操作】自動的な選択範囲の作成を大まかに分類すると、色の違い (色域) で選択する方法、明るさの違い (明度) で選択する方法があります。[自動選択ツール] などは、互いの要素から定式化した数値を持ち寄った中間的なものに属しますが、基本的には色に大きく影響する調整が用いられます。明るさの違いだけで選択範囲を自動作成しましょう。



色のない世界で抽出する!
たとえば、夕焼け空のように、赤色から青色に変化する領域を同じ領域として選択したい場合、その色の違いが大きいほど、[自動選択ツール] などでは困難になってきます。しかし、それらの異なる色の「明度」が近い数値なら、同じ領域として選択することができます。わかりやすく言えば、色のない世界にすれば明度だけで抽出できるのです。 [演算] を使用すると、さまざまなチャンネルの組み合わせによって、画像を構成する特定の要素が抽出できます。

色が混在する空の色調変換

これから行う操作は、赤色から青色に変化する空だけを選択して、イメージ通りの色調変換をする方法です。主体の建物や木は、逆光によりシルエット化していますが、色調をできるだけ変えたくないという前提です。特に細かい枝の詳細な部分は、色調変換を自然に違和感なく行いたいので、明度による選択範囲が簡単に作成できる [演算] を使用します。
元画像 → 空をより赤く色調変換

素材画像を開く

素材画像をダウンロードして開きます。素材画像は、[幅 : 1600 pixel]、[高さ : 1200 pixel]、[解像度 : 72 pixel/inch]、[モード : RGB カラー] を使用しています。
素材画像を開く
素材画像を開く
コントラストが強い画像向き!
ここで使用している素材画像は、夕暮れの空をバッグに建物を撮影したものです。撮影時のイメージでは、空がもっと赤く感じていましたが、オートモードでの撮影だったので、全体に青っぽく写ってしまいました。
[演算] による選択範囲の作成は、RGB 各チャンネルのグレースケールを利用するため、濃淡がはっきりしたコントラストが強い画像に向いています。用途としては、風景写真の空色の調整、金属やガラス製品の光沢の強調、髪の毛や繊維などの詳細なシルエット抽出などです。
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明度を抽出する

[イメージ] メニューから、[演算] を選択します。[演算] ダイアログで、[第 1 元画像] セクションの [チャンネル] に [グレー] を選択します。
[チャンネル] に [グレー] を選択
[チャンネル] に [グレー] を選択
すると、ドキュメントウィンドウにグレースケールに変換された画像がプレビューされます。
元画像 → グレースケールに変換 (プレビュー)
グレースケールとは?
グレースケールとは、画像の階調を黒、白だけで構成したもので、パソコン表示では通常、1チャンネル、256 段階の階調、および明度調整で再現されます。グレースケールに変換すると、色相、彩度の情報は破棄され、明度の情報だけが残ります。このため、色域の境界は不明となり、明度の境界がプレビューで確認できるようになります。
黒と白の階調だけで構成されたグレースケール
黒と白の階調だけで構成されたグレースケール

明度の差を増幅させる

[演算] ダイアログで、[第 2 元画像] セクションの [チャンネル :] に [グレー] を選択します。
[描画モード] に [オーバーレイ] を選択します。
[描画モード] に [オーバーレイ] を選択
[描画モード] に [オーバーレイ] を選択
すると、ドキュメントウィンドウに明度の差を増幅した画像がプレビューされます。
STEP 2 (第 1 元画像) → 第 2 元画像をオーバーレイで合成
オーバーレイで濃淡を増幅!
[第 1 元画像] のグレースケールだけでは、あまり明度の差が出ません。これは破棄された色相、彩度から、それぞれ明度に割り当てられた値があるからです。[第 2 元画像] の [描画モード] に選択した [オーバーレイ] は、基本色のハイライト、シャドウを保ちながら、合成色の情報を乗算して、明るい部分はより明るく、暗い部分はより暗くします。中間値は 50% グレーで、これを境界として濃淡が増幅されます。

選択範囲を出力する

[演算] ダイアログで、[結果] に [選択範囲] を選択して、[OK] をクリックします。
[結果] に [選択範囲] を選択
[結果] に [選択範囲] を選択
すると、赤色から青色に変化する空だけに選択範囲が作成されました。
空の領域だけに選択範囲が作成された
空の領域だけに選択範囲が作成された
用途によって出力方法を変える!
[演算] の出力方法は他にも、グレースケール画像を新規ドキュメントとして開く方法 [結果 : 新規ドキュメント] と、ドキュメント内にアルファチャンネルを作成する方法 [結果 : 新規チャンネル] があります。用途としては、選択範囲を保存したい場合や、さらに編集を加えるなどです。作例では、レイヤーマスクによる編集を行うので [結果 : 選択範囲] を選択しました。

空の色調を変換する

[レイヤー] パネルで、[塗りつぶしまたは調整レイヤーを新規作成] をクリックし、メニューから [カラーバランス] を選択して、[カラーバランス 1] を作成します。
[カラーバランス 1] を作成
[カラーバランス 1] を作成
[属性] パネルで、[輝度を保持] にチェックマークを入れます。
[階調] に [中間調] を選択します。
[輝度を保持] にチェックマークを入れる
[輝度を保持] にチェックマークを入れる
[シアン / レッド] に「+75」、[マゼンタ / グリーン] に「-75」、[イエロー / ブルー] に「-100」を入力します。
[カラーバランス] を設定
[カラーバランス] を設定
元画像→空をより赤く色調変換
明るさの違いで幅広い階調を選択し、イメージ通りの色調変換が行えました。
イメージ通りの色調変換が行えた
イメージ通りの色調変換が行えた
[演算]を応用しよう!
ここでは、[カラーバランス] による色調変換を行いましたが、明度の違いで選択範囲が自動作成できると、シャドウ部分を明るく補正したり、ハイライト部分をより強調する効果などにも応用できます。また、[演算] の使用できるチャンネルは、ドキュメントのモード (RGB や CMYK など) のほかに、アルファチャンネル、レイヤーマスクも可能なので、用途により自在な組み合わせができます。

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