古びた質感を作成する
「 SUTRO 」の質感は、劣化によるノイズというより、曇りガラス越しに見たような効果です。ここでは、[ パターン ] にあらかじめ定義されたテクスチャを活用して、古びた質感の効果をつくり出していきます。
[ レイヤー ] パネルで、[ 塗りつぶしまたは調整レイヤーを新規作成 ] をクリックし、メニューから [ パターン ] を選択して、[ パターン 1 ] を作成します。
[ パターンで塗りつぶし ] ダイアログで、[ クリックでパターンピッカーを表示 ] をクリックします。
パターンピッカーから、[ グワッシュ水彩画 ] を選択します。
パターンがない?
パターン [ グワッシュ水彩画 ] は、プリセットファイルの [ アーティスト ] に含まれています。
[ 比率 ] に [ 200% ] を入力します。すべての設定ができたら、[ OK ] をクリックします。
パターンの大きさを調整!
[ パターンで塗りつぶし ] ダイアログで設定する [ 比率 ] には、対象画像のピクセルサイズにより、適切な数値を設定してください。
ただし、詳細なパターンでは、ピクセルの補間によりぼけてしまうことがあるので、影響が少ない比率である 200%、67%、50%、33% から選ぶようにしましょう。
パターンの補正
[ パターン 1 ] を合成する描画モードは、[ オーバーレイ ] です。[ オーバーレイ ] の中性色は、50% グレーです。このため、パターンに含まれるピクセルを 50% グレーに補正すれば、その部分は、合成結果に影響を及ぼしません。
この中性色の特性を活用して、パターンの明るさを 50% グレーの印象に近づけることで、合成結果の緩衝を和らげることができます。[ レベル補正 ] を使って、パターンを補正しましょう。
[ レイヤー ] パネルで、[ 塗りつぶしまたは調整レイヤーを新規作成 ] をクリックし、メニューから [ レベル補正 ] を選択して、[ レベル補正 1 ] を作成します。
[ クリッピングマスクを作成 ] をクリックします。
[ 属性 ( プロパティ ) ] パネルで、[ 出力レベル ] のハイライト側に、[ 192 ] を入力します。
描画モードの設定
[ レイヤー ] パネルで、[ パターン 1 ] を選択します。
描画モードに [ オーバーレイ ] を選択します。
[ 不透明度 ] に [ 50% ] を入力します。
パターンのコントラストを弱め、元の印象を変えることなく、古びた質感を加えることができました。
パターンの技を身につけよう!
[ パターン ] 塗りつぶしレイヤーには、さまざまなパターンの「プリセットファイル」が用意されています。ゴツゴツした岩肌や、落ち着いた風合いのある紙など、質感づくりには欠かせないシームレスパターンが多く含まれています。
パターンを活用するコツは、描画モードと中性色の組み合わせです。塗りつぶしたパターンを補正して、描画モードの中性色に近づける技をマスターしましょう。
フリーのグラフィックデザイナーです。カタログ、ポスター、パッケージなど様々な分野に携わってきました。