基本がわかる!シャドウ・ハイライト

基本がわかる!シャドウ・ハイライト

【Photoshop基本操作】[シャドウ・ハイライト] とは、画像を単に明るくしたり暗くしたりするだけでなく、シャドウ、ハイライトのそれぞれの領域で詳細な調整ができる機能です。たとえば、逆光で暗くなった被写体を明るくする場合に適しています。



単機能から多機能に変身させよう!
[シャドウ・ハイライト] は、「カユイところに手が届く」ような補正ツールです。しかも簡単にできてしまうから、そういった意味では、[レベル補正] や [トーンカーブ] よりオススメできる機能だと言えます。まず、[詳細オプションを表示] をクリックしてください。全部で10項目ものスライダーが現れます。単位に % (パーセント) と px (ピクセル) が使用されているので、初級ユーザーの方にも比較的理解しやすいのではないでしょうか?

説明不要? 初期設定で驚く効果!

[シャドウ・ハイライト] は、初期設定のままでも驚くような結果がでます。適用量が大きければ [量] の設定値を低くするだけ。これはすごい機能です。[レベル補正] や [トーンカーブ] で、陰影を明るくするのに苦戦していたことがウソのようです。特性を熟知すれば、さらに効果的な演出ができるでしょう。
元画像 → [シャドウ・ハイライト] を適用 (初期設定)
photo by antonkudris

ダイアログを表示する

素材画像を開きます。作例では、[RGB カラー] モード、8 bit / チャンネルを使用していますが、[CMYK カラー] モードや [グレースケール] モード、16 bit / チャンネルにも対応します。
素材画像を開く
素材画像を開く
photo by antonkudris
[イメージ] メニューから、[色調補正] → [シャドウ・ハイライト] を選択します。
[シャドウ・ハイライト] ダイアログ (初期設定)
[シャドウ・ハイライト] ダイアログ (初期設定)
すると、初期設定値での [シャドウ・ハイライト] が、ドキュメントに反映されます。[シャドウ・ハイライト] は、いつ適用しても同じ数値が初期設定されます。
元画像 → [シャドウ・ハイライト] を適用 (初期設定)
バージョンで異なる初期設定!
[シャドウ・ハイライト] の初期設定は、お使いのバージョンによって異なります。バージョン CS 5 以降では、[シャドウ] の [量] に「35」%、バージョン cs 4 以前では、[シャドウ] の [量] に「50」% が設定されています。

シャドウを調整する

[シャドウ] セクションの [量] を増減させると、シャドウ領域の明るさが調整できます。[量] に「0」% を設定すると、シャドウ領域のすべての調整値が「0」% になり、元の状態に戻ります。
[量] に「0」% を設定 → [量] に「100」% を設定
増幅値が適用される!
[シャドウ・ハイライト] には、[詳細オプションを表示] というチェックボックスがあり、これを有効にすると詳細オプションが表示されます。[シャドウ・ハイライト] を詳細に設定できるオプションなのですが、たとえば、[シャドウ]、[ハイライト] セクションの [量] が「0」% のとき、その他の項目にどんな数値を設定しても効果が出ません。つまり、[シャドウ]、[ハイライト] セクションの [量] に対しての増幅値が適用されるのです。

ハイライトを調整する

ここで一旦、[シャドウ] セクションの [量] を「0」% に設定して、[ハイライト] セクションの [量] を増減してみましょう。初期設定の [ハイライト] セクションの [量] は「0 %」、つまりハイライト領域の補正は行われていません。 [量] の数値を高くすれば、ハイライト領域は暗くなります。
[量] に「0」% を設定 → [量] に「100」% を設定
これは意図しない設定値ですが、誇張してみると、被写体の周囲にハロー (光りがぼやけて見える現象) が確認できます。
元画像 (部分) → 被写体の周囲にハローが現れる

[シャドウ・ハイライト] を適用する

ここでは、ハイライト領域を少し暗くしたいので、[ハイライト] セクションの [量] に「10」% を入力します。
ハイライト領域の調整ができたら、その明るさを基準としてシャドウ領域を調整します。[シャドウ] セクションの [量] に「50」% を入力します。
[OK] をクリックします。
[ハイライト] と [シャドウ] を設定して [OK] をクリック
[ハイライト] と [シャドウ] を設定して [OK] をクリック
[シャドウ・ハイライト] を適用することができました。
[シャドウ・ハイライト] を適用することができた
[シャドウ・ハイライト] を適用することができた
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詳細オプションの操作方法

[シャドウ・ハイライト] ダイアログには、[詳細オプションを表示] という項目があります。このチェックボックスを有効にすると、[シャドウ] と [ハイライト] セクションにそれぞれ、[階調の幅] や [半径] といった設定項目が加えられ、[調整] セクションが追加されます。主な操作は簡易版の [シャドウ] と [ハイライト] ですが、その他の設定項目は、この [シャドウ] と [ハイライト] の増幅値であることが大きな特徴です。
[シャドウ・ハイライト] の詳細オプション
[シャドウ・ハイライト] の詳細オプション
補正を行う量 (強さ) を調整します。パーセント値が大きくなると適用量が大きくなります。
階調の幅
補正を行う階調範囲を調整します。シャドウ点、またはハイライト点からのパーセント値で設定します。
半径
シャドウに含むか、ハイライトに含むかを判断する隣接領域サイズを px (ピクセル) 単位で設定します。初期設定では「30 px」が設定されていますが、最適な数値は適用する画像によって異なります。
カラー補正
シャドウ、またはハイライトを調整することによって変化したカラーを補正します。初期設定では「+20」が設定され、やや彩度が高くなるように設定されています。
中間調のコントラスト
中間調のバランスを調整します。スライダを右 (+) 側へドラッグするとコントラストが高くなり、左 (−) 側へドラッグするとコントラストが低くなります。
シャドウのクリップ / ハイライトのクリップ
設定量のシャドウ点、またはハイライト点を設け、コントラストの高い画像に調整します
元画像 → [シャドウ・ハイライト] を適用 (初期設定)
photo by sleepy sparrow
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元画像を保持する

素材画像を開きます。素材画像は部屋の窓際に立つ女性で、光の入射角を構図とした陽光の温かみを感じる作品です。
素材画像を開く
素材画像を開く
photo by sleepy sparrow
[シャドウ・ハイライト] には、適用後にも編集ができる調整レイヤーがありません。しかし、対象画像をスマートオブジェクトに変換することで、元画像を保持した非破壊編集が可能となります。[レイヤー] メニューから、[スマートオブジェクト] → [スマートオブジェクトに変換] を選択します。
スマートオブジェクトに変換
スマートオブジェクトに変換
スマートオブジェクトとは?
レイヤーや背景をスマートオブジェクトに変換しておくと、色調補正や変形、フィルターを適用した後でも、いつでも元の状態に戻すことができます。スマートオブジェクトへの変換は主流となっているので、できるものは何でも変換しておきましょう。

暫定値を設定する

[イメージ] メニューから、[色調補正] → [シャドウ・ハイライト] を選択します。詳細オプションで調整を行う場合は、[シャドウ]、[ハイライト] セクションの「量」を設定しておく必要があるので、とりあえず、中間値の「50」% を入力しておきましょう。
[シャドウ] と [ハイライト] に中間値の「50」% を入力
[シャドウ] と [ハイライト] に中間値の「50」% を入力
元画像 → 暫定値による適用結果
暫定値から調整を始めよう!
[シャドウ・ハイライト] 最大の特徴は、明暗の量をシャドウ領域、ハイライト領域に分けて設定できることです。しかし、一般的な使い方としては、暗い部分を明るくすることが多いので、初期設定ではシャドウ領域のみ [量] に設定値が加えられています。ハイライト領域を暗くしたい、またはハイライト領域と合わせて全体を調整したい場合は、中間値の「50」% を暫定値として、その他の項目を設定していく方法がオススメです。

ハローを軽減する

[ハイライト] セクションの [半径] を増減させると、シャドウとハイライトの隣接領域サイズが調整できます。
[半径] に「96」px を設定
[半径] に「96」px を設定
数値が大きいほどフラットな印象になり、ハローが軽減できます。これは、ハローが現れた階調幅を広くすることで、際立った印象を緩和させるもので、実際の階調の明るさ、暗さの変化はありません。数値を小さくすると、ハローの階調幅が狭くなり、ディテールがはっきりしてきます。「0」px に設定すると、シャドウとハイライトの隣接領域からハローは無くなりますが、シャープさもなくなります。
[半径] でハローを軽減
境界線を際立たせる方法としてハローは有効です。しかし、空やべた塗りの背景などには、その違和感が目立ちます。かといって [量] の設定値を小さくして、ハローが目立たないようにすると、シャープさがどんどん減っていきます。[半径] の設定値を大きくするということは、ハローの階調幅を広くするということです。ハローの階調幅が広すぎると、逆に目立たなくなるという特性をうまく活用しましょう。

対象の階調範囲を調整する

[シャドウ]、[ハイライト] セクションの [階調]、バージョン CS 6 以前では [階調の幅] を調整します。これは [量] で明るさを増減させる階調範囲を調整するもので、初期設定では中間値の「50」% に設定されています。
[シャドウ] と [ハイライト] の [階調] を調整
[シャドウ] と [ハイライト] の [階調] を調整
階調の「明」と「暗」を分ける境界線の設定なので、初期設定の「50」% を大きく変える必要はありません。[シャドウ] セクションの [階調] では、明るくする階調範囲を中間値から増減させたい場合に設定し、[ハイライト] セクションの [階調] では、暗くする階調範囲を中間値から増減させたい場合に設定します。
5 : 5 の階調範囲 (初期設定) → 6 : 4 の階調範囲
作例では、[シャドウ] セクションの [階調] に「60」%、[ハイライト] セクションの [階調] に「40」% を設定し、シャドウ領域の階調範囲を多めに、ハイライト領域の階調範囲を少なめにしています。
適用される階調範囲を 6 : 4 に設定
適用される階調範囲を 6 : 4 に設定
階調範囲を見極める!
[階調] の初期設定は 5 : 5、つまりシャドウ領域は 0 〜 128 階調レベルで、ハイライト領域は 128 〜 255 階調レベルが調整の対象となります。しかし、適用する素材画像によって、この階調範囲が適しているとは限りませんよね? [シャドウ・ハイライト] は、暗い部分を明るく、明るい部分を暗くできる機能なので、この中間の境界線に適した位置へコントロールするのが [階調] の役割となります。

彩度を調整する

[調整] セクションの [カラー]、バージョン CS 6 以前では [カラー補正] は、彩度の調整です。初期設定では「+20」に設定されています。プラス (+) 側に調整すると彩度が高くなり、マイナス (-) 側に調整すると彩度が低くなります。
この [カラー] は、[シャドウ]、[ハイライト] セクションの [量] で設定した数値を元にして算出されます。たとえば、[ハイライト] セクションの [量] に「0」% が設定されていると、[カラー] に「+100」を設定しても、ハイライト領域の彩度が高くなることはありません。
[カラー] に「+50」を設定 → [カラー] に「-50」を設定
[カラー] の設定値が「0」のとき、彩度は元画像と変わらないですが、画像全体の階調が明るくなると、彩度が高くなった印象があるので、少し落ち着かせるために「-10」を設定しました。
[カラー] に「-10」を設定
[カラー] に「-10」を設定

中間調のバランスを調整する

[調整] セクションの[中間調]、バージョン CS 6 以前では [中間調のコントラスト] は、中間調のバランスを調整して、補正で浅くなったコントラストを高めます。初期設定では「0」に設定されています。マイナス (-) 側に調整するとコントラストが低くなり、プラス (+) 側に調整するとコントラストが高くなります。
[中間調] に「-50」を設定 → [中間調] に「+50」を設定
[調整] セクションの [中間調] に「+25」を設定します。
[中間調] に「+25」を設定
[中間調] に「+25」を設定
暫定的に設定しておいた [シャドウ]、[ハイライト] セクションの [量] を調整します。作例では暫定値をそのまま使用していますが、まず [ハイライト] の明るさを調整してから、それに合わせて [シャドウ] の暗さを調整しましょう。
[ハイライト] セクションの [量] に「50」% を入力します。
[シャドウ] セクションの [量] に「50」% を入力します。
すべての項目の設定ができたら、[OK] をクリックします。
すべての項目の設定ができたら [OK] をクリック
すべての項目の設定ができたら [OK] をクリック
元画像 → [シャドウ・ハイライト] を適用
[レイヤー] パネルで、スマートフィルターに [シャドウ・ハイライト] が追加されたことを確認します。
[シャドウ・ハイライト] が追加されたことを確認
[シャドウ・ハイライト] が追加されたことを確認
背景の陰影を起こしながら、人物の陰影を明るくすることができました。
人物の陰影を明るくすることができた
人物の陰影を明るくすることができた

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