【選択範囲】選択しにくい境界線を正確に切り抜く【ペンツール】

【選択範囲】選択しにくい境界線を正確に切り抜く【ペンツール】

【Photoshop基本操作】[クイック選択ツール]や[色域指定]などでオブジェクトを選択する場合、背景と同系色であったり、細かい質感やノイズがあるほど、その難易度は高くなります。そんなとき頼りになるのは[ペンツール]です。操作は面倒で難しいものですが、意図する切り抜きが行え仕上がりもキレイです。


方向線を引き出しながら進む!
[ペンツール]でオブジェクトの境界線をトレースするには、アンカーポイントが必ず境界線上になければなりません。ということは、その前後でセグメント(アンカーポイントをつなぐ線)をコントロールしなければならないワケですよね? それが方向線の役割です。
たとえば、右側に大きく曲がるカーブを描きたい場合、これから作成するアンカーポイントが右側にあっても、セグメントをコントロールする方向線はまっすぐ上へ引き出します。これが起点(開始点)の引き出し角度です。この理屈さえ飲み込めば、方向線を引き出しながらどんどん進むことができるでしょう。
オブジェクトを切り抜くパスの作成
これから行う操作は、オブジェクトを切り抜くパスを作成する方法です。[ペンツール]で境界線をトレースし、作業用パスをベクトルマスクに変換して切り抜きます。明確な輪郭の切り抜きを目的とするので、不鮮明な箇所をアレンジする柔軟さも必要とします。ベクトルマスクで切り抜きができたら、背面にべた塗りを敷きましょう。
元画像→選択しにくい境界線を正確に切り抜く
拡大表示の作業を効率化する
素材画像をダウンロードして開きます。素材画像は、[幅:1280 pixel]、[高さ:1280 pixel] 、[解像度:72 pixel/inch]、[モード:RGB カラー]を使用しています。切り抜きたい部分は花の部分です。背景は花びらと同系色で、細密な布地の縞模様があり、[クイック選択ツール]や[色域指定]などでは選択しにくい画像です。
素材画像を開く
素材画像を開く
パスの作成は、オブジェクトの境界線上で詳細なコントロールが必要です。そのため、ドキュメントウィンドウを拡大表示して作業を行いましょう。[ウィンドウ]メニューから、[ナビゲーター]を選択して、[ナビゲーター]パネルを表示し、[ナビゲーター]タブをサイドパネルのいずれかにドラッグします。
[ナビゲーター]タブをドラッグ
[ナビゲーター]タブをドラッグ
[ヒストグラム]アイコンをクリックして、タブグループで残った[ヒストグラム]パネルを非表示にします。
[ヒストグラム]アイコンをクリックして非表示
[ヒストグラム]アイコンをクリックして非表示
[ナビゲーター]パネルで、[ズームイン]をクリックし、400%〜600%に拡大表示します。
[ズームイン]をクリック
[ズームイン]をクリック
[space]キーを押すと、他のツール選択時でも、一時的に[手のひらツール]が使用できます。[space]キーを押しながらドラッグして、パスを作成する開始点の位置まで画面をスクロールします。
[space]+ドラッグして開始点までスクロール
[space]+ドラッグして開始点までスクロール
ピクセルグリッドを非表示にする!
拡大表示が501%以上になると、ドットの隙間に白線が表示されます。[ペンツール]でパスを作成する場合、境界線が見えにくくなるので、[表示]メニューから、[表示・非表示]→[ピクセルグリッド]を選択し、チェックマークを外してください。
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[ペンツール]で境界線を描く
パスを作成する前に、ツールの環境設定を確認しておきましょう。[Photoshop CC(編集)]メニューから、[環境設定]→[ツール]を選択します。[環境設定]ダイアログで、[ベクトルツールと変形をピクセルグリッドにスナップ]のチェックマークを外し、[OK]をクリックします。
チェックマークを外す
チェックマークを外す
ピクセルにスナップさせない!
これから作成するパスが、ピクセルグリッドにスナップすると、アンカーポイントの位置や方向線の角度が制限されるため、このオプションを無効にしておきます。パスを作成後、このオプションを有効に戻しても、アンカーポイントの位置や方向線の角度はそのまま保持されますが、移動や編集を加えると、ピクセルグリッドにスナップされるので注意が必要です。
[ツール]パネルから、[ペンツール]を選択します。オプションバーで、[ツールモードを選択]に[パス]、[パスの操作]に[シェイプを結合]を選択します。
[ツールモードを選択]に[パス]を選択
[ツールモードを選択]に[パス]を選択
パスの開始点をクリックホールドします。そのまま、時計回りの進行方向にドラッグして方向線を引き出します。
パスの開始点をクリックホールド→進行方向にドラッグして方向線を引き出す
なぜ時計回り?
閉じたパスの場合、ドラッグして引き出す方向線の向きは、必ず時計回りの進行方向になります。効率的に操作が行え、方向線のねじれも未然に防ぐことができます。
花びらの境界線に沿って、時計回りで方向線を引き出しながらパスを作成していきます。
次のポイントでクリックホールドからのドラッグ→直線で結ぶ箇所はクリック
線分1/2強を超えない!
方向線の長さは、線分1/2強を超えないようにしましょう。方向線が長くなると、セグメントのカーブに干渉が起きて、波打ったような形状になります。
パスの描き方の基本
[ペンツール]の操作は、基本的に「クリック」と「ドラッグ」、「option(Alt)」キーと「command(Ctrl)」キーの組み合わせで構成されています。複雑な操作を最初から覚える必要はありません。方向線を引き出しながら、境界線をトレースしていく方法では、次の操作を覚えましょう。
直線で結ぶ
直線で結ぶ
曲線で結ぶ(方向線を引き出す)
曲線で結ぶ(方向線を引き出す)
アンカーポイントを移動する
アンカーポイントを移動する
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パスを鋭角に曲げる
花びらが重なる折り返し部分は、アンカーポイントから引き出した方向点(ハンドル)を、[option(Alt)]キーを押しながらドラッグして、パスを鋭角に曲げます。
セグメントに平行した方向線を引き出す→[option(Alt)]+ドラッグで鋭角に曲げる
方向線の長さと角度!
曲げた方向線の長さと角度は、新しく作成するカーブに影響を与えます。新しく作成するカーブが大きい場合は、方向線を長く引き出すことになります。方向線が短いほど、カーブは直線に近づいていきます。
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パスを閉じる
すべてのパスが作成できたら、開始点のアンカーポイントにカーソルを重ねます。マウスポインタの右下に連結されたアンカーポイントが表示されたところでクリックして、花びらの境界線のパスを閉じます。
開始点に戻ってオンマウス→開始点をクリックしてパスを閉じる
花びらの境界線のパスを閉じることができました。
パスを閉じることができた(すべてのパスを選択)
パスを閉じることができた(すべてのパスを選択)
開始点のセグメント調整!
開始点のセグメントを調整したい場合は、パスを閉じる際にクリックホールドして、方向線の長さや角度の調整を行います。
ベクトルマスクで切り抜く
[レイヤー]パネルで、ベクトルマスクを作成したいレイヤーを選択します。作例の場合、レイヤーは[背景]だけなので、選択する必要はありません。また、作業用パスが表示されていない場合は、作業用パスからのベクトルマスクが作成できないので、[パス]パネルで[作業用パス]を選択してください。
ベクトルマスクを作成したいレイヤーを選択
ベクトルマスクを作成したいレイヤーを選択
[レイヤー]メニューから、[ベクトルマスク]→[現在のパス]を選択します。
ベクトルマスクを確認
ベクトルマスクを確認
ベクトルマスクでオブジェクトを切り抜くことができました。
元画像→オブジェクトを切り抜くことができた
背面にべた塗りを敷きましょう。[レイヤー]パネルで、[塗りつぶしまたは調整レイヤーを新規作成]をクリックし、メニューから[べた塗り]を選択して、[べた塗り 1]を作成します。
[べた塗り 1]を作成
[べた塗り 1]を作成
[カラーピッカー]ダイアログで、[H:176° S:23% B:79%]を設定して、[OK]をクリックします。
[カラーピッカー]ダイアログを設定
[カラーピッカー]ダイアログを設定
[レイヤー]パネルで、[べた塗り 1]をドラッグ、または[command(Ctrl)]+[[]キーを押して、レイヤーの重ね順を背面へ移動します。
[べた塗り 1]を背面へ移動
[べた塗り 1]を背面へ移動
背面にべた塗りを敷くことができました。パスを使用した切り抜きは、境界線が詳細で滑らかです。花の美しさがアピールできるコラージュの出来上がり!
背面にべた塗りを敷くことができた
背面にべた塗りを敷くことができた
エッジをぼかして馴染ませる!
背面に写真を敷く場合など、エッジを少しぼかして馴染ませたいときは、ベクトルマスクの[ぼかし]を設定しましょう。[レイヤー]パネルで、ベクトルマスクをダブルクリックして、[属性]パネルを表示します。[マスク]ダイアログで、[ぼかし]に「0.5 px」〜「1.0 px」を入力します。
[ぼかし]に「0.5 px」〜「1.0 px」を入力
[ぼかし]に「0.5 px」〜「1.0 px」を入力

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