【Photoshop基本操作】カラーハーフトーンは、網点模様を作り出すフィルターです。しかし、仕上がりのイメージが、ちょっと違うと感じたことはありませんか? そもそも、印刷製版に用いられるスクリーンを、擬似的に再現する機能です。RGB カラーでは、うまくできるハズがありません。
ロゼッタを効果的に!
網点が規則正しく繰り返されると、小さな花のような模様が現れます。これが「ロゼッタパターン」と言われるモアレ現象です。本来は少しでも緩和する調整が行われるものですが、ここでは、それを逆手にとって、カラーハーフトーンの特徴的な効果として再現しましょう。
カラーハーフトーンを正しく適用する方法
これから行う操作は、カラーハーフトーンを正しく適用する方法です。素材が RGB カラーの場合は、CMYK カラーモードに変換して、スクリーン角度に、印刷製版の設定値を活用します。
CMYKカラーに変換する
素材画像をダウンロードして開きます。素材画像は、[ 幅 : 1920 pixel ]、[ 高さ : 1280 pixel ]、[ 解像度 : 72 pixel/inch ]、[ カラーモード : RGB カラー ] を使用しています。
RGBの違和感?
カラーハーフトーンは、RGB カラーでも使えるフィルターですが、印刷製版のスクリーンを模したレガシー機能です。プロセスカラーによって分解される構造なので、CMYK カラーの減色混合によって、網点の色が表されます。減色混合 : C、M、Y の色料がすべて重なると黒色になり、何もない部分が白色 (透明) になる特性。
RGB カラーの加色混合は、真逆の性質を持っています。なのに、それは分解される R、G、B 色のみで、減色混合と同じく白地に乗算されます。おまけに、CMYK より1色足りない…。RGB カラーで、カラーハーフトーンを適用した時の違和感は、これが原因です。加色混合 : R、G、B の光がすべて重なると白色になり、何もない部分が黒色 (透明) になる特性。
網点の規則正しい重なりには、縞状の模様になってしまう「モアレ」が付きものです。これを緩和するために、影響力が大きい濃い色から角度を付けてずらすと、小さな花のような模様が浮かび上がります。これをロゼッタパターンといいます。雑誌風のロゼッタパターンは、CMYK カラーでないと上手く表せません。RGB カラーの場合は、加色混合によって、G+B=C / R+B=M / R+G=Y を表します。
カラーモードを変換
雑誌風のロゼッタパターンは、CMYK カラーで作成します。RGB カラーの画像を使用する場合は、あらかじめ、カラーモードの変換を行いましょう。
[ イメージ ] メニューから、[ モード ] – [ CMYK カラー ] を選択します。
ウィンドウタブで、CMYK カラーに変換されたことを確認してください。CMYK カラーに変換すると、画像の鮮やかさが失われます。
プロファイルを指定!
カラーモードの変換は、現在、[ カラー設定 ] で指定されているプロファイルが用いられます。CMYK カラーは、一般的に [ Japan Color 2001 Coated ] が使用されています。
フリーのグラフィックデザイナーです。カタログ、ポスター、パッケージなど様々な分野に携わってきました。