オブジェクトを透明にする
ドロップシャドウでつくる輪郭の影は、ガラスのような質感に用いるものです。まず、オブジェクトを透明にしましょう。
【操作方法】
[ レイヤースタイル ] ダイアログで、[ レイヤースタイルを追加 ] メニューから、[ レイヤー効果 ] をクリックして選択します。
[ 高度な合成 ] セクションの [ 塗りの不透明度 ] に [ 0 ] % を入力します。
塗りの不透明度とは?
[ 塗りの不透明度 ] は、レイヤーオブジェクトの塗りの領域のみに働き、レイヤースタイルの効果には影響を及ぼしません。たとえば、[ 塗りの不透明度 ] が [ 0 ] % のとき、塗りの領域は透明になりますが、レイヤースタイルに設定した [ ドロップシャドウ ] は、レイヤーオブジェクトの形状をキープして、描画色はそのまま反映されます。
[ レイヤースタイル ] ダイアログで、[ レイヤースタイルを追加 ] メニューから、[ ドロップシャドウ ] をクリックして選択します。
[ レイヤーがドロップシャドウをノックアウト ] を無効にします。
すると、透明色を設定したオブジェクトの背面に、ドロップシャドウが反映されます。
ノックアウトって必要なの?
実は、印刷分野では、とても重要な役割を果たしています。印刷面の塗りは、プロセスカラーという、限られた4色で構成されているため、刷紙の白色と、カラーインクの網点が掛け合わされて、さまざまな色が表現されるしくみです。ノックアウトは、無駄な塗り重ねを省く工法なのです。
フリーのグラフィックデザイナーです。カタログ、ポスター、パッケージなど様々な分野に携わってきました。