【カラールックアップ適用例一覧】
抽象
[ 抽象 ] セクションのプリセットファイルは、[ ColorSync ] に含まれているカラープロファイル ( ICC ) が読み込まれたものです。[ 3D LUT ファイル ] セクションに比べ、少し奇抜なカラー調整と、セピアトーンやモノトーンといった、オーソドックスな効果がラインナップされています。
[ 抽象 ] セクションのラジオボタンを選択すると、[ 3D LUT ファイル ] とは違った方式でカラー調整される、メニューが表示されます。セクションには「抽象」という名称が付けられているとおり、ひとつのテーマに特化した、ラインナップが特徴です。色褪せたプリント写真風のカラー調整がオススメです。
Blacklight Poster
ブラックライトのような効果にカラー調整されます。ハイライト領域がシアンにシャドウ領域がブラックに変換されるので、タッチを加えれば、ドライポイントのような効果もできそうです。
[ 抽象 ] – [ Blacklight Poster ]
Cobalt-Carmine
色褪せたプリント写真風にカラー調整されます。シアンとマゼンタの2色刷り印刷のイメージにも近く、明朗活発でレトロな雰囲気を演出できそうです。
[ 抽象 ] – [ Cobalt-Carmine ]
Gold-Blue
彩度を抑えながら寒色系にカラー調整されます。赤みがほとんど感じられないので、肌色が煤けたような感じになりますが、落ち着いた褪色表現として重宝しそうです。
[ 抽象 ] – [ Gold-Blue ]
Gold-Crimson
セピア調をベースに彩度が抑えられます。背景をぼかしたポートレートなどでは、同系色から人物の肌を自然に浮きだたせる演出ができそうです。
[ 抽象 ] – [ Gold-Crimson ]
Green-Red
色褪せたプリント写真風にカラー調整されます。グリーンとマゼンタの2色刷り印刷のイメージにも近く、色調補正ツールでは表現しにくい効果です。
[ 抽象 ] – [ Green-Red ]
Pastel 8 Hues
シャドウ領域の階調を反転したパステル調にカラー調整されます。元画像から [ 輪郭検出 ] を適用したものと合成すると面白いかも?
[ 抽象 ] – [ Pastel 8 Hues ]
Sepia
セピア調にカラー調整されます。描画モード [ カラー ] に設定したべた塗りのような単調なものではなく、輝度が優先され、彩度が 10 % ほど残されているので、ハッキリした印象のセピア調に仕上がります。
[ 抽象 ] – [ Sepia ]
Sienna-Blue
色褪せたプリント写真風にカラー調整されます。ブルーとオレンジの2色刷り印刷のイメージにも近く、色調補正ツールでは表現しにくい効果です。
[ 抽象 ] – [ Sienna-Blue ]
Turquoise-Sepia
色褪せたプリント写真風にカラー調整されます。[ カラールックアップ ] の中では、褪色の度合いが一番大きい効果です。
[ 抽象 ] – [ Turquoise-Sepia ]
グレイ調
輝度を優先したモノクロ変換が行われます。色調補正ツールの [ 彩度を下げる ] + [ フェード (色相) ] に近い効果です。
[ 抽象 ] – [ グレイ調 ]
ブルー調
[ グレイ調 ] の中間調に [ シアンブルー (明) ] を設定したカラー調整です。
[ 抽象 ] – [ ブルー調 ]
白黒
色調補正ツールの [ 2階調化 ] ( [ しきい値 : 118 ] 相当 ) と同じ効果です。
[ 抽象 ] – [ 白黒 ]
明度減少
色調補正ツールの [ レベル補正 ] ( [ 中間点 : 1.25 ] 相当 ) と同じ効果です。
[ 抽象 ] – [ 明度減少 ]
明度増大
色調補正ツールの [ レベル補正 ] ( [ 中間点 : 0.75 ] 相当 ) と同じ効果です。
[ 抽象 ] – [ 明度増大 ]
2色刷り効果に注目!
通常、プロセスカラー印刷は CMYK の4色で印刷されるものですが、たとえば、C (シアン) + M (マゼンタ) の2色だけで色分解された印刷方法を「2色刷り」といいます。
[ カラールックアップ ] の [ 抽象 ] セクションには、これをエミュレートしたような効果が含まれています。色調補正ツールでは手間のかかるカラー調整になりますが、これがワンクリックで適用できるのは痛快です。
フリーのグラフィックデザイナーです。カタログ、ポスター、パッケージなど様々な分野に携わってきました。