写真をイラスト調に!変幻自在の抽象イメージ

写真をイラスト調に!変幻自在の抽象イメージ

【Photoshop講座】Photoshop の描画モードは、キー操作で順番に切り替えられます。思わぬ効果や発見がある変幻自在の画像合成は、簡単でスピーディーな操作ができてこそ活かされるのではないでしょうか。次々に繰り出される適用結果から選出し、花の画像から抽象イメージを作成しましょう。


グラデーション同士の合成技!
描画モードによる画像合成は、それぞれが対等である1対1で考えるよりも、基本色と合成色という関係性で捉えた方が、より結果色を予測しやすくなります。写真素材をキーヴィジュアルとして使用する場合は、上から重ねて行く合成ではなく、複数のレイヤーからなるバックグラウンドを敷くという発想の転換も必要です。グラデーション同士の合成技に着目しましょう!
写真を抽象イメージに加工
これから行う操作は、写真をグラデーションの抽象イメージ(アブストラクト)に加工する方法です。カラフルなグラデーションを重ね合わせて、その上から、写真素材を描画モードで合成します。描画モードを活用する方法なので、画像解像度やドキュメントサイズには直接影響しません。他の素材に応用する場合は、そのドキュメントサイズをそのまま使用してください。
元画像→変幻自在の抽象イメージに加工
素材画像を開く
素材画像をダウンロードして開きます。素材画像は、[幅:1280 pixel]、[高さ:853 pixel] 、[解像度:300 pixel/inch]、[モード:RGBカラー]を使用しています。加工する素材は、コントラストが強く滑らかな階調がある花や小物など、ディテールが単純な写真が好ましいです。
素材画像を開く
素材画像を開く
素材画像が開けたら、[レイヤー]パネルで、[背景]を[option(Alt)]キーを押しながらダブルクリックして、[レイヤー 0]に変換します。
[option(Alt)]+ダブルクリック→[レイヤー 0]に変換
背景からレイヤーに変換!
[背景]とは、ドキュメントサイズと同じ大きさを持つピクセル領域で、ドキュメントの基礎となる部分です。JPEG 形式などで保存された画像を開くと、そのピクセル領域はすべて[背景]として読み込まれます。Photoshop では、ドキュメントにレイヤーを追加することができますが、[背景]の下層に作成することはできません。[背景]から[レイヤー 0]に変換することで、重ね順を自由に入れ替えることが可能になります。
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虹色のグラデーションを作成する
[レイヤー]パネルで、[塗りつぶしまたは調整レイヤーを新規作成]をクリックし、メニューから[グラデーション]を選択して、[グラデーション 1]を作成します。
[グラデーション 1]を作成
[グラデーション 1]を作成
[グラデーションで塗りつぶし]ダイアログで、[クリックでグラデーションを編集]をクリックし、[グラデーションエディター]ダイアログを表示します。
[クリックでグラデーションを編集]をクリック
[クリックでグラデーションを編集]をクリック
[グラデーションエディター]ダイアログで、グラデーションを設定して、[OK]をクリックします。
[グラデーションエディター]ダイアログを設定
[グラデーションエディター]ダイアログを設定
【設定値】
[位置:0%][不透明度:0%]
[位置:0%][不透明度:0%]
[位置:0%][カラー:(H:239° S:73% B:52%)]
[位置:33%][カラー:(H:198° S:100% B:90%)]
[位置:66%][カラー:(H:57° S:100% B:100%)]
[位置:100%][カラー:(H:322° S:100% B:76%)]
[グラデーションで塗りつぶし]ダイアログで、[角度]に「120」°を入力します。
[ディザ]にチェックマークを入れ、[OK]をクリックします。
[グラデーションで塗りつぶし]ダイアログを設定
[グラデーションで塗りつぶし]ダイアログを設定
虹色のグラデーションが作成できた
虹色のグラデーションが作成できた
RGB色は多用しない!
グラデーションの作成は、明度、彩度ともに100%のRGB色を多用しないように気をつけましょう。隣接する色がRGB色だと、描画モードの設定によって階調が現れにくくなる場合があります。
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グラデーションを複製して角度を変更する
[レイヤー]パネルで、[グラデーション 1]をドラッグして、レイヤーの重ね順を背面へ移動します。(背面へ:[command(Ctrl)]+[[])
レイヤーの重ね順を背面へ移動→レイヤーの重ね順を確認
[レイヤー 0]の[レイヤーを表示 / 非表示]をクリックし、レイヤーを非表示にします。(レイヤーを非表示:[command(Ctrl)]+[,])
[レイヤー 0]を非表示
[レイヤー 0]を非表示
[レイヤー]パネルで、[グラデーション 1]サムネールを[新規レイヤーを作成]にドラッグして、[グラデーション 1 のコピー]を作成します。
[グラデーション 1 のコピー]を作成
[グラデーション 1 のコピー]を作成
[グラデーション 1 のコピー]をダブルクリックして、[グラデーションで塗りつぶし]ダイアログを表示します。
[グラデーション 1 のコピー]をダブルクリック
[グラデーション 1 のコピー]をダブルクリック
[グラデーションで塗りつぶし]ダイアログで、[角度]に「15」°を入力して、[OK]をクリックします。
[角度]に「15」°を入力
[角度]に「15」°を入力
STEP 2(複製)→複製した虹色のグラデーションの角度が変わった
合成に不規則性をつける!
複製したグラデーションは合成色用です。基本色のグラデーションから、わずかな角度の違いを設定しておくと、描画モードの合成に不規則性をつけることができます。
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グラデーションを描画モードで合成する
[レイヤー]パネルで、描画モードを確認しながら、[shift]+[+]キーを押して、描画モードを変更します。
[shift]+[+]キーを押す→描画モードがメニュー順で変更される
ショートカットキーで素早く選出!
[shift]+[+]キーを押すと、メニューの順(降順)に描画モードが変更されます。[shift]+[−]キーを押すと、メニューの逆順(昇順)に描画モードが変更されます。2つのショートカットキーで、次々に繰り出される適用結果から素早く選出しましょう。描画モードを変更するショートカットキーは、ペイント系ツールの選択時には使用できません。
ショートカットキーで素早く選出
ショートカットキーで素早く選出
レイヤーの重なり条件を選択!
レイヤーの描画モードとは、基本色(背面)と合成色(前面)の重なり条件を選択できる機能です。描画モードの設定は、背面に対して前面で行います。それぞれの描画モードには、白、50%グレー、黒の中性色(影響しないカラー)を基準に、異なるカラーの増減率が設定されています。
描画モードの概念図
描画モードの概念図
描画モードの結果色(表示)は、基本色と合成色によって作成されるので、ドキュメント全体の印象を予測するのは難しいです。大まかには、数値が乗算されるグループ(中性色:白)、反転された数値が乗算されるグループ(中性色:黒)、中間調を境界として条件を組み合わせたグループ(中性色:50%グレー)、その他に分けられます。描画モードによる主な適用結果は次のとおりです。
描画モードによる主な適用結果
[レイヤー]パネルで、描画モードを決定します。作例では[輝度]を選択しました。
描画モードに[輝度]を選択
描画モードに[輝度]を選択
グラデーションを描画モードで合成できた
グラデーションを描画モードで合成できた
描画モード[輝度]の特徴!
描画モード[輝度]は、基本色(背面)の色相、彩度をサンプリングして、合成色(前面)の輝度(光源の明るさ)に置き換えます。ちょっとわかりにくいですね? たとえば、基本色に無彩色(白、黒、グレー)があると、彩度のサンプリング数値はいずれも「0」なので、合成色は無彩色(モノクロ)に置き換えられます。[輝度]には、他の描画モードに設定されている中性色がないので、すべての領域が基本色に影響されます。
素材画像を描画モードで合成する
[レイヤー]パネルで、[レイヤー 0]を選択して表示します。
[レイヤー 0]を選択して表示
[レイヤー 0]を選択して表示
[shift]+[+]キーを押して、描画モードを変更します。
[shift]+[+]キーを押して描画モードを変更
[shift]+[+]キーを押して描画モードを変更
キーヴィジュアルで具象化!
抽象イメージであっても、草花や森林などのキーヴィジュアルがあると、視覚的なアピール効果は向上します。合成に適した素材画像は、単純なディテールでコントラストが高く、階調を多く含むものです。描画モードによる主な適用結果は次のとおりです。
描画モードによる主な適用結果
[レイヤー]パネルで、描画モードを決定します。作例では[除外]を選択しました。
描画モードに[除外]を選択
描画モードに[除外]を選択
写真をグラデーションの抽象イメージに加工できた
写真をグラデーションの抽象イメージに加工できた
描画モード[除外]の特徴!
描画モードの[除外]は、基本色(背面)と合成色(前面)とのコントラスト値を比べ、強い部分から弱い部分を取り除きます。たとえば、合成色が白の場合、結果色はネガ反転しますが、合成色が黒の場合、結果色は基本色のまま変わりません。作例では、背面に敷いたグラデーションは前面の暗い部分で透過し、前面の明るい部分がネガ反転されるワケです。描画モード[除外]は、非現実な演出に適しています。

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