【色調補正】緑の葉を秋らしく紅葉させる【色相・彩度】

【色調補正】緑の葉を秋らしく紅葉させる【色相・彩度】

【Photoshop基本操作】色の属性には、色相、彩度、明度があります。これらは数値によって表されます。それぞれの数値が関係し合って、ひとつの色が作られています。しかし、色変換の一般的な認識は、簡単な操作で大きく変わる「色相」だけで済まされていることが多いです。緑の葉を2つの色の系統に分けて、違和感のない鮮やかな紅葉に変えてみましょう。


色の系統を選択して調整する!
[色相・彩度]には、調整の対象とする色の系統が選択できる項目があります。たとえば緑色なら、グリーン系のほかイエロー系、ブルー系などの要素も含まれています。これは特定の色域を選択する大きな武器となります。元画像の陰影や反射部分には、異なる色の系統が含まれている場合も多いので、これらを選択して調整すると、自然な仕上がりが見込めます。
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一枚の葉の色をサンプリングする
1280 x 960 pixel の素材画像を開きます。これから行う操作は、ドキュメントサイズに関係しません。どんな大きさの画像にも応用できます。
[Photoshop]操作パネル・素材画像を開く
[Photoshop]操作パネル・素材画像を開く
作例は赤いレンガ塀を背景とした、緑が鮮やかなツタの写真です。これから行う色変換が、レンガ塀に影響しないように、レイヤーマスクのための選択範囲を作成します。正確なピクセルをサンプリングするため、100%以上の表示倍率でズームインします。
100%以上の表示倍率でズームイン
100%以上の表示倍率でズームイン
[選択範囲]メニューから、[色域指定]を選択します。[色域指定]ダイアログで、[許容量]に「100」を設定します。この設定値は、これから行うサンプリングの暫定値です。[許容量]はサンプリングの強さを調整するものです。
[色域指定]ダイアログ・[許容量]に「100」を設定
[色域指定]ダイアログ・[許容量]に「100」を設定
[カラークラスタ指定]のチェックマークは外しておきます。チェックマークが入っていると、サンプリングした箇所を中心にして範囲が放射状に限定されます。
[スポイトツール]を選択して、特定した一枚の葉の、明るい部分と暗い部分の中間調をクリックします。
一枚の葉の中間調をクリック
一枚の葉の中間調をクリック
この操作は、すべての葉に選択範囲を作成することを目的とします。しかし、緑色の葉の中にも、明るい部分や暗い部分があるので、最終的には複数のサンプリングポイントから抽出します。まず、大まかな領域として、明るい部分と暗い部分の中間調を選択しましょう。
すると、サンプリングした色域が、白い部分としてプレビューされます。
[色域指定]のプレビューを確認
[色域指定]のプレビューを確認
[色域指定]のプレビュー(初期設定)→一枚の葉の中間調をサンプリング
[色域指定]の初期設定では、サンプリングする色域に描画色(ブラック)が設定されています。[スポイトツール]でドキュメント内をクリックすると、その箇所の色が選択する色域に設定されます。
すべての葉の領域を選択する
[色域指定]ダイアログで、[サンプルに追加]を選択します。
[サンプルに追加]を選択
[サンプルに追加]を選択
特定した一枚の葉の、明るい部分と暗い部分を数カ所クリック、またはドラッグします。
葉の明るい部分をクリック→葉の暗い部分をクリック
すると、一度のサンプリングで、選択できなかった色域も、白い部分に含まれてプレビューされます。
一枚の葉の中間調をサンプリング→すべての葉の領域を選択
[許容量]の数値を小さくすれば、選択される色域は減り、大きくすれば、選択される色域は増えます。レイヤーマスクは、設定した後でも修正できるので、多少白い部分が残っていてもかまいません。少し大きい数値に調整しておく方が、自然な仕上がりになります。
[許容量]に「0」を設定→[許容量]に「200」を設定
作例では、暫定値の「100」より少し大きい「120」に設定しました。すべての葉の領域が調整できたら、[OK]をクリックします。
[許容量]に「120」を設定
[許容量]に「120」を設定
すると、[色域指定]でサンプリングした葉の領域に選択範囲が作成されます。
元画像→[色域指定]を適用
シアン系の色域を変更する
葉の色域を2つの系統に分け、単調にならない色変換を行います。[レイヤー]パネルで、[塗りつぶしまたは調整レイヤーを新規作成]をクリックし、メニューから[色相・彩度]を選択して、[色相・彩度1]を作成します。
[色相・彩度1]を作成
[色相・彩度1]を作成
[色相・彩度]ダイアログで、色域に[シアン系]を選択します。明るく青っぽい部分を、明るい黄色に変換したいので、予測できる暫定値を先に設定しておきます。[彩度]に「+50」、[明度]に「+30」を設定します。[色相]スライダーを、カラーバーの黄色の部分にドラッグし、暫定値の「−100」を設定します。
[シアン系]を選択→[色相]に「-100」を設定
元画像→シアン系の色域を黄色に変換
この操作は、葉に含まれているシアン系の色を調整するものです。葉の明るく青っぽい部分に影響します。少しの変化でも印象が変わるので、微調整は後で行いましょう。
グリーン系の色域を変更する
[色相・彩度]ダイアログで、色域に[グリーン系]を選択します。緑色をオレンジ色、または赤色に変換したいので、予測できる暫定値を先に設定しておきます。[彩度]に「+50」、[明度]に「+30」を設定します。[色相]スライダーを、カラーバーのオレンジ色の部分にドラッグし、暫定値の「−130」を設定します。
[グリーン系]を選択→[色相]に「-130」を設定
シアン系の色域を黄色に変換→グリーン系の色域を赤色に変換
この操作は、葉の主要な色域を調整するものです。緑色の中間調と暗い部分に影響します。
[色相]スライダーを、さらに左側へドラッグすると、マゼンタ系の赤色になり、右側へドラッグすると、黄色から緑色へ変化します。
[色相]を「-180」に設定→[色相]を「-100」に設定
[シアン系]の[色相]を調整すると、鮮やかな緑色を混ぜることもできます。色が単調にならないように、緑色を混ぜるのも効果的です。
[色相]を「-100」に設定→[色相]を「-25」に設定
緑の葉を秋らしく、紅葉させることができました。
元画像・部分→[色相・彩度]を適用・部分
元画像・部分→[色相・彩度]を適用・部分
緑の葉を秋らしく紅葉させることができた
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この記事を書いた人

古岡 ひふみ
グラフィックデザイナー。商業広告等の制作会社を経て1988年よりフリー。大阪府箕面市在住。公益社団法人 日本グラフィックデザイナー協会会員。

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