切り抜きを極める!金髪くるくる巻きをサクッと切り抜く

切り抜きを極める!金髪くるくる巻きをサクッと切り抜く方法

【Photoshop基本操作】切り抜きのスゴイ機能 [被写体を選択] と [選択とマスク] は、人工知能と機械学習を統合した「Adobe Sensei」で、絶大な威力を発揮します。髪の毛の中抜きもカンタン。金髪くるくる巻きをサクッと切り抜いてみましょう。


最初の選択範囲が肝心!
[選択とマスク] が思うように操作できないのは、その前の操作である選択範囲の作成がマズイからです。それは技術や手間が必要というワケではなく、大まかであっても、適切な位置に「選択範囲を通す」見極めが必要だということなんです。自動検出をベースに「人の手」を加えることで、選択範囲の精度はグンと向上します。

髪の毛を自動検出で切り抜く方法

これから行う操作は、[被写体を選択] と [選択とマスク] を使用して、髪の毛を切り抜く方法です。自動検出を最大限に活用した、初級ユーザーにもやさしいシンプル操作です。選択範囲の修正とマスクプレビューで、少しずつクリック修正することがポイントです。
元画像 (部分) → 髪の毛を自動検出で切り抜く (部分)
選択範囲を作成する
素材画像をダウンロードして開きます。素材画像は、[幅 : 1280 pixel]、[高さ : 853 pixel]、 [解像度 : 300 pixel/inch]、[モード : RGB カラー] を使用しています。
素材画像を開く
素材画像を開く
photo by ivanovgood
[選択範囲] メニューから、[被写体を選択] を選択して適用します。
[被写体を選択] を選択
[被写体を選択] を選択
すると、自動検出された被写体の選択範囲が作成されます。
自動検出された被写体の選択範囲が作成
自動検出された被写体の選択範囲が作成
どんな素材にも有効?
[被写体を選択] は、無背景の被写体なら一瞬で選択範囲を作成してくれます。作例のように、背景と被写体が補色関係にあるものも得意そうです。しかし、これで満足してはいけません。素材により自動検出の精度はさまざまですが、共通した弱点は「中抜き」です。
[被写体を選択] を適用 → 不完全な中抜き箇所がある
photo by Victoria_Borodinova
中抜きとは、ドーナツの穴やマグカップの取っ手など、オブジェクトがポッカリ抜けて空間になっている部分です。うまく選択される場合もありますが、中抜き箇所には特に注意しましょう。
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選択範囲を修正する
画面をズームして、[被写体を選択] で作成した選択範囲を確認します。作例では、明確な境界線で滑らかな肩の部分と、髪の毛が大きくカールしている中抜き部分に不完全な箇所があります。
滑らかな肩の部分→髪の毛の中抜き部分
[ツール] パネルから、[クイック選択ツール] を選択します。
[クイック選択ツール] を選択
[クイック選択ツール] を選択
オプションバーで、[クリックでブラシプリセットピッカーを開く] をクリックし、[直径] に「35 px」を入力します。
[自動調整] のチェックマークを外します。
[直径] に「35 px」を入力
[直径] に「35 px」を入力
未選択部分にカーソルを合わせてクリックします。輪郭に沿って少しずつ選択範囲を拡げます。
未選択部分にカーソルを合わせてクリック → 輪郭に沿って選択範囲を拡げる
ワンクリックで確認!
[クイック選択ツール] は、境界線を自動検出する機能です。選択したい箇所を大まかにドラッグしますが、細部を修正したい場合は、ワンクリックで結果を確認しながら、少しずつ選択範囲を拡げる、または狭めていくことがコツになります。ブラシで塗りつぶす感覚ではなく、自動検出するサンプリング箇所を指定する感覚です。
サンプリング箇所 (概念図) → 自動検出の結果
オプションバーで、[現在の選択範囲から一部削除] を選択、または [option (Alt)] キーを押して、一時的な切り替えを行います。
[現在の選択範囲から一部削除] を選択
[現在の選択範囲から一部削除] を選択
中抜き部分にカーソルを合わせクリックします。およその毛束に沿って選択範囲を狭めます。
中抜き部分にカーソルを合わせクリック→およその毛束に沿って選択範囲を狭める
自動検出は中抜きが苦手?
[被写体を選択] のような自動検出機能は、中抜き箇所が不完全な結果になることが多いです。[クイック選択ツール] で、いくら手を加えても修正できない場合もあります。「これは難しそうかな?」という箇所は取捨選択して、次の段階に拡げる、または狭める境界線を考えましょう。
[被写体を選択] による選択領域 (マスク) → 中抜き箇所を取捨選択 (マスク)
選択範囲の修正が完了しました。
選択範囲の修正が完了
選択範囲の修正が完了
選択とマスクにバトンタッチ!
[選択とマスク] を使用する場合は、髪の毛のような繊細で複雑なオブジェクトを切り抜くという目的があります。その準備作業として、元となる選択範囲は絶対に必要です。詳細は [選択とマスク] にお任せするのだから、その選択範囲には「大まかな的確さ」が求められます。
曖昧さの取捨選択
曖昧さの取捨選択
大まかな的確さは、自動検出が得意とするところです。[被写体を選択] から [選択とマスク] へ。スムーズなバトンタッチが行えるように、曖昧さの取捨選択を心がけましょう。
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白地プレビューを設定する
[選択範囲] メニューから、[選択とマスク] を選択します。すると、[選択とマスク] 操作パネルに切り替わります。
[選択とマスク] 操作パネルに切り替わる
[選択とマスク] 操作パネルに切り替わる
[属性] パネルで、[表示モード] セクションの [クリックで表示モードを選択] をクリックし、[白地] を選択します。
表示モードに [白地] を選択
表示モードに [白地] を選択
[不透明度] に「100%」を入力します。
[不透明度] に「100%」を入力
[不透明度] に「100%」を入力
仕上げに近いモードを設定!
[選択とマスク] では、ドキュメントの表示が「背景色」に切り替わります。これは、現在作成されている選択範囲の境界線で、たとえば [白地] を選択しておくと、背景が白色に塗りつぶされたものがプレビューされます。このドキュメントに直接ドラッグやクリックで描画を行い、仕上げに近いプレビューモードで、繊細な髪の毛の部分を抽出していきます。
[白地] のプレビュー → [黒地] のプレビュー
[選択とマスク] の操作は、白地と黒地、両方で最適な切り抜きを確認することがベストです。白地と黒地を交互に表示させると、それぞれの背景色でヌケの悪い部分が確認できます。
元のエッジを膨らませる
[属性] パネルで、[エッジの検出] セクションの [スマート半径] にチェックマークを入れます。
[半径] に「4」px を入力します。
[エッジの検出] セクションを設定
[エッジの検出] セクションを設定
お利口さんの自動検出?
[スマート半径] オプションを有効にすると、類似したピクセルまで検出領域を拡げます。ようするに、[エッジの検出] が賢くなるオプションです。適用する画像や選択範囲の形状によって、いい結果が出る場合と効果がない、または悪い結果になってしまう場合があるので注意が必要です。
髪の毛の切り抜きは、曖昧な境界線が多いため、有効にしておくことをオススメします。明確な境界線の場合は、にじみ拡がったような歪さが際立ってしまう傾向があるので、[スマート半径] を無効にして、[半径] の設定値を小さくするといいでしょう。
[属性] パネルで、[表示モード] セクションの [境界線を表示] にチェックマークを入れます。
[表示] に [オーバーレイ] を選択します。
[表示モード] セクションを設定
[表示モード] セクションを設定
すると、プレビューに赤い境界線が表示されます。これが現在の検出領域です。
赤い境界線が表示される
赤い境界線が表示される
[選択とマスク] の [ツール] パネルで、[境界線調整ブラシツール] を選択します。
[境界線調整ブラシツール] を選択
[境界線調整ブラシツール] を選択
オプションバーで、[クリックでブラシオプションを開く] をクリックし、[直径] に「35 px」を入力します。
[直径] に「35 px」を入力
[直径] に「35 px」を入力
STEP 2 で修正したカールした髪の毛を中抜き部分も含めて塗りつぶします。塗りつぶすことで、検出領域に含めます。
中抜き部分も含めて塗りつぶす
中抜き部分も含めて塗りつぶす
続いて、赤い境界線に沿ってドラッグし、検出領域を外側に膨らませます。
赤い境界線に沿ってドラッグ
赤い境界線に沿ってドラッグ
同様にして、右側の赤い境界線も、ブラシの直径と同じくらい外側に膨らませます。
ブラシの直径と同じくらい外側に膨らませる
ブラシの直径と同じくらい外側に膨らませる
検出領域を手動で指定!
[境界線調整ブラシツール] は、塗りつぶした箇所をサンプリングエリアとして、被写体の領域に含めるのかを自動検出します。被写体から離れた箇所を島状に塗りつぶすことも可能ですが、元のエッジから繋がっている方が精度は向上します。塗りつぶしを削除しても、元のエッジはそのまま残ります。なので、検出領域を増やすのではなく、外側に「膨らませる」という感覚です。
髪の毛を検出する
[属性] パネルで、[表示モード] セクションの [境界線を表示] のチェックマークを外します。
[表示] に [白地] を選択します。
[表示モード] セクションを設定
[表示モード] セクションを設定
[選択とマスク] の [ツール] パネルで、[境界線調整ブラシツール] を選択します。
プレビューで、中抜き箇所の中心をクリックします。すると、中抜き箇所がワンクリックで白地に変わります。
中抜き箇所の中心をクリック → ワンクリックで白地に変わる
同じ要領で、その他の中抜き箇所をクリックして行きます。複数が重なっている場合は、大小を問わず外側から内側へ、少しずつ増やしていきます。ワンクリックで効果が現れない箇所があっても、複数クリックする必要はありません。後の手順で修正します。
STEP 4 (部分) → 髪の毛の中抜き箇所を検出する (部分)
境界線を表示して確認しよう!
髪の毛の検出は、プレビューを見ながら操作しますが、クリックした箇所が見えないので、塗り忘れていたり、必要のない部分もあるかも知れません。[境界線を表示] にチェックマークを入れると、現在の検出領域が確認できます。
[境界線を表示] で検出領域を確認
[境界線を表示] で検出領域を確認
不要な部分を消去する
オプションバーで、[元のエッジに戻す] をクリックします。
[元のエッジに戻す] をクリック
[元のエッジに戻す] をクリック
[境界線調整ブラシツール] で、エッジの検出した結果、不要な部分があればクリックして消去します。複数が重なっている場合は、大小を問わず外側から内側へ、少しずつ消去していきます。
不要な部分をクリック → ワンクリックで消去する
同じ要領で、その他の不要な部分を消去します。
不要な部分を消去することができた
不要な部分を消去することができた
ワンクリックで消去できる理由!
ブラシの直径より大きな不要な部分が、なぜワンクリックで消去できるのか? 不思議だと思いませんか? [境界線調整ブラシツール] は、通常のブラシツールのように、ドラッグ操作がメインです。しかし、その塗りの領域は、自動検出のサンプリングエリアとして参照される領域で、ドラッグであろうがクリックであろうが、大きかろうが小さかろうが関係のないものです。
作例の検出領域は「虫喰い」状態
作例の検出領域は「虫喰い」状態
ようするに、サンプルとして、不要なピクセルが減少すればそれで改善されるのです。検出領域の塗りが「虫喰い」状態であっても、ワンクリックで少しずつ消去していく方法が、何よりもいちばんカンタンです。
検出結果をレイヤーに出力する
[属性] パネルで、[出力設定] セクションの [不要なカラーの除去] にチェックマークを入れます。
[不要なカラーの除去] にチェックマークを入れる
[不要なカラーの除去] にチェックマークを入れる
不要なカラーの除去とは?
[不要なカラーの除去] を有効にすると、切り抜きの境界線に残った背景色を検出結果の色に近づけて、違和感のないように調整できます。[適用量] はその度合いを設定するもので、数値が大きいほど色の変化が強くなります。
[不要なカラーの除去] を無効 → [不要なカラーの除去] を有効 (適用量 : 100%)
作例の場合は、背景色が暗い青色なので、切り抜きの境界線に青味が残っています。[不要なカラーの除去] を有効にすると、青色が茶色に変換されて違和感が軽減されます。
[適用量] に 50% を入力します。
[出力先] に [新規レイヤー (レイヤーマスクあり)] を選択します。
[OK] をクリックします。
[出力設定] セクションを設定
[出力設定] セクションを設定
新規レイヤーに出力された画像を確認します。
新規レイヤーに出力された画像を確認
新規レイヤーに出力された画像を確認
[レイヤー] パネルで、出力された新規レイヤー [背景 のコピー] を確認します。
[背景 のコピー] を確認
[背景 のコピー] を確認
[被写体を選択] と [選択とマスク] を使用して、髪の毛を切り抜くことができました。
髪の毛を切り抜くことができた
髪の毛を切り抜くことができた
切り抜きレイヤーで出力!
[選択とマスク] では、[出力先] に [新規レイヤー] を選択すると、レイヤーマスクがない「切り抜きレイヤー」として出力できます。切り抜きレイヤーのメリットは、フットワークのよさと [マッティング] が可能になることです。用途に応じて使い分けましょう。
[出力先] に [新規レイヤー] を選択 → 切り抜きレイヤーで出力

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