【選択範囲】基本図形を組み合わせて切り抜く【パス】

【選択範囲】基本図形を組み合わせて切り抜く【パス】

【Photoshop基本操作】パスを最初から描画することは難しいですが、コーヒーカップのような形状なら、基本図形を組み合わせるだけで簡単に作成できる場合もあります。滑らかで明瞭な曲線を持つオブジェクトを、すばやくきれいに切り抜くメリットもあります。パスの基本的な機能と操作を学びましょう。


ガイドにスナップさせて作成!
パスの操作は、ピクセルグリッドにスナップ(吸着)させずに行うことが基本とされていますが、ここはスナップさせたい!と思うことも多いかと思います。そんなときは、スナップさせたい箇所にガイドを作成します。パスにはガイドにスナップする機能があり、たとえば、楕円形のシェイプを囲む長方形の領域にガイドを作成しておけば、簡単に素早くパスを作成することができます。
コーヒーカップをパスで切り抜く
これから行う操作は、コーヒーカップを切り抜く方法です。切り抜きにはパスを使用し、選択範囲の作成からレイヤーマスクの出力までを行います。大まかには、楕円形のシェイプを2つ組み合わせることで、高品質な切り抜きの境界線をレイヤーマスクに出力します。
元画像→基本図形を組み合わせて切り抜く
ガイドを作成する
素材画像をダウンロードして開きます。素材画像は、[幅:1280 pixel]、[高さ:857 pixel] 、[解像度:72 pixel/inch]、[モード:RGBカラー]を使用しています。
素材画像を開く
素材画像を開く
[表示]メニューから、[定規]を選択して、[定規]を表示します。[定規]からドキュメント内にドラッグして、コーヒーカップの円形の頂点に合わせてガイドを作成します。
[定規]からドラッグしてガイドを作成
[定規]からドラッグしてガイドを作成
続いて、円形の左右の側面に合わせてガイドを作成します。
コーヒーカップを囲む3点のガイドが作成できた
コーヒーカップを囲む3点のガイドが作成できた
境界線の少し内側に作成しよう!
ドキュメントの表示をズームアップして、コーヒーカップの境界線の最大位置を約1 pixel 内側にガイドを作成しましょう。作成するガイドは、左右の側面と上辺、または下辺の3点です。ガイド作成時に[shift]キーを併用すると、目盛りにぴったり合わせることができます。
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楕円形のパスを作成する
パスを作成する前に、ツールの環境設定を確認しておきましょう。[Photoshop CC(編集)]メニューから、[環境設定]→[ツール]を選択します。[環境設定]ダイアログで、[ベクトルツールと変形をピクセルグリッドにスナップ]のチェックマークを外し、[OK]をクリックします。
[環境設定]ダイアログを設定
[環境設定]ダイアログを設定
ピクセルにスナップさせない!
これから作成するパスが、ピクセルグリッドにスナップすると、アンカーポイントの位置や方向線の角度が制限されるため、このオプションを無効にしておきます。パスを作成後、このオプションを有効に戻しても、アンカーポイントの位置や方向線の角度はそのまま保持されますが、移動や編集を加えると、ピクセルグリッドにスナップされるので注意が必要です。
[ツール]パネルから、[楕円形ツール]を選択します。オプションバーで、[ツールモードを選択]に[パス]、[パスの操作]に[シェイプを結合]を選択します。
[ツールモードを選択]に[パス]を選択
[ツールモードを選択]に[パス]を選択
ガイドにスナップさせながら、カップの直径をドラッグして、パスを作成します。
カップの直径をドラッグ
カップの直径をドラッグ
境界線の厚みや丸みに注意!
コーヒーカップなどは、境界線に厚みや丸みがあるので、角度により直径の見え方が違います。なので、多少のアレンジや見極めが必要です。エッジのハイライトが均等に収まるような位置にパスを作成しましょう。
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形状に合わせてパスを調整する
コーヒーカップの上部にパスの位置は合いましたが、側面は内側に入り込んでいます。これをひとつのアンカーポイントの移動だけで合わせて調整します。[ツール]パネルから、[パス選択ツール]を選択します。パス以外のドキュメント内をクリックして、パスの選択を解除します。
パスのセグメントの適当な位置をクリックして、アンカーポイントを表示し、下辺のアンカーポイントを選択します。[shift]キーを押しながら下方向へドラッグして、カップ側面のおよその形にパスを合わせます。
アンカーポイントを選択→[shift]+ドラッグ
側面のアンカーポイントをクリックして選択し、方向点を下へドラッグして、カップ側面の形にパスを調整します。方向線の長さを左右揃えると、左右対称の正確な形状に調整できます。
方向点をドラッグ→パスを調整することができた
パスを構成する要素
パスの操作は、杭に張ったロープのような感覚で行うといいでしょう。各部の名称や働きも、杭に張ったロープに置き換えると覚えやすいかも知れません。
パスを構成する要素
パスを構成する要素
アンカーポイント
パスの曲がり角を示す点で、[パス選択ツール]でクリックすると、そのアンカーポイントの方向線が表示されます。
セグメント
2つのアンカーポイントをつなぐ線です。
方向線
アンカーポイントからセグメントが伸びる方向と、その強さを長さで示します。
方向点(ハンドル)
方向線の終端を示す点で、[パス選択ツール]や、[アンカーポイントの切り替えツール]でドラッグして編集できます。
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ソーサーのパスを結合する
ソーサーのガイドを同様に作成し、[楕円形ツール]でパスを作成します。オプションバーで、[パスの操作]に[シェイプを結合]を選択します。
[パスの操作]に[シェイプを結合]を選択
[パスの操作]に[シェイプを結合]を選択
ソーサーの頂点はカップに隠れて見えないので、下辺の3点にガイドを作成します。
下辺の3点にガイドを作成
下辺の3点にガイドを作成
左下から右上にドラッグして、パスを作成します。
ソーサーの直径をドラッグ
ソーサーの直径をドラッグ
パスの編集時はガイドを非表示!
作例では解説の便宜上、STEP 2 で作成したガイドを消去しています。ガイドは楕円形のパスを作成するために用いているので、消去しても、そのままでもかまいません。しかし、パスの編集時はスナップ機能が邪魔になります。スナップ機能をオフにする方法もありますが、一時的にガイドを非表示にする方法をオススメします。ガイドの表示 / 非表示は、[command(Ctrl)]+[:]キーで切り替えられます。
はみ出し部分のパスを結合する
コーヒーカップとソーサーのパスは作成できましたが、取っ手が輪郭からはみ出しています。取っ手のパスは、シェイプには当てはまらないので、[ペンツール]でトレースし、閉じたパスとして結合します。[ツール]パネルから、[ペンツール]を選択します。オプションバーで、[パスの操作]に[シェイプを結合]を選択します。
[パスの操作]に[シェイプを結合]を選択
[パスの操作]に[シェイプを結合]を選択
パスの開始点をクリックし、方向線を引き出しながら、はみ出し部分の境界線を時計回りにドラッグしてトレースしていきます。
パスを開始→時計回りにパスを作成
最小限のポイント構成!
できるだけ少ないアンカーポイントで構成することを考え、ドラッグして方向線を引き出しながらカーブを調整します。
パスの結合部(ソーサーのパス)の領域に入ったら、適当なパスを作成し、パスの開始点まで戻ります。パスの開始点のアンカーポイントにカーソルを重ねてクリックします。すると、パスが閉じられます。
結合部に入ったら開始点に戻る→パスを閉じる
なぜ時計回り?
閉じたパスの場合、ドラッグして引き出す方向線の向きは、必ず時計回りの進行方向になります。効率的に操作が行え、方向線のねじれも未然に防ぐことができます。
閉じたパスとは?
「閉じたパス」とは、パスの開始点と終了点を連結させたものです。「クローズドパス」とも呼ばれ、パスが閉じていないものを「開いたパス」、または「オープンパス」といいます。オブジェクトの形状をトレースする場合は、必ずパスを閉じます。
閉じたパス→開いたパス
コーヒーカップのすべてのパスが作成できました。
すべてのパスが作成できた(パス選択時)
すべてのパスが作成できた(パス選択時)
セグメントをプレビュー!
[ペンツール]の選択時に、オプションバーの歯車アイコンをクリックすると、[ラバーバンド]という項目のチェックボックスが表示されます。
[ラバーバンド]にチェックマークを入れる
セグメントをプレビューできるラバーバンド機能
セグメントをプレビューできるラバーバンド機能
[ラバーバンド]を有効にすると、アンカーポイントから次のアンカーポイントまでのセグメントが、[ペンツール]の移動に合わせてプレビューされます。[ペンツール]のペン先に線がくっついてくるカンジです。
レイヤーマスクを出力する
作成したパスから選択範囲を作成し、[選択とマスク]でレイヤーマスクを出力します。[パス]パネルを表示し、[作業用パス]を[command(Ctrl)]キーを押しながらクリックします。
[command(Ctrl)]+クリック
[command(Ctrl)]+クリック
すると、作成したパスから選択範囲が作成されます。
作成したパスを表示→コーヒーカップの選択範囲を作成
[選択範囲]メニューから、[選択とマスク]を選択します。[属性]パネルで、[表示モード]セクションの[表示]に[黒地]を選択します。
[表示]に[黒地]を選択
[表示]に[黒地]を選択
コーヒーカップの色と対比する[黒地]のプレビューで、切り抜きの境界線を確認します。
[黒地]のプレビューで切り抜きの境界線を確認
[黒地]のプレビューで切り抜きの境界線を確認
表示モードを切り替えてみよう!
オブジェクトの境界線が明るい色の場合は[黒地]、暗い色の場合は[白地]で確認しましょう。[選択とマスク]の作業は、一時的に[オーバーレイ]や[白黒]などに切り替えることもできるので、それぞれの条件に合った切り抜きが確認できます。
表示モードを切り替える
表示モードを切り替える
[グローバル調整]セクションの[ぼかし]に「0.5」pxを入力します。
[ぼかし]に「0.5」pxを入力
[ぼかし]に「0.5」pxを入力
境界線を少しぼかす!
対象画像のピクセル数にもよりますが、オブジェクトのエッジを少しぼかしておくと、切り抜きの不自然さが解消できます。
[出力設定]セクションの[不要なカラーを除去]にチェックマークを入れ、[出力先]に[新規レイヤー(レイヤーマスクあり)]を選択して、[OK]をクリックします。
[出力先]に[新規レイヤー(レイヤーマスクあり)]を選択
[出力先]に[新規レイヤー(レイヤーマスクあり)]を選択
コーヒーカップをパスで切り抜くことができました。
[選択とマスク]プレビュー→[新規レイヤー(レイヤーマスクあり)]で出力
基本図形を組み合わせて切り抜く
基本図形を組み合わせて切り抜く
[レイヤー]パネルを表示し、[選択とマスク]で出力された[背景 のコピー]を確認します。選択範囲のレイヤーマスクが作成され、[背景]が非表示に設定されているので、マスク部分が透明になっています。
[背景 のコピー]を確認
[背景 のコピー]を確認
DTP用にはクリッピングパス!
印刷用のデータ作成では、[CMYK カラー]への変換とあわせて、切り抜き画像を DTP ソフトなどで貼り付ける場合、クリッピングパスを使用することもできます。
[クリッピングパス]ダイアログを設定
[クリッピングパス]ダイアログを設定
[パス]パネルメニューから、[パスの保存]を選択し、[パスの保存]ダイアログで、[パス名]にパスの名前を入力して、[OK]をクリック。[パス]パネルメニューから、[クリッピングパス]を選択して、[クリッピングパス]ダイアログで、[パス]に対象のパスを選択、[平滑度]に空欄、または3〜5の範囲で数値を入力して、[OK]をクリックします。

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