【スタイル】ベベルとエンボスで質感をコントロールする方法【陰影・高度】

【スタイル】ベベルとエンボスで質感をコントロールする方法【陰影・高度】

【Photoshop基本操作】ベベルとエンボスとは、Photoshop 6.0 以降のバージョンに搭載されている「レイヤースタイル」の機能のひとつです。ベベルとは、平面を押し出して立体的にしたような効果をつける機能で、エンボスとは、紙や金属板などから図柄を浮き彫りにしたような効果をつける機能のことをいいます。


陰影の高度にこだわろう!
ベベル(押し出し)の主な設定は、適用するオブジェクトのエッジから、どれくらいの幅で効果を適用するか…というものです。初期設定値からの調整で、ある程度の立体的な効果は出るでしょう。しかし、苦戦を強いられるのは「質感」を表現することです。これには、立体的な効果を演出する「陰影」の設定が深く関係してきます。たとえば、光沢があるプラスチックの質感を得るには、まず、陰影の[高度]を高くして、その他の設定を調整すれば比較的簡単に表現できます。
ベベルとエンボスで質感をコントロールする方法
これから行う操作は、レイヤースタイルの[ベベルとエンボス]で、ゴムやプラスチックなどの質感の違いを設定する方法です。[レイヤースタイル]ダイアログには、たくさんの設定項目があります。まず、[陰影]セクションにある[高度]に注目しましょう。エッジの光沢で質感を決めてから、その他の設定項目を調整することがポイントとなります。
艶消し(ゴムの質感)→光沢(プラスチックの質感)
基本設定から適性を探る
素材画像をダウンロードして開きます。素材画像は、[幅:640 pixel]、[高さ:256 pixel]、[解像度:300 pixel/inch]、[カラーモード:RGB カラー]を使用しています。
素材画像を開く
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[レイヤー]パネルで、レイヤー効果の名前[ベベルとエンボス]をダブルクリックして、[レイヤースタイル]ダイアログを表示します。
[ベベルとエンボス]をダブルクリック
[ベベルとエンボス]をダブルクリック
[レイヤースタイル]ダイアログで、[構造]セクション、[陰影]セクションの各設定を確認します。
[レイヤースタイル]ダイアログの各設定を確認
[レイヤースタイル]ダイアログの各設定を確認
[構造]-[深さ]
ベベル、またはエンボスの「適用度」にあたる設定で、効果のコントラストを調整することにより、浅く見えたり、深く見えたりします。
[構造]-[サイズ]
効果の領域を、エッジからの距離(px)で設定します。設定値の外側には影響しません。
[陰影]-[高度]
光源の立体的な「角度」にあたる設定で、ハイライトとシャドウの効果を移動させ、強さ、弱さのバランスを変えることにより、陰影の高度を表しています。
[陰影]-[ハイライト]
ハイライトのカラーを合成する設定です。描画モードと不透明度により、オブジェクトに対する明るい部分を調整します。
[陰影]-[シャドウ]
シャドウのカラーを合成する設定です。描画モードと不透明度により、オブジェクトに対する暗い部分を調整します。
ベーシックを定義する!
[ベベルとエンボス]で、「不動の設定」とも言える頼りになる基本設定は、[構造]セクションの[深さ]と、[陰影]セクションの[ハイライトのモード]、[シャドウのモード]です。これらの設定値は、ほとんどの効果で共通して使えます。
[深さ:100 %][サイズ:10 px][高度:30 °]
※フォントサイズ:200 pt(解像度:72 pixel/inch)/48 pt(解像度:300 pixel/inch)
複雑な設定項目の中で最も理解しやすいのは、[構造]セクションの[サイズ]でしょう。設定値を変えれば、[ベベルとエンボス]の効果は面白いように変わります。エッジからの距離を設定するため、最低でも「5」pxなければ効果は望めません。[構造]セクションの[高度]に大きな影響を受けるため、調整は質感を整えてから行う方が得策です。
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高度で質感を決める
[レイヤースタイル]ダイアログで、[陰影]セクションの[高度]に「30」°を入力します。
[高度]に「30」°を入力
[高度]に「30」°を入力
艶消し(ゴムの質感)
艶消し(ゴムの質感)
ゴムの質感に最適!
[高度]の基本設定は「30」°です。これは[サイズ]で設定したエッジの幅に、均等な階調が分布できる標準的な設定値です。[ベベルとエンボス]の効果がいちばん出やすい設定値です。光沢がないクレイやゴム、石膏などの質感を出すことに適しています。
[レイヤースタイル]ダイアログで、[陰影]セクションの[高度]に「45」°を入力します。
[高度]に「45」°を入力
[高度]に「45」°を入力
半光沢(皮革の質感)
半光沢(皮革の質感)
皮革の質感に最適!
光源の立体的な角度としては中間値にあたる「45」°は、基本設定の「30」°から比較すると、ハイライトが強く、シャドウが弱くなる、標準設定の「誇張版」としての位置付けです。有機的な素材を製品化したコート表面に幅広く活用でき、少し光沢がある皮革やロウ、木や紙などの質感を出すことに適しています。
[レイヤースタイル]ダイアログで、[陰影]セクションの[高度]に「60」°を入力します。
[高度]に「60」°を入力
[高度]に「60」°を入力
光沢(プラスチックの質感)
光沢(プラスチックの質感)
プラスチックの質感に最適!
[高度]の設定値を大きくすると、エッジの幅の中心にハイライトが集まるようになり、プラスチックや陶器などのような、艶のある光沢が表現できます。シャドウのバランスもよく、オブジェクトの初期カラーが映えるので、最も使いやすい設定です。[光彩(内側)]や[サテン]を加えることで、透明感のある樹脂製品やガラス製品にも使えます。
[レイヤースタイル]ダイアログで、[陰影]セクションの[高度]に「75」°を入力します。
[高度]に「75」°を入力
[高度]に「75」°を入力
光沢(ガラスの質感)
光沢(ガラスの質感)
ガラスの質感に最適!
プラスチックの質感の「60」°から比較すると、ハイライトの階調が狭くなるので、より強い光沢が表現できます。しかし、シャドウの効果が弱くなるので、[ベベルとエンボス]による立体感は表現しにくくなります。論理的には「90」°で陰影がなくなるので、「75」°くらいまでが限界でしょう。光沢が強いガラスや金属などの質感を出すことに適しています。
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押し出しサイズを調整する
[レイヤースタイル]ダイアログで、[構造]セクションの[サイズ]に「16」pxを入力します。
[サイズ]に「16」pxを入力
[サイズ]に「16」pxを入力
サイズ:10 px→サイズ:16 px
サイズの適正値は?
[サイズ]の設定値は、なるべく控えめの方がいい結果がでます。過度に大きい数値を設定すると、ハイライトの幅が中間点を超えてしまい、せっかくの効果が台無しになってしまいます。作例では、アルファベットの「I」の線幅を計測してみると 42 px だったので、作例を構成する文字列のすべての線幅は、およそ 40 px であると考えます。
オブジェクトの距離から最適値を探る
オブジェクトの距離から最適値を探る
論理的には、エッジから 20 px の幅でちょうど 1/2 ですから、[サイズ]に「20」px を設定すると、[ベベルとエンボス]の立体的な効果を、きれいな半円形の断面にすることができるハズです。しかし、ハイライトが中間点にあるよりも、少し手前にある方が立体感は誇張できるので、80%控えめの「16」px をサイズの適正値としました。
すべての設定ができたら、[OK]をクリックします。
[OK]をクリック
[OK]をクリック
基本設定から変更を加え、光沢があるプラスチックの質感にすることができました。
光沢があるプラスチックの質感にすることができた
光沢があるプラスチックの質感にすることができた
包括光源を使用とは?
[包括光源を使用]を有効にすると、包括光源を使用した他の設定のどれかひとつの[角度]を変更しても、連動して同じ設定値に変更されます。たとえば、陰影の角度とドロップシャドウの角度を合わせたいときに使います。[包括光源を使用]を無効にすると、他の設定に影響しない単独の数値が設定できます。
[包括光源を使用]にチェックマークを入れる
[包括光源を使用]にチェックマークを入れる

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