【選択範囲】オブジェクトの境界線を選択する【クイック選択ツール】

【選択範囲】オブジェクトの境界線を選択する【クイック選択ツール】

【Photoshop基本操作】特定のオブジェクトだけを選択したい場合は、色や明るさの違いでアプローチしていくと効率的です。境界線を自動的に検知してくれる [クイック選択ツール] を使用して、詳細な切り抜きにも対応できる選択範囲を、どのように作成していくかを学びましょう。


選択しやすい部分から選択する!
建物の領域を選択しようとすると、明るい部分や暗い部分が複雑に入り組んでいるので、すべてを選択するまでに手間がかかります。しかし、空の領域なら大まかにドラッグするだけで簡単に選択できます。選択しやすい部分を選択して、選択範囲を反転させればいいワケです。

クイック選択ツールの使い方

この課題は、建物の選択範囲を作成することです。しかし、建物には軒や窓などの暗い部分があり、色相、明度の差で選択する方法では手間がかかります。そこで、選択しやすい空の領域を選択してから反転する方法を取ります。空のような広い領域を選択する場合、[クイック選択ツール] を使用すると、すばやく簡単に選択することができます。
素材画像を開く
素材画像を開く
空の領域を選択する
[ツール] パネルから、[クイック選択ツール] を選択します。[クイック選択ツール] を選択すると、画面上部のパネルに「ツールオプション」が表示されます。
クイック選択ツール
クイック選択ツール
オプションバーで、[クリックでブラシプリセットピッカーを開く] をクリックします。
ブラシプリセットピッカーで、[直径] に「35 px」、[硬さ] に「100%」、[間隔] に「25%」を設定します。
[自動調整] のチェックマークを外します。
ブラシの大きさを設定
ブラシの大きさを設定
クイック選択ツールとは?
選択したい画像の上を大まかにドラッグして、自動的に選択範囲を作成します。オプションバーの [選択範囲に追加]、[現在の選択範囲から一部削除] で選択範囲の編集ができます。
空の領域を大まかにドラッグして、選択範囲を作成します。ドラッグは一度に選択しようとせず、数回に分けて行いましょう。
空の領域をドラッグ
空の領域をドラッグ
大まかな選択範囲が作成できた
大まかな選択範囲が作成できた
[自動調整] を使い分けよう!
[自動調整] にチェックマークを入れると、[クイック選択ツール] で検知したピクセルに類似した領域まで選択範囲を拡げます。その結果、オブジェクトに応じた境界線をより滑らかにしてくれますが、曖昧な部分では歪さが際立ってしまう傾向があります。建物のようにはっきりした境界線を持つオブジェクトでは、チェックマークを外しておく方が適当にぼけてよい結果が出るでしょう。
[自動調整] が有効の場合 → [自動調整] が無効の場合
選択範囲を反転する
選択しやすい空の領域に選択範囲が作成できたら、選択範囲を反転して、今度は建物の選択範囲として調整していきます。選択範囲は破線のみの表示になるので、現在、どこが選択されているのか注意しましょう。
[選択範囲] メニューから、[選択範囲を反転] を選択、または [shift] + [command (Ctrl)] + [I] キーを押して、選択範囲を反転します。
空の領域の選択範囲を反転して建物を選択
空の領域の選択範囲を反転して建物を選択
詳細な部分の修正は後回し!
ここでは、建物の大まかな選択範囲を作成するのが目的です。選択範囲がはみ出してしまった部分や未選択部分があっても、選択範囲を反転させましょう。[クイック選択ツール] は、まず大まかな選択範囲を作成してから、詳細な部分を修正するようにしましょう。
選択範囲を修正する
[クイック選択ツール] で自動的に検知された境界線を重視し、突起物のような建物の特徴的な部分のみ修正を加えていきます。[ツール] パネルで、[ズームツール] を選択し、建物の屋根の上にある突起物をクリック、またはドラッグして、400% 以上に拡大表示します。すると、突起物の先端に未選択部分があります。
突起物を 400% 以上に拡大表示
突起物を 400% 以上に拡大表示
動く破線は中間点!
[クイック選択ツール] で作成した「動く破線」は、およその選択範囲を示すものです。境界線付近の未選択部分は、完全な未選択ではなく、徐々に選択が弱まっていく中間点として捉えましょう。

選択範囲を広げる修正

未選択部分は、ブラシサイズを小さくして、徐々に広げていくような感覚で行います。作例の場合は、突起物の先端が尖っているので、根元の太い部分からドラッグしていきます。
[ツール] パネルから、[クイック選択ツール] を選択します。オプションバーで、[クリックでブラシプリセットピッカーを開く] をクリックします。
ブラシプリセットピッカーで、[直径] に「4 px」、[硬さ] に「100%」、[間隔] に「25%」を設定します。
[直径] に「4 px」を設定
[直径] に「4 px」を設定
突起物の未選択部分を数回クリックしながら、徐々に選択範囲を拡げていきます。
未選択部分の境界線をクリック → 数回クリックして選択範囲を拡大
拡げすぎたら戻る!
選択範囲を拡げ過ぎた場合は、[option (Alt)] + [command (Ctrl)] + [Z] キーで、操作を1段階戻る、またはオプションバーで、[現在の選択範囲から一部削除] を選択して、選択範囲を修正してください。

はみ出した部分の修正

選択範囲がはみ出している部分の修正は、[現在の選択範囲から一部削除] を選択して行います。
オプションバーで、[現在の選択範囲から一部削除] をクリック、または [option (Alt)] キーを押すと、[選択範囲に追加] と [現在の選択範囲から一部削除] の切り替えが行えます。
[現在の選択範囲から一部削除] をクリック
[現在の選択範囲から一部削除] をクリック
[現在の選択範囲から一部削除] で、選択範囲の境界線をクリックします。すると、はみ出した部分の選択範囲が削除されます。一回のクリックで修正できない場合は、徐々に選択範囲を縮めるようにして数回クリックしてください。
[現在の選択範囲から一部削除] でクリック → 選択範囲が修正できた
ブラシの大きさを変える!
詳細な部分は、ブラシの [直径] をさらに小さくして選択します。形状のすべてを選択するのではなく、ピクセル単位で暗い部分を優先させながら、明るい部分を省略するなどの工夫を加えると、より自然な仕上がりになります。
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[選択とマスク] の使い方

[クイック選択ツール] で作成した選択範囲は、そのままでも精度の高い境界線を持っています。しかし、作例のような建物や風景の素材では、際立ったハードな印象が残る場合があるので、[選択とマスク] オプションを使用して、選択範囲の境界線を調整します。

選択範囲の境界線を調整する

オプションバーで [選択とマスク] をクリックし、画面を [選択を作成または調整] モードに切り替えます。※バージョン CS 6 では、[境界線を調整] をクリックし、[境界線を調整] ダイアログを表示します。
[選択とマスク] をクリック (バージョン CS 6 [境界線を調整])
[選択とマスク] をクリック (バージョン CS 6 [境界線を調整])
[選択を作成または調整] モード
[選択を作成または調整] モード
[属性] パネルで、[表示モード] の [表示] をクリックします。※バージョン CS 6 では、[境界線を調整] ダイアログで、[表示モード] の [表示] をクリックします。
作例では、明るい背景を想定しているので、[白地] を選択します。
[白地] を選択
[白地] を選択
プレビューで切り抜き後を確認!
[表示モード] に [白地] を選択すると、選択範囲外を白で塗りつぶした背景でプレビューされます。[選択とマスク] での作業は、一時的に [黒地] や [白地] などに切り替えることもできるので、それぞれの条件に合った切り抜きが確認できます。
[選択とマスク] が未設定の場合では、選択範囲の境界線が際立っているので、これをぼかして緩和させます。
[グローバル調整] セクションの [ぼかし] に「0.5 px」を入力します。※バージョン CS 6 では、[エッジを調整] の [ぼかし] に「0.5 px」を入力します。
[ぼかし] に「0.5 px」を入力
[ぼかし] に「0.5 px」を入力
[ぼかし]に「0.5 px」を設定 (未設定) → [ぼかし] に「0.5 px」を設定
境界線をぼかすテクニック!
作例のように明確な輪郭を持つオブジェクトは、境界線がハッキリしすぎている場合が多いので、画像の大きさにより、0.5 〜 1.0 pixel のぼかしで少し緩和させます。

境界線の精度を上げる詳細設定

さらに、境界線の精度を上げる詳細設定を行います。[グローバル調整] セクションの設定項目は、現在の選択範囲を元にした調整項目です。
[エッジの検出] の [スマート半径] にチェックマークを入れます。
[半径] に「1 px」を入力します。
[グローバル調整] の [エッジをシフト] に「+25%」を入力します。※バージョン CS 6 では、[エッジの調整] の [エッジをシフト] に「+25%」を入力します。
[スマート半径] と [エッジをシフト] を設定
[スマート半径] と [エッジをシフト] を設定
自動検知させる領域の設定!
[エッジの検出] は、元の選択範囲に対して、自動的に検知させる設定項目です。作例の場合、元の選択範囲が明確な輪郭で作成できているので、[エッジの検出] はほとんど必要としない補助的なものになります。屋根の突起物など、詳細な部分をできるだけ抽出するため、明確な輪郭に影響しない程度の数値を設定しましょう。
[エッジをシフト] は、現在の選択範囲の境界線 (ぼけている選択範囲の中間点) の位置を内側、または外側に移動させて、より精度の高い境界線を得るものです。実祭の効果では、移動しているのではなく、内側、または外側がハッキリした印象になります。境界線を太らせる (+)、または細らせる (-) という表現に近いです。
[エッジをシフト] に「0%」を設定 (未設定) → [エッジをシフト] に「+25%」を設定
[選択とマスク] オプションによる境界線の調整ができました。調整値を反映させるには、出力設定を行わなければなりません。[属性] パネル下にある [キャンセル] や [OK] をクリックしないように気をつけてください。
[選択とマスク] オプションによる境界線の調整ができた
[選択とマスク] オプションによる境界線の調整ができた
境界線のぼかしが必要!
[エッジをシフト] は、境界線を内側、または外側にシフトするものですが、境界線が明確な選択範囲には、ほとんど効果がありません。そのため、[エッジをシフト] で境界線を調整したい場合は、あらかじめ境界線をぼかしておく必要があります。
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[選択とマスク] の出力

[選択とマスク] オプションで行った設定値は、[選択を作成または調整] モードから [画像描画モード (通常のモード)] へ出力します。[表示モード] で設定した [白地] や [黒地] などの背景は含まれません。調整を行なった選択範囲を基に、選択範囲やレイヤーマスクを出力する機能です。選択範囲の調整は確認しにくいので、出力する前に [表示モード] で十分に吟味しましょう。

調整値を選択範囲に反映させる

[出力設定] セクションの [出力先] に [選択範囲] を選択します。※バージョン CS 6 では、[出力] セクションの [出力先] に [選択範囲] を選択します。
[選択を作成または調整] モード操作パネルの下部にある [OK] をクリックします。
[出力先] に [選択範囲] を選択
[出力先] に [選択範囲] を選択
[選択とマスク] で調整した選択範囲が出力されました。
[選択とマスク] で調整した選択範囲が出力された
[選択とマスク] で調整した選択範囲が出力された
オブジェクトを切り抜く設定は?
作成した選択範囲でオブジェクトを切り抜く場合は、[出力先] に [新規レイヤー (レイヤーマスクあり)]を選択、または [レイヤー] パネルで、[レイヤーマスクを追加] をクリックしてください。
レイヤーマスクで出力する場合
レイヤーマスクで出力する場合
また、[不要なカラーの除去] にチェックマークを入れておくと、境界線のカラーが自動的に補正されます。選択範囲の外側と内側の色調が異なる場合に効果的です。

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