【Photoshop基本操作】コレだけで、いいんじゃない? って思うほど簡単な「被写体を選択」は、人工知能が自動的に作成してくれるゴキゲンな機能です。しかし、思うように選択してくれない場合だってあります。そんなときは、「選択とマスク」を活用しましょう。正しいアプローチで望めば、きっと威力を発揮できるハズです。
【操作方法】
[ Photoshop (編集) ] メニューから、[ 設定 ] - [ 画像処理 ] を選択します。バージョン 2022 以降
[ 環境設定 ] ダイアログで、[「被写体を選択」処理 ] に [ クラウド (詳細な結果) ] を選択します。初期設定
[ OK ] をクリックします。
アルゴリズムが2種類ある!
[ 被写体を選択 ] は、機械学習テクノロジーによって、自動的に対象の画像を解析して、適切な選択範囲を作成する機能です。常にアップデートされた、クラウド上のアルゴリズムを使用することができます。
デバイス (高速)
デバイス上の処理は、クラウド処理よりも高速ですが、結果は、それほど詳細ではない場合があります。
クラウド (詳細な結果)
クラウド処理では、データがサーバーに保存されず、デバイスで処理するよりも、詳細な結果が得られます。
作例の素材には、格子状の壁の背景があります。髪の毛も複雑で、切り抜きが難しそうに見えます。しかし、被写体が順光であり、背景との明るさに違いがあります。このような素材には、まず、[ 被写体を選択 ] を試してみましょう。
【操作方法】
素材画像を開きましょう。素材画像は、[ 幅 : 1920 pixel ]、[ 高さ : 1280 pixel ]、[ 解像度 : 300 pixel/inch ]、[ カラーモード : RGB カラー ] を使用しています。
[ 選択範囲 ] メニューから、[ 被写体を選択 ] を選択します。
[ レイヤー ] パネルで、[ レイヤーマスクを追加 ] をクリックします。
レイヤーマスクが追加されたことを確認します。
背景を透明ピクセルに、置き換えることができました。
透明ピクセルとは?
透明部分は、[ 環境設定 ] で設定された、グリッドが表示されます。レイヤーマスクで隠された部分は、見た目では透明ですが、元画像はそのまま、変わらずに残っています。レイヤーマスクを削除、または、効果を一時的に解除すれば、切り抜く前の状態に戻すことができます。
このような再編集を可能にするメリットが、レイヤーマスクにはあります。しかし、隠された部分が、そのまま保持されているので、データ容量が大きくなるデメリットも、持ち合わせています。