【Photoshop講座】おしゃれなヴィンテージ風写真に加工できるアプリ「 Instagram 」。その多彩なフィルターの中から、周辺を暗くコントラストを強くする「 X-PRO II 」を再現してみましょう。「 X-PRO II 」は、フィルム写真のような、ハイコントラスト、黄みがかった色調、ビネット効果が特徴です。
コントラストはS字型に設定!
色調補正では、コントラストを強くすることが多いです。このときトーンカーブの形状は、シャドウ領域を暗く、ハイライト領域を明るくする、S字型に設定します。グラフを対角線に割り、トーンカーブが右下の領域に入ると暗くなり、左上の領域に入ると明るくなります。
横軸 [ 入力 ] の階調レベルは 0 〜 255 まであり、[ 0 ] は黒色、[ 128 ] は中間調 ( 50% グレー )、[ 255 ] は白色です。縦軸 [ 出力 ] が同じ数値のとき、トーンカーブの調整は行われません。たとえば、中間調を明るくしたい場合は、トーンカーブを上部に膨らませ、[ 出力 ] の数値を [ 128 ] より大きくします。
フィルム写真の王道をゆく
これから行う操作は、Instagram 風に画像を加工する方法です。「 X-PRO II 」は、元のイメージを想像以上に変え、どんな素材も、それっぽく仕上げてくれる、人気の高いフィルターのひとつです。
その特徴は、色かぶり、ハイコントラスト、ビネット効果など、フィルム写真の王道ともいえる要素が、バランスよく盛り込まれていることです。黄みがかった色調と、青みがかった色あせとをうまく対比させましょう。
トーンカーブを設定する
素材画像を開きます。素材画像は、[ 幅 : 1920 pixel ]、[ 高さ : 1227 pixel ] 、[ 解像度 : 72 pixel/inch ]、[ カラーモード : RGB カラー ] を使用しています。
[ レイヤー ] パネルで、[ 塗りつぶしまたは調整レイヤーを新規作成 ] をクリックし、メニューから [ トーンカーブ ] を選択して、[ トーンカーブ 1 ] を作成します。
すると、[ 属性 ( プロパティ ) ] パネルに、[ トーンカーブ ] の設定を行うダイアログボックスが表示されます。
トーンカーブとは?
トーンカーブの作成は、設定した後でも編集できる調整レイヤーを利用することが一般的です。 基本的な操作は、正方形のグラフ ( ヒストグラム ) を対角線に横切る「線」の傾きを変えたり、曲げを加えたりすることで、画像の色調を補正します。
ここでは、カラーバランスに大きな変化を加えるため、RGB チャンネルごとに、それぞれトーンカーブの設定を行います。
チャンネル [ レッド ] の設定
チャンネルに [ レッド ] を選択します。
トーンカーブをクリックして、ポイントを追加します。
[ 入力 ] に [ 64 ]、[ 出力 ] に [ 48 ] を入力します。
トーンカーブの形状を確認します。
トーンカーブの形状を下部に膨らませると、緑がかった色調に変わります。
さらに、ポイントを追加して、[ 入力 ] に [ 192 ]、[ 出力 ] に [ 208 ] を入力します。
【設定値】
[ 入力 : 0 ] [ 出力 : 0 ]
[ 入力 : 64 ] [ 出力 : 48 ]
[ 入力 : 192 ] [ 出力 : 208 ]
[ 入力 : 255 ] [ 出力 : 255 ]
チャンネル [ レッド ] のシャドウ領域を暗く、ハイライト領域を明るくする設定ができました。