最初に覚えたい！フォントの基礎知識５選「グラフィックデザインに欠かせない書体の種類と表情を解説」

文字と文字の間隔を調整するときに用いるのが、カーニングとトラッキングです。カーニングは文字同士が隣り合う箇所の「字間」、トラッキングは行や段落全体の「字送り」です。

カーニングとは、字間の距離を調整する作業をいいます。となりにくる文字によって字間が不揃いに見える場合があり、その空間を「カーニング値」で詰め均等に揃えます。

プロポーショナルフォントには、あらかじめカーニング情報があり、適用する場合は「メトリクス」を選択します。

トラッキングとは、行や段落全体の字送りを調整する作業のことをいいます。単位に使用される「 em 」は、文字の構造的な幅 (字面) を１とする 1000 / 1000 が「 1 em 」とされます。

文字組みとは、文字列、または、段落で、複数の文字を組み合わせることをいいます。主に字間や行間などを調整し、視覚的に文字を読みやすくする際に用いられる専門用語です。

行揃えとは、段落がある文章の各行の揃え方をいいます。行揃えの種類には、左揃え、中央揃え (センタリング)、右揃え、ジャスティファイ (均等配置)、両端揃えがあります。

行送りとは、行間を詰めたり、空けたりする調整のことをいいます。ベースラインや仮想ボディの特定箇所の間隔を数値 ( pt ) で表します。

行間は空間の距離ですが、行送りは、フォントサイズ (ボディサイズ) を含めた空間の距離です。たとえば、フォントサイズが 14 pt で、行間が 7 pt なら、行送りは 14 + 7 = 21 pt になります。

ベースラインシフトとは、文字のベースラインを移動させて、文字組み調整する操作です。サイズ設定の違う文字を組んだり、欧文と和文の並びを均等を見せる場合などに用います。

等幅 (とうはば) フォントとは、すべての文字や記号が、半角、または、全角の、同じ幅で使用することを前提にデザインされた書体のことをいいます。「 i 」や「 l 」など、幅の狭い文字にその特徴が見られ、タイプライター風の「 Courier 」が代表的なフォントです。

プロポーショナルフォントとは、文字列の見え方が均等になるよう、それぞれの文字ごとに最適な幅を与えデザインされた和文書体のフォントです。すべての文字幅が等しくデザインされた「等幅フォント」とは大別されます。OpenType フォントの大部分は、プロポーショナルフォントで占められます。