基本がわかる!RGBとCMYK

基本がわかる!RGBとCMYK【3】モード変換

【Photoshop基本操作】モード変換とは、作成中のドキュメントに設定されている「カラーモード」を、他のカラーモードに変換することいいます。一般的に行われるモード変換は、[RGB カラー]から[CMYK カラー]への変換です。これは、印刷物用の入稿データを作成する場合に行います。


CMYK変換前に彩度を落とす!
CMYK カラーに変換すると、画像の色が暗く濁ったような感じになります。これが気になってしょうがない!と思うのは当然ですが、彩度を上げるような補正は階調トビ(トーンジャンプ)の原因になり、印刷の仕上がりも、極端な違和感が出てしまいます。これは変換前に、彩度を少しだけ落としておくことで防げますし、色の濁りを取ったり、詳細な色調補正が必要な場合は変換後に行います。
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モード変換

パソコンで扱うほとんどの画像は、[RGB カラー]で作成されています。しかし、商業印刷の入稿データは、[CMYK カラー]が推奨されています。入稿データは、新規 CMYK 画像を作成するか、入稿までのどこかの工程で、[RGB カラー]から[CMYK カラー]にモード変換する必要があります。
[Photoshop]操作パネル
[Photoshop]操作パネル   photo by Karen Arnold
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【Photoshop講座】基本がわかる!RGB と CMYK
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RGB から CMYK にモード変換する

[イメージ]メニューから、[モード]→[CMYK カラー]を選択します。
現在のカラープロファイルが反映される!
[CMYK カラー]に変換するときには、[カラー設定]の[作業用スペース]セクションにある[CMYK]に設定したカラープロファイル、または詳細設定の内容が反映されます。
「CMYK カラー」に変換すると、ウインドウのタイトルバー表示が、[RGB]から[CMYK]に変更されます。
ウインドウのタイトルバー表示が[CMYK]に変更される
ウインドウのタイトルバー表示が[CMYK]に変更される
「CMYK カラー」の変換を確認できる表示部分
「CMYK カラー」の変換を確認できる表示部分
[ドキュメントのプロファイル]には、現在、設定されているカラープロファイル名が表示されます。
プルダウンメニューから[ドキュメントのプロファイル]を選択
プルダウンメニューから[ドキュメントのプロファイル]を選択
[チャンネル]パネルを表示すると、[シアン]、[マゼンタ]、[イエロー]、[ブラック]に変更されていることが確認できます。
[チャンネル]パネルで「CMYK カラー」を確認
[チャンネル]パネルで「CMYK カラー」を確認
色の見え方を変えるのがモード変換
商業印刷では、このような変換作業を「色分解」といい、一般的には「プロセスカラー」、または4つの色の頭文字を取って、「CMYK(シー・エム・ワイ・ケー)」と言われています。

「K」なのにブラック?

減色混合では、CMY の 100 % かけ合わせで、黒色が表現できます。しかし、印刷物で黒色は使用頻度も高く、そのたびに3色インキを使うのは非常に効率の悪いことです。
CMYK の概念図
CMYK の概念図
そのため特別に黒色のインキが追加され、色分解も4色で行うことが一般的なプロセスカラーです。「色料の3原色」とは違う特色版を「キー・プレート(Key plate)」と呼ぶことから、一般的なプロセスカラーのブラック版には、「K」が用いられています。
プロセスカラーの概念図
プロセスカラーの概念図

彩度を上げる補正は間違い!

CMYK カラーに変換すると、画像の色が暗く濁ったような感じになります。
カラーモード変換後の画像を比較
カラーモード変換後の画像を比較
しかし、色が悪くなったからといって、彩度を上げたり、コントラストを強くする、安易な補正は間違いです。
彩度を上げる補正はトーンジャンプの原因になる
彩度を上げる補正はトーンジャンプの原因になる
これは、CMYK カラーが RGB カラーに比べ、再現できる色が極端に少ないため、近似色に置き換えた当然の結果なのです。Photoshop は、色の見え方がちがう CMYK を、RGB のモニタで擬似的に再現しているにすぎません。実際に印刷してみると、気にならないことが多いです。いや、かえって濃く出るくらいです(笑)。

CMYKの色域外を確認する

画像を変換前の RGB カラーに戻しましょう。気をつけなければならないことは、変換前の鮮やかすぎる色です。RGB カラー特有の輝度を持った発色のいい色は、CMYK カラーに変換すると、微妙な階調を失ってしまうことが多いからです。このような場合は、CMYK 変換前に、彩度を少しだけ落としておきます。
[表示]メニューから、[色の校正]を選びます。すると、CMYK 変換後の画像がプレビューできます。[表示]メニューから、[色域外警告]を選びます。作例では芝生や花の大部分がグレーになりました。
[色域外警告]で確認しながら彩度を落とす調整を行う
[色域外警告]で確認しながら彩度を落とす調整を行う
色域外はどうなる?
[色域外警告]は、「再現できない色」の領域を知る「目安」で、グレーで表示される部分があるとダメだと言うものではありません。色域外として表示された領域は、いちばん近い CMYK で変換されます。しかし、色域外の度合いが大きいと、発色のいい鮮やかな色が暗く濁ってしまったり、同系色の階調が均一になってしまうトーンジャンプを引き起こします。それらを極力抑えることが[色域外警告]の目的です。

色域外を補正する

補正は[色域指定]などを活用して、詳細に行うものですが、ここでは簡単に、[自然な彩度]調整レイヤーを活用して、グレーの表示領域が、どのように変化するか確認してみましょう。
彩度を落とすとグレーの表示領域が小さくなる
彩度を落とすとグレーの表示領域が小さくなる
[彩度]を落とすと、グレーの表示領域が小さくなります。[彩度]を上げると、グレーの表示領域が大きくなります。
彩度を上げるとグレーの表示領域が大きくなる
彩度を上げるとグレーの表示領域が大きくなる
このグレーの表示領域が、できるだけ小さくなるように調整します。わずかな調整でも、グレーの表示領域は大きく変化します。調整の目安は -10 % 〜 -15 % です。
グレーの表示領域ができるだけ小さくなるように調整する
グレーの表示領域ができるだけ小さくなるように調整する
調整ができたら、RGB カラー表示に戻してみましょう。この程度でも十分です。調整レイヤーを適用して、CMYK 変換します。
調整レイヤーを適用してCMYK 変換する
調整レイヤーを適用してCMYK 変換する
このように彩度を少し落とすだけで、CMYK 変換に伴う階調トビ(トーンジャンプ)を、未然に防ぐことができます。
色調補正は変換後に!
色の濁りを取ったり、詳細な色調補正が必要な場合は、CMYK 変換後に行います。RGB カラーでは、トーンジャンプを補正し、本来、素材が持っている階調を十分に残してから、CMYK 変換することが望ましいです。

CMYK 変換後の保存形式

CMYK 変換した画像は、PSD 形式、または EPS 形式で保存することが一般的です。[ファイル]メニューから、[別名で保存]を選択します。[フォーマット]に[Photoshop]を選択して、[保存]をクリックします。
[フォーマット]に[Photoshop]を選択
[フォーマット]に[Photoshop]を選択
EPS 形式で保存する場合は、[フォーマット]に[Photoshop EPS]を選択して、[保存]をクリックします。
[フォーマット]に[Photoshop EPS]を選択
[フォーマット]に[Photoshop EPS]を選択
EPS形式とは?
EPS(イーピーエス)とは、ベクトル画像、ビットマップ画像の両方のデータを保持できる保存形式です。古くから採用されている主に印刷入稿用のファイルフォーマットで、世界中の印刷所にある出力機が対応しているので、互換性が優れています。
[EPS オプション]ダイアログでは、[プレビュー]に[TIFF(8bit/pixel)]を選択します。
[プレビュー]とは?
DTP ソフトなどの貼り付け画像として表示されるデータの設定です。プレビューされる画像は、そのまま(高解像度)だと表示が重くなるので、この設定をもとに低解像度の画像を自動的に割り当てます。
[EPS オプション]ダイアログ
[EPS オプション]ダイアログ
[エンコーディング]に[JPEG-最高画質(低圧縮率)]を選択します。
エンコーディングとは?
[エンコーディング]とは、画像のデータを置き換える形式を設定するもので、初期設定では[ASCII85]、または[バイナリ]が選択されています。これらの形式では、元データをそのまま置き換えられますが、ファイルサイズが大きくなり、現実的ではない場合も多くあります。
PostScript Level 2 以上のポストスクリプトプリンタに限り、JPEG エンコードが使用できるので、一般的には[JPEG-最高画質(低圧縮率)]が多く用いられています。
チェック項目はすべて外しておきます。すべての設定ができたら、[OK]をクリックします。
入稿ガイドを確認!
印刷所により、独自のプロファイルを用意している場合や、使用する出力機の種類や規定も異なります。入稿データの作成や、EPS 形式で保存する場合は、事前に印刷所の入稿ガイドを確認しましょう。
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