切り抜きを極める!境界線を調整する方法10選

切り抜きを極める!境界線を調整する方法10選

【Photoshop基本操作】切り抜きの良し悪しは境界線の処理で決まります。しかもそれは、0.5 ピクセルという繊細な範囲で行われるものです。ひとつの切り抜き作業に対して、いろいろな方法を組み合わせて完成させることが前提ですが、どんな方法があるのか? それを知らなきゃ始まらないこともあるかと思います。その代表的な境界線を調整する方法の概要をご紹介しましょう。


境界線をぼかすのは素人テクニック?
切り抜きでよく見かけるのは、境界線の画像自体を大きくぼかしているものです。このような「ごまかしテクニック」が間違いとまでは言えませんが、ぼかしていい限度というものがありますね。せっかく習得したテクニックを、適材適所に使い分ける判断ができてこそ、上達への道が開けるのではないでしょうか?

素材に適した髪の毛の切り抜き

オブジェクトを切り抜く方法は、素材が撮影された条件によってさまざまです。たとえば、白い背景で撮影されたオブジェクトを、180度違う黒い背景で合成したい場合は、切り抜きの難易度が相当高くなります。ここでは、素材に適した髪の毛の切り抜きと合成方法をご紹介しましょう。

髪の毛を色域で切り抜く

撮影時の背景に特定の色を用いると、その色域を指定するだけで効率よく切り抜きが行えます。青空を背景にした素材では、人物の肌や髪の毛の色とも相性がよく、キレイな仕上がりが期待できます。
色域を指定して髪の毛を切り抜く
【操作方法】
[背景]から[レイヤー]に変換して複製し、髪の毛以外の不透明部分の選択範囲を作成します。
[選択範囲]メニューから、[選択範囲を保存]を選択します。[選択範囲を保存]ダイアログで、[チャンネル]に[新規]を選択して、[OK]をクリックします。[command(Ctrl)]+[D]キーを押して、選択範囲を解除します。
色域を指定して髪の毛を切り抜く
[選択範囲]メニューから、[色域指定]を選択します。[色域指定]ダイアログで、[階調の反転]にチェックマークを入れ、[選択範囲のプレビュー]に[白マット]を選択し、ドキュメント内で、髪の毛に近い青空の部分をクリックします。
[色域指定]ダイアログでプレビューの設定を行う
[色域指定]ダイアログでプレビューの設定を行う
髪の毛に近い青空の部分をクリック
髪の毛に近い青空の部分をクリック
カラークラスタ指定とは?
[カラークラスタ指定]は、指定したポイントから隣接するピクセルの範囲を設定します。[範囲]に「100」%を設定しても、指定したポイントから離れた部分の適用量は、徐々に弱くなっていきます。
[サンプルに追加]をクリックし、[許容量]に「25」を設定して、ドキュメント内で、青空の領域の選択されていない部分を数カ所クリックします。[許容量]に「100」を設定して、[OK]をクリックします。
確認しやすい[許容量]に変更して青空の領域を拡大
確認しやすい[許容量]に変更して青空の領域を拡大
色域を指定して髪の毛を切り抜く
[許容量]を調整して[色域指定]を適用
[許容量]を調整して[色域指定]を適用
[レイヤー]パネルで、前面のレイヤーを非表示にして、背面のレイヤーを選択し、[レイヤーマスクを追加]をクリックします。
[選択範囲]メニューから、[選択範囲を読み込む]を選択します。[選択範囲を読み込む]ダイアログで、[チャンネル]に[アルファチャンネル 1]を選択し、[OK]をクリックします。
レイヤーマスク編集モード([option(Alt)]+クリック)で、表示領域を塗り分ける編集を行い、[command(Ctrl)]+[D]キーを押して、選択範囲を解除します。
選択範囲でレイヤーマスクを作成
画像描画モード([option(Alt)]+クリック)に切り替え、レイヤーを選択します。
[レイヤー]メニューから、[マッティング]→[不要なカラーの除去]を選択し、[不要なカラーの除去]ダイアログで、[量]に「50%」を設定して、[OK]をクリックします。
前面のレイヤーを表示して、[アルファチャンネル 1]の選択範囲でレイヤーマスクを作成します。
不自然な部分があればレイヤーマスクを修正する
不自然な部分があればレイヤーマスクを修正する
不要なカラーの除去とは?
[マッティング]から[不要なカラーを除去]を選択すると、境界線の外側の色が内側の色の系統に変換されます。[量]で自動補正の適用率が調整できます。作例では、最小値から最大値にすると、髪の毛に残る青みの変化が確認できます。最大値では青みは減少しますが、境界線が赤っぽくなり不自然さが感じられます。

白い背景を乗算で合成する

白い壁やホリゾントなどで撮影された素材画像の場合、描画モード[乗算]で合成すると、切り抜きの手間が大幅に削減できることがあります。素材画像の境界線をそのまま活用できるので、毛先の微妙なディテールが抽出できます。
白い壁を背景にして撮影
不透明部分を除いて乗算で合成
不透明部分を除いて乗算で合成
【操作方法】
ここでは、べた塗りした背景に素材画像をコピー&ペーストします。
髪の毛以外の不透明部分の選択範囲を作成します。
[選択範囲]メニューから、[選択範囲を保存]を選択します。[選択範囲を保存]ダイアログで、[チャンネル]に[新規]を選択して、[OK]をクリックします。[command(Ctrl)]+[D]キーを押して、選択範囲を解除します。
不透明部分の選択範囲を作成
アルファチャンネルに選択範囲を保存
アルファチャンネルに選択範囲を保存
[イメージ]メニューから、[演算]を選択します。[演算]ダイアログで、[第1元画像]の[チャンネル]に[ブルー(反転)]、[第2元画像]の[チャンネル]に[ブルー(反転)]を選択し、[描画モード]に[オーバーレイ]を選択します。[結果]に[選択範囲]を選択して、[OK]をクリックします。
[演算]で髪の毛のシルエットを抽出
[演算]で髪の毛のシルエットを抽出
[レイヤー]パネルで、[レイヤーマスクを追加]をクリックします。素材画像の背景が完全な白色ではない場合、レイヤーマスク編集モード([option(Alt)]+クリック)で、背景部分を完全な黒色で塗りつぶしておきます。
[選択範囲]メニューから、[選択範囲を読み込む]を選択します。[選択範囲を読み込む]ダイアログで、[チャンネル]に[アルファチャンネル 1]を選択し、[OK]をクリックします。
[編集]メニューから、[塗りつぶし]を選択します。[塗りつぶし]ダイアログで、[内容]に[ホワイト]を選択して、[OK]をクリックします。[command(Ctrl)]+[D]キーを押して、選択範囲を解除します。
選択範囲でレイヤーマスクを作成
選択範囲を読み込みレイヤーマスクを編集
選択範囲を読み込みレイヤーマスクを編集
レイヤーを複製し、前面のレイヤーマスクを選択します。
[イメージ]メニューから、[レベル補正]を選択し、入力レベルに[32 / 0.50 / 255]を入力して、[OK]をクリックします。
[レベル補正]で境界線の領域を縮小
[レベル補正]で境界線の領域を縮小
背面のレイヤーを選択して、描画モードに[乗算]を選択します。
描画モードに[乗算]を選択
描画モードに[乗算]を選択
0.5ピクセルの誤差でマスクする!
[演算]で作成したレイヤーマスクは精度の高いものです。しかし、繊細な髪の毛の境界線は、少し太り気味になる傾向があります。これを調整することは可能ですが、白い背景で撮影された髪の毛なら、[乗算]で合成する方が簡単です。
同じレイヤーマスクを重ねて、前面のレイヤーマスク(不透明部分)を暗く補正することで、背面の[乗算]で合成している部分が強く出るようにします。

黒い背景をスクリーンで合成する

黒い壁やホリゾントなどで撮影された素材画像の場合、描画モード[スクリーン]で合成すると、切り抜きの手間が大幅に削減できることがあります。素材画像を境界線をそのまま活用できるので、毛先の微妙なディテールが抽出できます。
黒い背景をスクリーンで合成する
【操作方法】
ここでは、グラデーションを作成した背景に素材画像をコピー&ペーストします。
髪の毛以外の不透明部分の選択範囲を作成します。
[選択範囲]メニューから、[選択範囲を保存]を選択します。[選択範囲を保存]ダイアログで、[チャンネル]に[新規]を選択して、[OK]をクリックします。[command(Ctrl)]+[D]キーを押して、選択範囲を解除します。
不透明部分の選択範囲を作成
[イメージ]メニューから、[演算]を選択します。[演算]ダイアログで、[第1元画像]の[チャンネル]に[レッド]、[第2元画像]の[チャンネル]に[レッド]を選択し、[描画モード]に[オーバーレイ]を選択します。[結果]に[選択範囲]を選択して、[OK]をクリックします。
[演算]で髪の毛のシルエットを抽出
[演算]で髪の毛のシルエットを抽出
[レイヤー]パネルで、[レイヤーマスクを追加]をクリックします。素材画像の背景が完全な黒色ではない場合、レイヤーマスク編集モード([option(Alt)]+クリック)で、背景部分を完全な黒色で塗りつぶしておきます。
[選択範囲]メニューから、[選択範囲を読み込む]を選択します。[選択範囲を読み込む]ダイアログで、[チャンネル]に[アルファチャンネル 1]を選択し、[OK]をクリックします。
[編集]メニューから、[塗りつぶし]を選択します。[塗りつぶし]ダイアログで、[内容]に[ホワイト]を選択して、[OK]をクリックします。[command(Ctrl)]+[D]キーを押して、選択範囲を解除します。
選択範囲でレイヤーマスクを作成
レイヤーを複製し、前面のレイヤーマスクを選択します。
[イメージ]メニューから、[レベル補正]を選択し、入力レベルに[32 / 1.00 / 255]を入力して、[OK]をクリックします。
[レベル補正]で境界線の領域を縮小
[レベル補正]で境界線の領域を縮小
背面のレイヤーを選択して、描画モードに[スクリーン]を選択します。
描画モードに[スクリーン]を選択
描画モードに[スクリーン]を選択
拡散光に注意!
光の性質に「拡散光」というものがあります。これはさまざまな物体から反射してきた光で、特に暗い部分で確認しやすく、大気中の微粒子による反射光も含まれます。
人物の影の部分や髪の毛には、このような拡散光が潜んでいて、うまく切り抜いたつもりでも違和感が出るのはこのためです。素材に応じた背景色を選ぶことは、これらの違和感を抑える効果があります。

ピントが合った部分だけを切り抜く

スタジアムの観衆の中でプレーするスポーツ選手など、背景が大きくボケた写真から切り抜きたい場合は、[焦点領域]を使用すると、Photoshop が自動的に判断してくれるので、大幅な作業の効率化が望めます。
背景が大きくぼけた写真
ピントがあった人物だけを切り抜く
ピントがあった人物だけを切り抜く
【操作方法】
[選択範囲]メニューから、[焦点領域]を選択します。
[焦点領域]ダイアログで、[ズームツール]をクリックし、ドキュメント内をクリックして、修正ポイントを拡大します。
[焦点範囲]の自動設定を確認
[焦点範囲]の自動設定を確認
[焦点領域加算ツール]を選択し、ドキュメント内をドラッグして、焦点領域に加算したい箇所を修正します。[option(Alt)]キーを押しながらドラッグすると、[焦点領域減算ツール]との切り替えが行えます。
マスク領域の不完全な箇所を確認
焦点領域に加算したい箇所を修正
焦点領域に加算したい箇所を修正
[出力先]に[選択範囲]を選択して、[境界線を調整]をクリックします。※バージョン CC 2015.5 以降では、[選択とマスク]をクリックします。
[境界線を調整]をクリック
[境界線を調整]をクリック
[エッジを調整]の[滑らかさ]に「50」、[ぼかし]に「0.5」px、[コントラスト]に「25」%、[エッジをシフト]に「-25」% を設定します。※バージョン CC 2015.5 以降では、[属性]パネルでの操作になります。[エッジを調整]→[グローバル調整]に読み替えてください。
[境界線を調整]で境界線を滑らかにする
[境界線を調整]で境界線を滑らかにする
[白地]の場合
[出力]の[不要なカラーの除去]にチェックマークを入れ、[出力先]に[新規レイヤー(レイヤーマスクあり)]を選択して、[OK]をクリックします。
出力されたレイヤーとレイヤーマスクを確認
出力されたレイヤーとレイヤーマスクを確認
ノイズが多めの画像には
[詳細]をクリックすると、[画像ノイズレベル]が表示されます。これは、[焦点範囲]の計算において、画像のノイズをどこまで無視するかというレベルを設定するものです。初期設定では[自動補正]にチェックマークが入れられ、自動的に計算された数値でノイズを無視しています。
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選択範囲の境界線を調整

選択ツールの[境界線を調整]オプションは、選択範囲の境界線上にあるピクセルの条件を調整するものです。通常の選択が困難な髪の毛やファーなど、隣接する周辺のピクセルを自動的に検出する機能があるので、オブジェクトの切り抜きには強い味方となります。
バージョン CC 2015.5 以降では、[境界線を調整]から[選択とマスク]に名称変更されました。

曖昧な形状を切り抜く

境界線が曖昧な形状を切り抜く場合は、[クイック選択ツール]で大まかな選択を行い、[境界線を調整]の[スマート半径]を活用するといった、自動的にエッジを検出してくれる機能をフルに活用します。
境界線が曖昧な形状の写真
切り抜きの境界線をなじませる調整を行う
切り抜きの境界線をなじませる調整を行う
バージョン CC 2015.5 以降では、[境界線を調整]から[選択とマスク]に名称変更されました。
【操作方法】
[ツール]パネルから、[クイック選択ツール]を選択し、オプションバーで、[自動調整]にチェックマークを入れます。
[自動調整]を有効にする
[自動調整]を有効にする
切り抜く対象のオブジェクトをドラッグし、選択範囲を作成します。
毛束を意識した大まかな選択範囲を作成
毛束を意識した大まかな選択範囲を作成
オプションバーで、[境界線を調整]をクリックし、[境界線を調整]ダイアログで、[表示モード]の[表示]に[黒地]を選択します。※バージョン CC 2015.5 以降では、[選択とマスク]をクリックします。
[エッジの検出]の[スマート半径]にチェックマークを入れ、[半径]に「80」pxを設定します。
[スマート半径]が無効の場合
[エッジを調整]の[ぼかし]に「0.5」px、[エッジをシフト]に「-20」%を設定します。※バージョン CC 2015.5 以降では、[属性]パネルでの操作になります。[エッジを調整]→[グローバル調整]に読み替えてください。
[出力]の[不要なカラーの除去]にチェックマークを入れ、[量]に「50」%を設定し、[出力先]に[新規レイヤー(レイヤーマスクあり)]を選択して、[OK]をクリックします。
[エッジの調整]を設定してレイヤーに出力
[エッジの調整]を設定してレイヤーに出力
[白地]の場合
[レイヤー]パネルで、背面に任意の背景を作成します。
背面にべた塗りの背景を作成
背面にべた塗りの背景を作成
スマート半径とは?
[スマート半径]は、選択範囲の境界線を中心として、エッジの検出を滑らかな階調で行う機能です。[表示モード]の[半径を表示]にチェックマークを入れると、その検出領域が表示されます。

繊細な髪の毛を切り抜く

街や風景などの背景がある場合、髪の毛の切り抜きは難しくなります。[境界線を調整]の検出領域を拡大することで、素材に適した結果をコントロールし、あらかじめ作成しておいた不透明部分のレイヤーを合成します。
背景がぼけたポートレート
切り抜きの境界線をなじませる調整を行う
切り抜きの境界線をなじませる調整を行う
バージョン CC 2015.5 以降では、[境界線を調整]から[選択とマスク]に名称変更されました。
【操作方法】
髪の毛以外の不透明部分の選択範囲を作成します。
[レイヤー]パネルで、[背景]を複製して、[レイヤーマスクを追加]をクリックし、非表示にして[背景]を選択します。
不透明部分の選択範囲を作成
選択範囲のレイヤーマスクを作成
選択範囲のレイヤーマスクを作成
[背景 のコピー]を作成して[背景]を選択
[背景 のコピー]を作成して[背景]を選択
レイヤーマスクサムネールを[command(Ctrl)]キーを押しながらクリックし、選択範囲を作成します。
[選択範囲]メニューから、[境界線を調整]を選択します。※バージョン CC 2015.5 以降では、[選択とマスク]を選択します。[境界線を調整]ダイアログで、[表示モード]の[表示]に[オーバーレイ]を選択します。※バージョン CC 2015.5 以降では、[属性]パネルでの操作になります。[ズームツール]をクリックして、ドキュメントをクリックし、拡大表示にします。
[表示]に[オーバーレイ]を選択
[表示]に[オーバーレイ]を選択
オプションバーで、[半径調整ツール]をクリックし、髪の毛の境界線をドラッグして、検出領域を拡大します。※バージョン CC 2015.5 以降では、[半径調整ツール]から[境界線調整ブラシツール]に名称変更されました。
[白地]の場合
[境界線を調整]ダイアログで、[表示モード]の[半径を表示]にチェックマークを入れ、不要な部分は、オプションバーで[調整消去ツール]をクリック、または[option(Alt)]キーを押しながらドラッグして消去します。※バージョン CC 2015.5 以降では、[調整消去ツール]が廃止され、[境界線調整ブラシツール]の選択時に、オプションバーで[元のエッジに戻す]をクリックすることに変更されました。
[半径を表示]で検出領域を修正
[表示]を[白黒]にして検出結果を確認
[表示]を[白黒]にして検出結果を確認
[半径を表示]のチェックマークを外し、[表示]を[白黒]などに切り替えて、検出結果の最終的な確認を行います。※バージョン CC 2015.5 以降では、[半径を表示]から[境界線を表示]に名称変更されました。
検出結果を確認してレイヤーに出力
検出結果を確認してレイヤーに出力
[黒字]の場合
[境界線を調整]ダイアログで、[出力]の[不要なカラーの除去]にチェックマークを入れ、[量]に「50」% を設定し、[出力先]に[新規レイヤー(レイヤーマスクあり)]を選択して、[OK]をクリックします。
[レイヤー]パネルで、前面のレイヤーを表示し、背面に任意の背景を作成します。
背面にべた塗りの背景を作成
背面にべた塗りの背景を作成
半径調整ツールとは?
[半径調整ツール]は、塗りつぶした部分のエッジを検出し、隣接するピクセルを選択範囲にするのか、選択範囲外にするのかを判断します。[直径]は、初期設定の「35」を目安として、効率的に塗りつぶせるサイズに設定しましょう。
※バージョン CC 2015.5 以降では、[半径調整ツール]から[境界線調整ブラシツール]に名称変更されました。
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切り抜きのエッジを調整

切り抜きの基本とも言うべきエッジの調整は、大まかに分けて、選択範囲、レイヤー、レイヤーマスクがあります。選択範囲に関しては、作成する前後に調整する機会があるので、あらゆる場面で遭遇する重要な操作のひとつですね。ここでは、選択範囲を作成する前に限定して、適切な選択範囲からレイヤーのエッジ、レイヤーマスクのエッジを調整する方法をご紹介しましょう。

選択範囲の境界線を自動調整する

[クイック選択ツール]には、[自動調整]というオプションがあります。これは選択範囲の境界線を自動的に調整するもので、たとえば、境界線の一部がぼけたオブジェクトに適用すると効果的です。
選択範囲の境界線を自動調整する
【操作方法】
[ツール]パネルから、[クイック選択ツール]を選択します。オプションバーで、[自動調整]にチェックマークを入れます。
[自動調整]を有効にする
[自動調整]を有効にする
オブジェクトをドラッグして、選択範囲を作成します。選択範囲を削除する場合は、[option(Alt)]キーを押しながらドラッグします。
[レイヤー]パネルで、[レイヤーマスクを追加]をクリックして、選択範囲のレイヤーマスクを作成します。
背面に任意の背景を作成します。
[自動調整]が有効の場合
[自動調整]の有効と無効の違い
[自動調整]を有効にした場合、[自動調整]を無効にした場合と比較し、はっきりした境界線のコントラストはより強くなり、ぼけた境界線のコントラストも強くなった印象があります。エッジの滑らかさもよりスムーズな印象があり、境界線の正確さも向上しています。
[自動調整]が有効の場合(はっきりした境界線部分)
[自動調整]が有効の場合(ぼけた境界線部分)
マスクによる境界線の比較
境界線をレイヤーマスク(白黒)で比較してみると、[自動調整]を有効にした場合の方が、あらゆる条件において優れていることがわかります。[自動調整]を無効にした場合は、はっきりした境界線とぼけた境界線の違いがなく、選択範囲の境界線に対して均一な効果が適用されています。

白フチや黒フチを削除する

画像の切り抜き合成で直面する問題は、境界線に不自然な白フチや黒フチが残ることです。これは切り抜きの周辺画像が影響していて、画像合成のコツとなる「境界線のぼかし」が深く関係しています。
切り抜きの境界線に黒フチが残る
【操作方法】
[ツール]パネルから、[クイック選択ツール]を選択し、オブジェクトの選択範囲を作成します。
[クイック選択ツール]で選択範囲を作成
[レイヤー]メニューから、[新規]→[選択範囲をコピーしたレイヤー]を選択し、オブジェクトの切り抜きレイヤーを作成します。
背面に任意の背景を作成し、オブジェクトの切り抜きレイヤーを選択します。
切り抜きレイヤーを選択
切り抜きレイヤーを選択
[レイヤー]メニューから、[マッティング]→[フリンジ削除]を選択し、[フリンジ削除]ダイアログで、[幅]に「1」pixel を設定して、[OK]をクリックします。
[フリンジ削除]を適用
[フリンジ削除]を適用
フリンジ削除のしくみ
[フリンジ削除]をひとことで言えば、境界線を削る機能です。しかし、それは単純な機能ではありません。境界線の色を自動的に判断し、目立たない色や透明度に置き換えているからです。
[マッティング]から[不要なカラーを除去]を選択すると、境界線の外側の色が内側の色の系統に変換されます。[黒マット削除]、[白マット削除]は、境界線の外側の色を明度で対比させて、影響が少なくなるように削除します。
[フリンジ削除]は、境界線の外側が異なる色で構成されている場合に適していて、[幅]の設定値で一律に削除するので、切り抜きのシルエットが維持できます。

レイヤーマスクを調整する

作成したレイヤーマスクを調整したい場合は、[マスクを調整]を使用します。[マスクを調整]は、[境界線を調整]と同じ形式の設定ダイアログを持ち、調整した新しいレイヤーマスクを出力することができます。
[クイック選択ツール]で選択範囲を作成
バージョン CC 2015.5 以降では、[マスクを調整]から[選択とマスク]に名称変更されました。
【操作方法】
[ツール]パネルから、[クイック選択ツール]を選択し、オブジェクトの選択範囲を作成します。
[レイヤー]パネルで、[背景]を複製、またはレイヤーに変換して、[レイヤーマスクを追加]をクリックし、[背景]を非表示にします。
レイヤーマスクサムネールを選択、またはダブルクリックして、[属性]パネルの[マスク]ダイアログを表示します。[調整]の[マスクの境界線]をクリックします。※バージョン CC 2015.5 以降では、[選択とマスク]をクリックします。
レイヤーマスクをダブルクリック
レイヤーマスクをダブルクリック
[マスクの境界線]をクリック
[マスクの境界線]をクリック
切り抜きの境界線がシャープすぎる
[マスクを調整]ダイアログで、[エッジを調整]の[ぼかし]に「0.5」px、[エッジをシフト]に「-75」% を設定します。※バージョン CC 2015.5 以降では、[属性]パネルでの操作になります。[エッジを調整]→[グローバル調整]に読み替えてください。
[境界線を調整]ダイアログで、[出力]の[不要なカラーの除去]にチェックマークを入れ、[量]に「50」% を設定し、[出力先]に[新規レイヤー(レイヤーマスクあり)]を選択して、[OK]をクリックします。
[エッジを調整]を設定してレイヤーに出力
[エッジを調整]を設定してレイヤーに出力
[レイヤー]パネルで、新しく出力されたレイヤーマスクを確認します。
新しく出力されたレイヤーマスクを確認
新しく出力されたレイヤーマスクを確認
出力後のマスクも編集できる!
非破壊編集の機能が充実している Photoshop ですが、ビットマップ画像であるレイヤーマスクではお手上げです。しかも、最も手のかかる作業がレイヤーマスクだったりするので、レイヤーマスクの元画像から新しく調整したレイヤーマスクが出力できる[マスクを調整]は、大変頼りになる機能ですね。
※バージョン CC 2015.5 以降では、[マスクを調整]から[選択とマスク]に名称変更されました。

ジャギーを滑らかにする

[2階調化]の処理を行った画像には、ジャギー(ギザギザ線)があります。ジャギーの除去は、隣接するピクセルと干渉させ、コントラストを高めることで、滑らかな境界線に調整することができます。
2階調化によるジャギー
【操作方法】
[フィルター]メニューから、[スマートフィルター用に変換]を適用します。
[フィルター]メニューから、[ぼかし]→[ぼかし(ガウス)]を選択し、[ぼかし(ガウス)]ダイアログで、[半径]に「1.0」pixel を設定して、[OK]をクリックします。
[ぼかし(ガウス)]でピクセルをブレンド
[ぼかし(ガウス)]でピクセルをブレンド
[イメージ]メニューから、[色調補正]→[レベル補正]を選択し、[レベル補正]ダイアログで、入力レベルに[120 / 1.00 / 136]を設定して、[OK]をクリックします。
[レベル補正]でコントラストを高める
[レベル補正]でコントラストを高める
[レイヤー]パネルで、スマートオブジェクトの効果を確認します。
保護する部分を選択
スマートオブジェクトを確認
擬似的なアンチエイリアス処理
「アンチエイリアス」とは、デジタル画像特有のジャギー(ギザギザ線)や、際立った塗り面をスムーズに見せるため、境界線に半透明のピクセルを追加することで、滑らかな視覚的効果を得る機能です。
半透明のピクセルを追加するしくみは、画像をぼかす機能と同じようなものなので、ぼかしてコントラストで引き締めれば、滑らかでシャープな境界線にすることができるワケです。

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